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スパンコールのひざ当て、の話。
その女はひざまずき、 神に祈る真似をするかのように ギターをかき鳴らす。 服装の中で一番こだわるのはひざ当て。 今日は蛍光ピンクのスパンコールが ぎっしりついたものをつけている。 肌見せ・ボディライン・アクセサリー 方程式どおりのエロスは ちっともエッチじゃないから くだらなくて、そのゲームからは降りている。 頬のニキビを線で結び、 星座を作ろうとも思うのだけど、 そうするほどの立派なニキビが できる年頃は もうとっくに過ぎていた。 その女はかすれ声でこう歌う。 ひらいてたひざを そっと閉じた まともな家庭が築けなくて ひらいてたひざを そっと閉じた まともな家庭は築けなくて ひらいてたひざを そっと閉じた まともな家庭は築けなくて。
スパンコールのひざ当て、の話。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1778.4
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投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2018-04-24
コメント日時 2018-04-25
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
投稿ありがとうございます。先に花緒さんが、コメントされている「これはなんだろう」という困惑な読後感がじつは和田も一読してありました。で、もう一回読んでみて、この作品の本質、私個人が汲み取るべきことはなんだろうかって、考察したんです。90年前後の1番成熟きにあったロックミュージックを聴いてきた世代の私からすると、ギターとスパンコールは馴染みやすく感情移入します。ただ平成が30年経った現在にあっては、かき鳴らされるギターの音はシューゲイザーでなければいけない(いや、なくてもいい笑)スパンコールは地味な普段着でなければならない(いや、そうでなくてもよい!)というような本作とトレンド作品との対比が、どうしても頭をよぎる。しかしながら、本作が醸し出す空気は極私的な心象なんだと思った。 かすれ声で歌われる歌詞、これの元は日本語ではなくて、外国語のような気がしました。それほどに、構造にはとても切ないメタファーがある。しかし、文節自体は至ってシンプル。それが、共感する読者を狭めているような感じはあるけれども、共鳴する人には、とても深い哀愁を与えてしまう歌詞になっているのではないでしょうか。私には亡くなられたシーナロケッツのシーナさんを思い出させました。古いんですけどね、とても極私的な思い入れのあった人でして。
0ニキビの星座のところがロマンチックで、 女の恨み節のような、魅せる音楽のような、情景が浮かぶのですが、 「スパンコールのひざ当て、の話。」というところで、 少し投げやりに投げかけられているような印象もありました。 でも、すごく歌が聴きたくなりました。
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