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空を汲む
太陽の繰り言とは 一日のことなのだと 言い聞かせながら 夜通し歩く 夢の 速さに 飽いて 水を汲む 変調は きた死体かな 異界 すべからく ビニル傘の 先端に 晴れているから 破れ 今は 空を汲む 青い 指先 そう 青く 全身に びしり 付いていたらし うろこ から 先に めくれていく さらさらと 砂の匙 現れ また消え らる さらさらと れむに 眠る 砂の時間 菓子ざとう おそらく らく 空を汲む 青らく 砂を汲む 先の 青く 風にする ことも ことなげに 青くして 汲む空の 指と 先の 指のはら うろく 緑青の 粉ほ 手に残る 違わぬ 寸分の 互い すくむ 水を汲む
空を汲む ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 981.0
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-05-23
コメント日時 2018-05-25
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
夜通し歩きながら、語り手が思い描いているのは、仮想の青空、なのでしょうか。 見上げた青空が、水の表面のように見えて、くらくらと眩暈がしたことがあります。 その先にあるのは、水底にある(はずの)あるいは海の向こうにある(はずの)異界・・・。 リーディングの際の(息継ぎのタイミングなどの)要素なのか、意識がほろほろと崩れていく感覚を文字に移したかったのか、中盤から後半にかけて、言葉のほつれていくような表現が魅力的ではあるのですが、どうしても法則性や意味を追ってしまう。 霧の中から、切れ切れに言葉が聞こえて来る、ようなイメージである、とするなら(仮定ですが)たとえば さらさらと 砂の匙 現れ また消え らる さらさらと れむに 眠る 砂の時間 菓子ざとう ここの部分を さらさらと 砂の匙 現れ また消え ・・・らる さらさらと れむに 眠る 砂の時間 菓子ざとう 配置や三点リーダーなどで、文字(音)が現れ、また消えていく・・・そんな余韻のようなものを「描いて」も面白いかな、とも思いました。(すみません、私の趣味に寄った意見ですので(笑) 適当に読み流してください。) 水を汲む、と言う行為と、空を汲む(汲めないものを、汲み続ける)という虚しさ(=くう空)青のイメージ、本来は湿潤なイメージとなるはずなのに、その虚しさが喚起する、砂を噛むような・・・砂をすくうような、手ごたえの無いイメージ。 そこに、無為に過ごしてしまった一日への想いがにじんでいるように思いました。 中盤以降の、言葉を捉えようとしているのに逃してしまっているのか、あるいは、意図的に捉えることを避けて、戯れるように、あるいは取り逃がすように言葉を先に進めているのか、なんとなくはっきりしない部分、おさまりが悪いような印象も受けます。
0まりもさんへ レスポンスありがとうございます。 分からないことを分からないと書いて許されるのは詩の一つの有り様だと思っています。 今回はそれに徹してみました。 文字を流れるように配置する手法、まだ使ったことがないですが、この詩には合うかもしれないですね。 夜通し歩く、言葉そのままに受け止めると、何か病による「徘徊」ですよね。 うーん、具体的な表現ではありますが、置き換えて読んでいただきたいところでした。 中盤以降のご指摘のところ、自己弁護のようですが、これは意図的な崩しです。 あまりにも予定調和だと、音あそび、言葉あそび、それは悪いことだとは思いませんが、何かおさまりの悪い感じで終らせたかったというのはあります。
0行間といえばよいのでしょうか、改行間のところに、感じられそうなものがありそうで、実はそんなにないのかな……と思いました。 改行をなくして読んでみたのですが、 「すべからくビニル傘の先端に晴れているから破れ今は空を汲む青い指先そう青く全身にびしり付いていたらしうろこから先にめくれていく」 のフレーズなどは(個人的なのですが)あぁ、面白いことを教えてくれていたんだ、と感じられました。 言葉遊びはとても素敵なので、改行遊びなどもされてみては楽しい詩になるかも、という予感がありました。おもしろく読ませて頂きました。
0かるべまさひろさんへ 楽しんでいただけましたでしょうか。 改行につきましては若干気になっているところがあります。 コメントありがとうございました。
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