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朱色のフィルム
蒼い蒼い光が真っ白な焼け跡になる様を見ていた。 硝子玉のような瞳から溢れる液体は透明なのに、私の胸を黒く焦がした。 私はその白を居場所にはできなくて、私の黒も彼の居場所ではない。 力一杯彼の頭を抱きしめて、救いになっているのだろうか。 この中途半端な救いが余計焼け跡を広げている気がして、自分が酷く醜く感じた。 止めどなく溢れる彼の涙がふたりの髪の毛を濡らす。 もうこのワンルームには何も残っていない。
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朱色のフィルム ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 220.4
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2025-04-07
コメント日時 2025-04-07
項目 | 全期間(2025/04/13現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
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構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
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前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
タイトルが良いです。 詩中には「朱色」は書かれていないのに、 どうして?と興味を惹かれます。 「フィルム」という言葉から、 回想しているのではないか?と思いました。 焼け跡のイメージが朱色なのか、 こころの傷が朱色なのか。 >もうこのワンルームには何も残っていない。 締めが良いですね。 焼け跡でもなく、ただただ虚しい。 透明な、彼の目線からの詩も、 読んでみたいと思いました。 ありがとうございます。
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