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かえる経
空気が湿気をおび、一帯に蒸れたアスファルトの匂いが立ちこめる頃には、もうどこからか、蛙の鳴き声が聞えてきている。 かつて私がままならない問いにぶつかった時、蛙の鳴き声には随分励まされたものだ。 では蛙がどのように私を励ましたかをここに打ち明けよう。無論、私にとってそうだったことが誰にでもそうであるとは限らない。 だが、誰の心にもどこかしらの叢や石に隠れて蛙が存在していると信じる。問いを抱える読者諸氏がいつか解を得ることを祈る。 ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ 解ッ GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! GET!GET!GET!GET!GET!GET! ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ ゲッゲッゲッゲッゲッゲッ…………
かえる経 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 2150.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 29
作成日時 2018-05-18
コメント日時 2018-06-08
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 5 | 5 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 20 | 20 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 29 | 29 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 2 | 2 |
エンタメ | 5 | 5 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 20 | 20 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 29 | 29 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
おもしろいですね。カエルの鳴き声好きです。 声が聞こえてくる感じにまとまったゲッゲッ や GET! や 解ッが、 適度な形でいいと思います。
0黒髪様 コメントありがとうございます。我ながら思わぬところに着想がいってしまったので、思わぬところにきた以上は思い切りという具合です。笑 蛙の鳴き声、これからが本番ですね。季節は『蛙鳴く池のほうへ』向かいつつあります。 コメント、改めて感謝します。
0かえるの鳴き声に没入することで道が開かれることもあるのかもしれません。そんなことをふと思いました。インドネシアのケチャなどは蛙を真似ることで生の悦びや神に対する感謝、帰依を現していたりすると考えますとユニークな作品と思いました。
0カエル嫌いな人はどう思うかわかりませんが、過去にアマガエルの写真集を買ってしまった経験のある私から見ると、ああ、なんと可愛らしい詩なのだろうと。 カタカナと漢字とアルファベットで連ねられていく鳴き声が大半を占めるという、大胆な構成も面白いですね。ここまで思い切ると、なるほどお経のようで、有り難い。 そうか解脱のゲだったのか……と、なぜか納得してしまいました。
0湯煙さま コメントありがとうございます。そういえば、数年前に蛙についての神話や伝説を調べてみたら、けっこうありました。そのときはヒキガエルでしたが。水と陸の両方を行き来できる生態というのも神秘的ですね。 コメント、改めて感謝します。
0二条千河(NIJO Cenka)さま コメント、ありがとうございます。アマガエルの写真集買ったんですね。たしかに見た目もかわいいですね。たまに変色して驚かせてくれますが。 これ、書いてて口をついて出たのは「ゲゲゲの鬼太郎」の歌でしたよ、まったく。 9999回唱えた時解脱に至るとか言ってみたい笑 解脱とは「解得る」の謂いである、とか。
0めちゃくちゃおもしろかったです。 一連目のうさんくささがちょうどよいような、 動物が出てくる詩は、面白いものが少ないので、「狸の匣」のようなわくわく(質的には違うのですが)を感じました。
0かるべまさひろ様 コメントありがとうございます。「胡散臭さ」でていましたか。よかったです。詩は胡散臭くてもいいと考える派です。つくりものなので。世間様はこうした胡散臭さを毛嫌いする向きがありますが、いかにももっともらしい素振りで、いかにも真実味のあるようなことを宣っては衆目を欺く輩がいて、痛い目に合わせてくれます。そのくせ、彼らの理や利益に結びつかないもの、反したものを胡散臭いまやかし、流言として退けるいやらしさをもっている。いやはやですね。 マーサナカムラさんですね。名前は以前から聞いていましたが作品を読んだことはありません。「手帖」はあるんですがね、時間がないんです笑
0花緒@B-REVIEさま コメントありがとうございます。パソコンやスマホの画面て、文字がパッと目に入るんですよね。紙媒体だと順に読んでいくから、かつての立体詩とか未来派とか視覚的なものは読むより先に図像として訴える効果を発揮できるかもしれません。文字の組み方も形としてパッと入る。 逆に、順を追って読むのには他の行がいつも目について気になるというか急かされる気になって、言葉がうまく入らないことがあるのです。きちんと向き合って読めるまでに時間がかかる。 これはもう、頑張って読まなくてもいい笑。やらかすならめいっぱいやらかしたれ、です。 ゲは外であり、下であり、そういえば南無妙法蓮華経の華でもあると、いただいたコメントを読みながら思いました。もっと広げられたかもしれませんね。
0たのしい詩ですね。 わたしは こどものころ 家の敷地のまわりが田んぼだらけだったので 懐かしいカエルの鳴き声が脳内で再生できました。 わたしは 大人になってから 法話を聞く機会がありまして、周囲を大音量の読経に囲まれたことがあります。すごい音でした。そして、その夜に見た夢は まさしく 人々の声が蛙の鳴き声になっている夢だったんですよ。 だから、なんというか うまく言えないのですが、この詩って解ると感じました。 読者諸氏がいつか解を得ることを祈る。なあんて言われてしまうと、 一読者として 正確にいうと 解るような気がしているだけで まったく 解ってない気がかえってするのですが………。、 この詩って、なんだか いいなー。なんだか 原風景に繋がっていて とても なつかしいよ。と、感じました。
0るるりら様 コメント、ありがとうございます。私も子どもの頃はしょっちゅう蛙の鳴き声を聞きました。今でも聞きますし、田んぼも多いですが、子どもの時分はもっと多かった。夜、田んぼと田んぼの間の細い道をいくとよく聞こえていたものです。賑やかなんですよねえ。夜道がちょっと楽しかったような気がします。蛙といえば後鳥羽院の話がありますね。あんまり鳴くのでたしなめたら、それ以降鳴かなくなった、だったかな。 ところで、ウシガエルは本当に牛のようにモーモーと聞こえるんです。これにはびっくりしました。地の底、あ、水の底から響いてきてドキドキしたことがあります。 コメント、改めて感謝します。
0僕が最初に思い浮かんだのは、「蛙の詩人」こと草野心平ですね。ケルルンクックの人です。今は知名度低いのかなあ。 第一連に語りが挿入される形が珍しいと思いました。 僕だったら最初に 偈ッ偈ッ偈ッ偈ッ偈ッ偈ッ偈ッ偈ッ を入れるなあ。 とまれ、面白くかつ実験的な作品だと思いました。
0なつお様 コメント、ありがとうございます。ですよねー、蛙といったら草野心平です。私も思いついた時、あー、やばいなー、先にやられてるなーと思いました。しかも、ハンパないやり方を見せられてるわけで、かないっこない。 でも、カテゴリーが違うんですよね。あちらは叫びだったり大合唱だったりするから、そりゃあもうすごいんです。声がいろいろに混じりあって。それに比べて、こっちは単音。敢えて言えば響き方が変わるくらいです。だから、草野さんも草葉の陰から小癪な奴とも思わないでしょう。むしろ豪胆な方だったらしいから、やらせとけ、やらせとけ、と言ってくれるんじゃないか笑 一緒に酒を飲みたかったなあ。こっちがとっとと酔いつぶれてしまっただろうけど。 「偈」! これがありましたね。ああ、「ゲ」も一筋縄ではいきませんね。げにおそろしや! コメント、改めて感謝します。
0こんばんは 拝読しました。 初めは大勢の蛙の合唱を聞いて雑念が吹き飛ぶ感じなのかな……と想像していたらなんと、目で見て納得でしたね。 百聞は一見にしかず。 ありがとうございました。
0渚鳥さま コメント、ありがとうございます。雑念が吹っ飛ぶ。残念ながら、そんなありがたいものではありません。ただ、書いているあいだは、私の雑念が消えてくれました。そんで、心なしか元気がでてくるように感じました。かえるだけに、ガマの油も気の持ちよう、というところでしょうか笑。 コメント、改めて感謝します。
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