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みどりの窓
外へ外へをはばむ布とガラスと木の三層 葉のてっぺんは部屋の上へ向かい 地面と空のあいだに茂る葉の群れの全体の揺れ 小虫を入れない窓を締め切りカーテンはだらり垂れ下がりその奥、不自由な緑色の束は朝から夜まで部屋の前 どっかから反射した明かりが葉、葉、葉にぶつかって散る 落ちてくる光を見るときは窓を開けているとき 隙間程度 電気を消したら夜 空はいつもそこに 青黒い広がりはごろついた幹の断面に消える 前には知らない家の電灯があった 道路の先にはビルが見えた 木と葉が全部隠してゆくまでが時間 風は窓を揺らす音の表面
みどりの窓 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1280.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-07-07
コメント日時 2018-08-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
おはようございます。わたしにとって魅力的なモチーフを選んでおられるのです。 というのは とても個人的な理由なのですが、わたしの家の窓も緑なのです。 もちろん 我が家が緑の多い場所に建っているという意味です。 ただ わたしには読み取り憎い作品でした。情景が分かり難かったです。(わたしの個人的な意見です。ほかの方には分かったのかもしれないです。)分からなかった箇所を列挙してみます。 ●一連目の「不自由な緑色の束は朝から夜まで部屋の前」 家の中の どこかに花瓶かなにかに緑が生けているということでしょうけど、部屋の前って どこのことだろうかなと思いました。前とか後とか なにを基準にするかでかわるから 分からなかった。 ●二連目 どっかから反射した明かりが葉、葉、葉にぶつかって散る 落ちてくる光を見るときは窓を開けているとき 隙間程度 電気を消したら夜 窓を開けているときは 光があるけれど、電気を消したとたんに夜のなる。というミラクルが魅力的だと思う反面 よくわからなかったです。 ●三連目 空はいつもそこにあるけれど、二連目では電気を消すことで夜ですが、三連目ではどうも夜は幹の断面の中に消えているらしい。 ●四連目 前には知らない家の電灯があった 以前には 窓から見える光景に どこかの家の電灯が映り込んでいたという意味なのか それとも 家の前には 今も知らない家の電灯があるということなのかなー。と、瞳子さんが描きたいことが わたしにはよく 伝わってこなかったです。 ですが、 風は窓を揺らす音の表面 この最終行には心が揺さぶられました。御作の三月くらいの短詩であったほうが より 揺さぶられたかもしれません。見ておられる視点がなかなか瑞々しくて また詩を拝見させていただきたいです。
0景色、見えそうな見えないような勘違いをしてるかもしれないと注意してしまうような るるりらさんのわからないが、僕もわからない側でした。 その上で、いっそこれは実は景色を読み解かせるタイプではないと思って読むと、自分だけの見え方を構築できて(意図せざる)おもしろさかもと。 マンション群に森ができるくらいに壮大な時間が経ったあとの景色、みたいに見えました。
0貴音です 日々、三日月の二作と比べては長い詩でありますが 二作と変わらず見て、感じて、想像して書きたい描写を 上手く切り取って書けているように思えます 私達が見ている物って情報がきっと情報が濃くてカオスだと思うのですが そんなカオスに対して瞳子さんの感性はコスモでらっしゃる どうかそのままの姿でいて欲しい
0最終二行の体言止めが効果的に出ているのではなかろうか。蔀県さんの選評を読んで再読したんですが、空間を形として現したキーは「時間」と「表面」であり、その二つが読者である私に空間を共有させたのだと思いました。
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