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【フル】かるべまさひろの選評<2018年6月分>
はじめのあいさつ かるべです。 ばたばたしているとかきっとそうでもないのですが、 もうばたばたしていました。 ばたばたすると思っていたので、月末にはゆっくり読んでいたのですが、 ばたばたとまとめることになりました。 <選評> 6月はコメント欄が本当に楽しかったです。 詩のことを、みぎへひだりへしゃべるのは、たのしいです。 作品は、6月といえばあの作品があったな、という印象のものは 限られてきて、そこから選ばせていただきました。 【大賞候補作】 海はひとりに限る 斉藤木馬 【優良作】 約束をしないで会えたら僥倖 桐ヶ谷忍 1bit、6月、ツイート詩、#、 5or6(ゴロちゃん。) 甘夏と蟻 吉岡 幸一 【推薦作】 記憶の鍋 タイジュ シンクロニシティ 5or6(ゴロちゃん。) グルーオン 仲程 菅田将暉くんへのファンレター 柴田蛇行 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 大賞候補 海はひとりに限る 斉藤木馬 推敲できるとしたら二連目だが、 それ以外のすべてに惹きつけられる。 情景を浮かべるために、つい説明や描写などを用いる詩を書いてしまうのだが、 俳人のように見たままを表現できるちからに憧れる。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1868 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 優良作 約束をしないで会えたら僥倖 桐ヶ谷忍 三連目で、ぐっとくる。 「誰もが」と運ぶところ、構えて読んでしまうが、 「私」と「あなた」の世界での「私」の心内で「きっと誰もが」と語ってくれることで、 一気に「私」の「かなしみ」に近づける。 押し付けていくのではなく、ただたださびしくなることで、引き込まれる。 ただそういう意味で、詩として、些か既視感もある。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1907 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 優良作 1bit、6月、ツイート詩、#、 5or6(ゴロちゃん。) ただただかなしくなるのに、いやらしくないのは、 「ツイート」としてのリアリティが迫ってくるから。 今の詩として「ツイート」は強い力がある器材(インフラ)だと感じていて、 「ツイート」のせいでかなしい。「ツイート」じゃなかったらどこかの遠い創作であったのに。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1934 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 優良作 甘夏と蟻 吉岡 幸一 最終連がまとめにかかっていて、そこは好みではない(新しい発見だと感じられない)のだが、 とても緻密に書かれていて、爽やかさとも気持ち悪さとも読める文体の完成度がよい。 何が言いたいのかは明示せずともおもしろいので、読後感を与えて欲しくなった。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1858 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 推薦作 記憶の鍋 タイジュ 言葉が、やさしく、若々しい。 これが10歳とか15歳とかだともっとぐっとくるものがあるのだが、言葉に助けてもらう意味では共感の点で親しめる。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1893 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 推薦作 シンクロニシティ 5or6(ゴロちゃん。) おもしろかった以外になにを言えばいいのだろうか、考えたのだが、 成年コンテンツをEテレがつくってたみたいな気持ち。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1938 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 推薦作 グルーオン 仲程 一言も厭世を吐かずに、ある意味で教訓的な言葉たちだが、 「見えないちから」の一貫したはたらきで読者の私も「優しくなれる」。 これが他のものを信じよう見つけようみたいなものだったら、効力がなかったが、 グルーオンの為せる業。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1870 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 推薦作 菅田将暉くんへのファンレター 柴田蛇行 6月といえばこの詩があったなの筆頭格。 アイコンの考え方を深めねばな、と思わせられる。なぜならこれは「菅田将暉」じゃなかったら全く別物になるから。 演劇関連の長台詞っぽさがあって、その点であまり新しさがないのが惜しいが、 読めちゃった。 https://www.breview.org/keijiban/?id=1855 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ おわりのあいさつ 6月はコメント欄が活発だったような気がします。 そして、振り返るとわりとかなしんだりさびしんだり詩が多かったですね。 みなさんいろんな詩の考え方をされていて、 今はそれが強い刺激になります。 かるべ
【フル】かるべまさひろの選評<2018年6月分> ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1044.2
お気に入り数: 0
投票数 : 0
作成日時 2018-07-14
コメント日時 2018-07-23
名前をあげていただきありがとうございました。 心より感謝いたします。 ・・・甘夏と蟻 吉岡 幸一
0吉岡 幸一 様 コメントをありがとうございます。 こちらこそ、心に詩を残してくださって本当にありがとうございます。 ぜひまた。
0かるべまさひろさま 選評をくださりありがとうございました。 コメントの切れ味に、いつもぞくぞくしています。
0斉藤木馬 様 コメントをありがとうございます。 切れ味とおっしゃってくださり、有り難みです。 おだやかさのなかで言葉を選んでいるので、とてもうれしいコメントです。
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