迎夏 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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迎夏    

春も終わりのある晴れた日 青空を背景に 電線の上を少年が綱渡り 若葉のパーカー風に揺れ ジーンズと水色のスニーカー 舞台上のマジシャンよろしく 指の先までも優雅でワンツーワンツー歌うように歩く 親子連れに手を振って 疲れた男にウィンクし 愛想はいいが媚はなく 背筋はしゃんと伸びている 人生綱渡りならあんな風にって 寂しそうに学生がつぶやく 少年は歌を歌う 春を悼み夏を言祝ぐ ひときわ強い風が吹いて 少年の体が踊るように揺れ 落下する 少年は空中で青葉になって 風に散る 空は一層深く青い 夏が、やってきた


迎夏 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 4
P V 数 : 913.1
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2018-04-19
コメント日時 2018-04-27
項目全期間(2025/04/21現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
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音韻00
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閲覧指数:913.1
2025/04/21 13時02分57秒現在
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    作品に書かれた推薦文

迎夏 コメントセクション

コメント数(4)
まりも
(2018-04-23)

初夏の妖精を、リアルな質感で描き出しているように感じました。 「人生綱渡りならあんな風にって 寂しそうに学生がつぶやく」 「少年は空中で青葉になって 風に散る 空は一層深く青い」 季語の「青嵐」を思い出しました。 実際の季節の描写であると同時に、青春の嵐(恋愛や、夢中になって取り組んでいる何事か、に翻弄される心模様)の行方を、憧憬をもって描いているようにも感じられて、爽やかな印象が残りました。 春の終り、あるいは夏の始まり、と言葉で説明してしまうと、あっさり過ぎてしまうので・・・自然の事物のなんらかの変化(具体的な花の散り方とか、燕の飛来とか、風や光の変化の具合、など)を写生的に盛り込むのも良いかもしれませんね。

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無明
(2018-04-24)

まりもさん コメントありがとうございます 確かに直接言ってしまうと安直だし稚拙な気もします。少年の描写だけで表現してみたいというのが目的だったんですが、もう少し工夫が必要だったかなと思います。

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かるべまさひろ
(2018-04-25)

季節への感慨ってすごく普遍的で、率直に顕れてて、自分も夏がやって来たような感覚になりました。 初夏のかわいらしい時季っていいですよね。わくわくさせられました。

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無明
(2018-04-27)

かるべさんコメントありがとうございます。自分の中で夏は原風景みたいなものになってます。子供の頃はろくに外遊びもしなかったんですけど、いつも図書館に通うために外でをしていたのもあって夏の始まりにはワクワクするっていうか、なんだか初夏を友達みたいな気持ちで感じていました。

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