宵の明星は憂いていた
楽園の彼方を眺め
離れていったかつての友を思いながら……
悲しみに染まる萌葱色の瞳の中で
静かなる怒りの灯火が揺らめいた
聴いているかしら?最愛の愚か者
貴女は私を見捨てたのよ
やっと出来た、大切な親友を
私達、いつも一緒だったでしょ?
双子のように姉妹のように
心の通った親友同士
この絆は絶対壊れないって
私、ずっと信じていた
ねぇ、初めて会った時のことを覚えてる?
私ははっきり覚えてるわ
誰よりも真面目で優しくて
神様からも可愛がられていた貴女
どんなに辛くても
仲間を思い、励ましていた貴女
私の心が打ちひしがれて、もう立ち直れないという時に
黙って話を聞いてくれた
そっと寄り添ってくれた貴女
その優しさと誠実さは、私達に光を与えてくれた
だけど、貴女はどこか寂しそうだった
仲良くしている人たちを眺める貴女は
悲しそうな顔をしていた
私は思い切って貴女に声を掛けた
詩が好きだって話をした
そうしたら、貴女も詩が好きだって話してくれた
私の書いた詩を読むと、貴女はとても喜んでくれた
「素敵な詩ね」って
あの時の笑顔は忘れない
それから話が弾んで仲良くなったよね
貴女はとても喜んでいたわ
初めての友達が出来たって
私、嬉しかったのよ?
貴女と詩を紡ぐ時
くだらない話で笑い合う時
私、幸せだったのよ?
いつまでもこの友情が続いていくって
ずっと信じて疑わなかった
だというのに…………
何故、貴女は堕ちたのですか?
何故、貴女は裏切ったのですか?
何故、貴女は大切な人たちを
こうも簡単に、捨ててしまうのですか?
何が気に入らなかったの!?
どこで貴女は間違えたの!?
私と過ごしてきた時間は
本当は貴女にとって無意味なものだったの!?
もっと信じて欲しかった
ずっとそばにいて欲しかった
真っ当に生きている貴女を
嫌いにならないで欲しかった!
だけど、今更叫んだところで
地獄に堕ちた貴女の元には届かない
だからせめて、
貴女が犯した過ちを
何としてでも正してあげたい!
愛しているから、大切な友達だから
優しい頃の貴女に戻ってくれるって
私、いつまでも信じている
だから私は、今から貴女を裁きます!
瞳に宿りし灯火は紅蓮の炎と化し
詩人に戦いの詩を授ける
白き羽を広げ、詩人は夜空を駆け出していく
その手には業火を纏った聖剣
道を違えたかつての友を正すべく
新たな聖戦が幕を開けた…………
これは、黒髪さんの好物だと思う。
1コメントありがとうございます★ マジですか!(°д°) 黒髪さんどんな反応するかなー(笑)
1ちょっとふざけすぎたかもしれない。 レモンにチェンジしました。 まずタイトルが目を惹きます。 オーラがあり、インパクト抜群です。 立ち止まるひとも多いと思います。 内容は、私と貴女の物語のよう。 だからといって、 前フリも説明もなくても成り立っています。 読み物としても面白い、興味深い。 ただ、分析好きのマニアごころをくすぐるかは疑問。 どの層をターゲットにするかを明確にした方が良いかもしれません。 ミカエルの霊性が終わりに行くにつれて、尻すぼみになっていくようです。 気になる点は、私にとってはさほど多くないです。 良いです! ありがとうございます。
1そうですね… 「わたし」が、頭の中で、どんな風に遊んでいるか、 少しご紹介いたしましょう。 今、面白いのは、 「この詩に推薦文を書くとするならば、 どんなタイトルにするか?」 ひなのさんのこの作品の推薦文なら、 《霊性》。この意味を噛み締める。放て! です。
1今回も色々感想が聞けて嬉しいです★ こちらは少女ルシファーの続編で、ルシファーが堕天する前に1番仲良しだった親友のミカエルを主人公にしてみました。 ルシファーが離れていった悲しみ、憎しみを持っている一方で、戻ってきて欲しい、改心させたいという気持ちがある。過去の思い出に浸りながらルシファーへの憎悪と愛情に板挟みになるミカエルの心情を詩の中で表現してみました(*≧∀≦*)
1「霊性」!素晴らしい★ 楽しみです(≧▽≦)
1推薦文を書くとは言っておりませんよ。 推薦文を書くほど感動するのは稀なことなので。
1この堕した女のシリーズ。登場人物を変え、色んな角度からそれを見ている気がする。 最後にどんな結末が待っているのか? 追っていけばいいのですかね......
1地獄へ向かって、貴女を助け出す。その誓いの下に、ジハードへと赴かん。 一度地獄に堕ちたことのある私ゆえ、そのことは良く分かります。 神話の叙述によって知られる場所へと、目途をつけて、いざ行かん。
1コメントありがとうございます★ 今回は少女ルシファーの続編で、ルシファーの親友のミカエルを登場させてみました★ 堕落というより、悪を懲らしめる正義のヒロインといった感じです(笑)
1素敵なコメントありがとうございます★ 続きをどんな感じにしようかワクワクしています(笑)
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