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わたしのもり
あちらとこちら 三途の川の あちらとこちら こっちがこっちであることは みーんなわかっているけれど どっちがあの世か だーれもしらない あっちにはきれいな花が咲いているのが見える でもこっちの花もすごくきれいだ ぼくは川の渡し守 両側のみんなに聞いたんだ するとみーんな口をそろえる こーんなきれいな花が咲くんだから こっちがあの世にちがいない ぼくは川の渡し守 川を渡るときはいつもこんな歌を口ずさむ うつくしい花が咲く場所がいつまでも美しくありますように ぼくは川の渡し守 まだうつくしい花を ちかくで見たことがない いつか美しいふたつのものを分け隔てるものがなくなって 一面に満面の花が咲き乱れるところを 見れたら いいなあ その時は ぼくは 廃業だけどね ぼくは川の渡し守 まだうつくしい花を ちかくで見たことがない
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わたしのもり ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 482.4
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2025-03-27
コメント日時 2025-03-31
項目 | 全期間(2025/04/07現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
初めまして。 >ぼくは川の渡し守 >まだうつくしい花を >ちかくで見たことがない 渡し守が廃業になって、 うつくしい花を ちかくで見れるようになれば良いですね。 ありがとうございます。
2あちらとこちらは混乱しやすいのですが、それをあの世とこの世の融合としてとらえる 詩想が素晴らしいと思います。心が綺麗なのが伝わってきて、少し幼いような言葉選びも、 個性としてこの世に現象しているような気がします。
2黒髪さんの仰有られてるとーり彼方岸と此方岸は混同しやすいのですよねーまた違う作品を読みたくなりましたよー
2Titleの「わたしのもり」は、「森」ではなく「守り」、あるいはラテン語の"mortal(mori)"ですね。「ぼく」はカローンのような老人ではなく、兎角、境から動けない存在なのでしょう。そして「ぼく」の願う 「いつか美しいふたつのものを分け隔てるものがなくなって」 という言葉は、一見穏やかだが、阿鼻叫喚を誘う可能性を含んでいる。それは「楽園」なのか「混沌」なのか。安らぎかそれとも彷徨うのか。「ぼく」が想っているのは、この場 この川の境に来なければならなかった無念や希望を持つ人間だけなのかもしれません。それは「ぼく」の人間らしさの欠落「ぼく」が抱いた思いの概念である。 ただ「守る」こと。そして「境をなくしたい」という願い。それだけが今も残されていてその中立さが幽かな意志となり「美しい」と思わせる。しかし、それはぞんざいで曖昧な、記憶の希望。そのゆらぎこそが、「川」—— 「淀み、荒れ、流れ、清い」もの。そして、「傍観/望観」そのものなのかもしれません。
3この世にも美しい花はいくらでもありますよ★渡守君見においで〜(*≧∀≦*)
2ナイスです!笑
2皆さんコメントありがとうございます。どこかに詩を投稿して誰かに見てもらうというのは僕自身初めてだったのでとても嬉しいです。特にAOIさん、深い解釈と考察のコメントありがとうございます。ここまで読み取ってくれて、深めてくれる方がいて、書いてよかったなと思います。「ぼく」のような、「ぼく」の願いのような、ゆらぎこそがふたつを分け隔てる川そのものなのかもしれませんね
1皆さんコメントありがとうございます。どこかに詩を投稿して誰かに見てもらうというのは僕自身初めてだったのでとても嬉しいです。特にAOIさん、深い解釈と考察のコメントありがとうございます。ここまで読み取ってくれて、深めてくれる方がいて、書いてよかったなと思います。「ぼく」のような、「ぼく」の願いのような、ゆらぎこそがふたつを分け隔てる川そのものなのかもしれませんね
1すみません間違いでふたつ同じコメントを投稿してしまいました
1書きなれていらっしゃるという印象、だからこそ最後は繰り返しを使わず違った風景を見せて欲しかったとあえて書いてみたくなりました。生前と死後との境界線をモチーフにされているようであり、しかし、それは現実の世界のいがみあいであったり争いごとなどを揶揄されているようにも受け取れました。ちょっぴり添えられたジョークが、いいアクセントになっていると思います。
2三途の川ですか。何か愉快な詩ですね。あの世と言うとおどろおどろしいはずなのですが、何か愉快な感じのする詩です。リズミカルだからか。ぼくは川の渡し守と言う宣言もポップな感じで。うつくしい花に対する言及はさらに詩を愉快な感じにしました。
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