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あわくしろい日々
蝶々結びになっていた指をほどいて、 今はとてもあわくしろい、 わたしたちから剥いでいったシーツをヒシと掴んで、 数珠繋ぎになった看護師たちが、 屋上へ舞い上がっていく、 手垢でももいろになった公衆電話の受話器から聞こえる、 ツー、ツー、 に合わせて、わたしたちは、踊る、踊る、 気の利いた誰かが、 花のワルツをかけて、 わたしたちのよろこびは、 とてもあたたかく、やわらかいところで包まれる、 眠るより早く、影絵遊びをやめるということは、 ここではゆるされていない、 影うさぎは、昼間のわたしたち、より高くとんで、 わたしたちは笑い転げて、 指をもつれさせたまま、 ベッドへ沈む、 まいにちが儀式のようにぐるぐると回り始めて、 わたしたちのつくったくらいうさぎが、 (ほんとうのほんとう)を 囲んで踊る夢、 あたまの中に、 透明なひとかげが満ちて、 わたしはアルファベットマカロニの一粒になって遠くへ流れていく、これも、夢、 すべての夢が、あわくしろくて、 うっすらと、おしろいが振られている、 わたしがげんじつへかえるとき、 "わたしたち"はどこへゆくの、 小庭のいりぐちが、あまい匂いを放って、 それは、ただ水仙の香りだった、と 種あかしされるとき、 夢がさめて、シーツが剥がれる、
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あわくしろい日々 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 460.4
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2025-01-05
コメント日時 2025-01-07
項目 | 全期間(2025/01/08現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
病院という設定でみんな愉快に踊ってたりするのですが、指が蝶々結びだったり、影絵遊びがやめられなかったり、公衆電話が手垢だらけだったり、全体的に不穏な感じですね。 何かこの世の中への不安とか不信とか、ただそれを受け入れていかないとどうしようもないとか、そういう気持ちなのかなと思いました。 というわけで、ハツさん、今年もよろしくお願いします。
1佐々木春さん、コメントありがとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いしますね。頂いたコメントは、前半がその通り過ぎて、そうですね、としか言えないので、代わりと言ってはなんなのですが、2024で佐々木さんの一番好きだった作品をお伝えします。(なんで?)『ストリーム』です。透明感がすごくて、天然水のCMにしてほしいと思っています。マジです。 後、一点佐々木さんに前から伺いたかったのですが、佐々木さんの作品に出てくる"きみ"について、どのようなこだわりというか思い入れがある表現なのかを良ければ教えていただけませんか?面倒コメントすみません。全然スルーでも気にしません。今年もお互い、肩の力を抜いてやっていきましょう!
1作品として書かれているものを、そのまま視界に映し出していくとき、読み手は今から何処へ向かうのだろうか。この詩におけるわたしは、いまも過去にあり、わたしたちは今、詩とともにゆく、読み終わったとき、感傷的なことを客観で紐解くものではなく、あわくしろいヒビが剥がされる。(詩的感想
1一票(入れ忘れた
0つまらないコメントすみません…あまり詩的な人間ではないんじゃないかと常々思ってます… ストリーム、ほめていただきありがとうございます。 自分の作品を読み返すとこれどうやって(どんな気持ちで)書いたんだろうなと思うことがけっこうあるんですが、ストリームについては外がとにかく暑いなと思っていたことを思い出しました。 そして、「きみ」ですね、これはわたしにも難問です。あえて言うなら今の自分ではないんだけど他人でもない誰か、異性ではなくてもいいんだけど、たぶん同性ではない誰かって感じでしょうか。言い方を変えれば、今の「わたし」にとってみたら「きみ」とセットでひとりみたいな。そういう意味ではわたしに近いのですが、あくまで呼びかけの対象であって、でも存在してるかどうかは問題じゃない。 と書いてみましたが、わかりずらいですよね笑
0A・O・Iさん、コメントありがとうございます。詩的感想うれしいです!しかもすごく素敵です……!票もありがとうございます。今年はいい一年になりそうだな〜とホクホクしてます。今年もよろしくお願い致します!
0佐々木春さん、ご返信ありがとうございます。佐々木さんから頂いたコメントがその通りだと書いたのは、こちらが書いたことを正確に読み取っていただいたからで、それ以上付け足す必要がなかったからです笑。詩的な人間かなど気にせずに、佐々木さんは詩街道を爆走してください! また、「きみ」についても答えてくださって本当にありがとうございます。 >今の「わたし」にとってみたら「きみ」とセットでひとりみたいな。そういう意味ではわたしに近いのですが、あくまで呼びかけの対象であって、でも存在してるかどうかは問題じゃない。 それ自体とても詩的な考え方だと思います!笑。わたしのなかにある他者性というか、遠くにいる"わたし"。それに呼びかけると"きみ"になる。みたいな感じでしょうか。言語化能力が陳腐で申し訳ないです。でもわかったような気にはなっています。なるほど……。その観点からまた佐々木さんの作品を読み直してきます。ありがとうございます。 外がとにかく暑い→『ストリーム』が完成するのがすごい!矢印の間で何かすごいことが起こっている気がしますが笑。 ご返信本当にありがとうございました!いい一年になりそうです!
1詩文全体が、宙を舞う蝶の、動きのように。現実とその裏側に夢があって、空気を漂う鱗粉のような。あるいは、余白の取り方、ひらがなと漢字の使い分け、動作、動き、リズム、螺旋階段の空間を循環するようなイメージ、曖昧な言い回しになりますが、
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