夏の木陰 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

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夏の木陰    

木陰に 在りし日の思い出が ひとおつ 佇んで こちらを見上げたものだから 堪らない じりんじりんと 響く音 陽射しの間を飛び越えて ああここにあったと 白いレースの手袋が拾う じりんじりん 先に拾われてしまったので かんかんと赤くなった 顔を伏せて よろしく頼みますよと 呟くと ええと返され 僕はやはり堪らない


夏の木陰 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 1145.0
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-07-20
コメント日時 2018-07-23
項目全期間(2025/04/21現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:1145.0
2025/04/21 15時03分47秒現在
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    作品に書かれた推薦文

夏の木陰 コメントセクション

コメント数(7)
なつめ
(2018-07-20)

何か不思議な魅力のある作品だ、と思いました。登場人物が二人いて、一体なにをしてる人なのか、どんな人なのか、文章からは汲み取れませんが、分からないゆえに、ミステリアスで神秘的な印象を与えます。「じりんじりん」という音が効果的に使われていて、その音が夏の暑さを伴って脳裏にこびりついたように離れなくなりました。とても好きです。 解釈間違っていたらごめんなさい… 拙い文章で失礼しましたm(*_ _)m

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ヤエ
(2018-07-21)

なつめさん、大変丁寧に読んでくださりありがとうございます。音は印象に残るといいなと思ったところなので嬉しいです。 もともと夏の太陽に照らされているアスファルトと木陰の対比をみて、なぜか今の自分と昔の思い出を想起して作った詩です。人物描写がないのは私自身も抽象的なイメージからスタートしているからと思われます。好きと言っていただき励みになりました。

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anko
(2018-07-22)

2連目、3連目が、現在なのか在りし日なのか、区別がつがないほど抽象性のあるつくりが見事だなと思いながら、拝読しました。 在りし日が見上げたという表現から、作者も読者もどこにいるのかがわからなくなる不思議な浮遊感を与えられます。 そこに一点はっきりしているのは堪らないという苦い感情のみ。 なんとも言えない寂しさを感じました。

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かるべまさひろ
(2018-07-22)

中原中也を思い出しますね。やさしさ、を感じます。

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藤 一紀
(2018-07-22)

こんばんは。とある夏の眩しい記憶に意図せずアクセスしてしまったような幻惑を感じる作品ですね。じりんじりん、かんかん、音も効果的に思います。ひとつ言えば私なら「佇む」なら「ひとつ」のほうが佇む感が出ると思うのですが、《ひとおつ》になっていて、この「お」に心情が宿っているように感じました。

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ヤエ
(2018-07-23)

ankoさん 抽象的という言葉の後ろには、称賛も批判も続けられますよね。ぼんやりしすぎとのは批評があるかと思っていました。遠くの思い出がテーマであり、堪らないという感情ははっきりあるということで、抽象的でも成立したのかなと、評を読んでいて感じました。ありがとうございます。 かるべまさひろさん 実は私は中原中也が大好きなんです…。これは、嬉しいのか、影響を受けすぎと思っていいのか。あっという間に分かられてしまい、衝撃です。「優しさ」は素直に嬉しいです。

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ヤエ
(2018-07-23)

あ、でも在りし日の歌って詩集のことですね!それは連想して当然ですね。わちゃわちゃしてお恥ずかしい。 蛾兆ボルカさん ガチョウと読むのでしょうか?名前の由来が気になります。 真っ白過ぎる昼間に幽霊、イメージの始まりとして面白いですね。虫の音と眩しい光でボーッとする瞬間が夏にはありますね。一編詩がかけそうと感じたし、そういった非現実感を詩から想起していただき、嬉しいです。 藤一紀 「ひとおつ」について、完全に理論でなく感覚で「お」をつけていました。評を頂いて考えたのですが、私は在りし日の思い出を半分擬人化したように考えていたのだと思います。だから見上げるし、佇む。少しいとおしささえ感じ、どこかかわいいと雰囲気を纏わせたくて、ひとおつにしたのだと思います。考えのきっかけを下さり、ありがとうございます。

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