うつくしくでかい屁(浄瑠璃調) - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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うつくしくでかい屁(浄瑠璃調)    

——— さてさて、これなるは あるじのふるまい、まことに奇なる物語── かのお人、手をさしのべ 尻をぬぐわんといたせばや そのまなざし、さればロシアの老いたる博士のごとく 凛々しきこと限りなし さればまた、げろを吐かんとする折は 肩をいからせ目をひからせ 世のすべてを憎みぬる そのさま、まことRPG-7のごとく いかめしくして、はたおそろしや さても今宵のことなれば── 家路につくやいなや、尻をかかげ しぼりいだしたるは かつて聞こえぬほどの でかき屁にて候 それはまるで、かの年季入りたる 大いなるホールの奥深く 堂々と響く 妙なる調べのごとし さればこそ、隣の部屋に住まうものども 手を打ち鳴らし、声をあぐ 「ブラボー! ブラボー!」 さればまた「アンコール!」と、 かしましきこと、限りなし されど、あるじは心のうちに 申し訳なしと思いける なにゆえならん、 おのれの屁はただひとたびの奇跡 再び放つこと能わず ──さてもここに、奇しきことあり── ものかげより忍びよる影ひとつ されば、殺し屋にてぞありける その男、目をみはり、汗をぬぐい おのれの耳を疑えり 「……こは、いかなることにや候……  かくも凄まじき放屁、いまだかつて  聞きしこともなき大音声……  まこと、恐れ入りたり……!」 声ふるえ、冷や汗したたりて 絨毯にぽたり、落つるほどに しかるに、あるじは指をさし 堂々として言い放つ 「その気になれば、わが屁は おぬしを貫くほどの威力あり」 おそるるべきは、この一言 殺し屋、たちまち戦くほどに うろたえまくり、服を脱ぎ ピストルと飲みかけのドクターペッパー 静かにそこに置き残し ふらりと、夜の彼方へと消えゆけり かくして今宵の屁こそは 賞に値する堂々たるもの まこと、後世に伝え継ぐべき 偉大なる屁にて候── チョン!


うつくしくでかい屁(浄瑠璃調) ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 2
P V 数 : 507.5
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2025-02-22
コメント日時 2025-02-23
#現代詩
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
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閲覧指数:507.5
2025/04/15 07時30分03秒現在
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    作品に書かれた推薦文

うつくしくでかい屁(浄瑠璃調) コメントセクション

コメント数(2)
レモン
レモン
作品へ
(2025-02-22)

初めまして。 真面目で格調高い文章が故の可笑しみ、 堪能させていただきました。 こんな手法があるのだなあと、とても勉強になりました。 ありがとうございます。

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奥間空
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(2025-02-23)

さてさて、こは嬉しきお言葉、 まことにありがたき幸せ── 笑いの調べを奏でんと 筆をとりたる甲斐もあり この妙なる御縁こそ まこと尊く思いける いざ、次なる語りをば 楽しみに待ちましょうぞ チョン!

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投稿作品数: 1