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黒いカフェ
地球儀の軸にあるのは どうやら愛じゃないらしいんだ 世界地図のいたるところには 「I NEED YOU」の垂れ幕があるのにも 救世主が泥棒の揺れ衣を着せられて こそ泥の顔に浮かぶのはアートの仕草をした死神で 黒いダイヤが転がるあの熱き大地 今もまだ弾丸が飛び交う 憎しみを燃やすあの光る太陽 喜びは傍 カフェの器にこぼれる ネットと現実の狭間には 超えられないほどの壁があって 相容れないミルクとカフェのように 白と黒を混ぜ合わせるスプーンみたいさ テロリストがマシンガンを撃ち鳴らして 大統領が殺されたと思えば バラ色の花畑がモニターに映ってる 黒いオイルが溢れるあの熱き大地 今もまだミサイルが飛び交う 吠えてみろと叫ぶあの燃える太陽 プロテストは傍 カフェの器にこぼれる ブラッドイツ ナイフランス イキタイ ランチァーメリカ ストレンジャーパン ソイチャイニーズ ムクロシアンズ ガッコリア バッドソングレートブリテン フラスコンゴ ライアイルランド スパイスペイン ロケットロイ ロールシャッハーデス カフェデン そう 死の床にもあるんだ 黒いサファイアが溢れるあの熱き大地 今も弾道が定められたまま 調べたフリをして眠る太陽 幸せは傍 カフェの器にこぽれる そうさ 今日も「I NEED YOU」 連絡途絶えたままでも そうさ 今日も「LOVE IS ALL」 LINEに既読つかなくても そうさ 今日も「I NEED YOU」 待ち合わせすっぽかされても そうさ 今日も「LOVE IS ALL」 曇天模様に雨が降れど 今に崩壊するこのディストピア
黒いカフェ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 995.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-06-01
コメント日時 2018-06-22
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
「ディストピア」感が迫ってきました。「カフェデン」だけ考えてしまいました。カフェ×エデンでしょうか。
0疾走感が心地よかったです。 居間でテレビを見たり、ネットニュースを見たりしていると、隣人の様子よりも国際的な様々な事件が身近に感じられたりする。それでも、その身近さはまやかしで、瞬時に切り替わってしまう、流れていく日常なんですよね。 実体感が、薄れていく・・・そんな危うさを私たちが抱く、要因なのではないかと思っています。
0かるべさん、コメントありがとうございます! 「ディストピア感が迫ってきた」とのこと。嬉しいです。この詩で描かれるのは、幾つもの日常がつなぎ合わさった「ディストピア」なのですが、 この情報飽和社会に等身大の自分を見い出した時、その「ディストピア」が崩壊する、という仕組みになっております。閲覧のほどまことにありがとうございました。 そうです。カフェ+エデンです。
0まりもさん、コメントありがとうございます! 「隣人の様子よりも国際的な問題が身近に感じられる、しかしその身近さはまやかし」 僕の狙ったところの一つをしっかり把握していただき嬉しく思います。かなり昔の外国人作家さんに、「戦争に巻き込まれたと思ったら、コメディアンの生み出す笑い声に包まれる。靴職人の美芸に見惚れていたと思ったら、プロレスラーの雄叫びに驚かされる。そう。これは何を隠そうテレビのリモコンの仕業だったのだ(要約・改編)」という著述があるのですが、この詩で描きたかったものの一つが、さらに情報の切り替えが加速したネット社会であり、「実体感」の喪失でもあります。そんな時代に「等身大の日常」を感じられるのは、コーヒーであったり、好きな人からの返信であったりする。この詩は、遠い異国の問題を身近に感じながらも、些細なことにも光をあてる、という仕様になっているのです。瞬時に流れていく日常で、実体感が薄れていく危うさを感じる。まさにその通りだとも思います。閲覧とコメ、まことにありがとうございました。
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