不確かを求める、毎日似たようゲームで死に過ぎる駄々
橋は簡単すぎて難しい
通り過ぎてしまうほどに
夢幻の少女が無限に踊る
ひらひらくるくる
終わらない問いの間だけ
どこか、ここではないどこかで
どこかへとどこまでもある為に
少女:「君とは何?」
世界:「どこ?」
手:「触れられる?」
時間:「戻る?」
空:「落ちる?」
影:「消える?」
君:「僕は誰?」
少女が笑う。
「問う意味なんてなかったのにね。」
いや容姿が変化している。
反転
誰かの手どこかで何かを掴む手。
それは紐か、花か、あるいはただの空気(ノスタルジア)か。
それが次の瞬間、すり抜ける感触だけ残しまた次の瞬間。
風:「歌えなかった。」
時間:「進む?戻る?今は止まってる?」
手:「もう触れるものはない。」
世界:「消えた?」
二年間かけても分からない言語
彼女達の足元に現れるのは波か、土か、赦しか。
踊るようにふらふらと揺れながら、彼女は言葉を落とす。
少女:「あなたが消えるたびに、私は生まれる。」
僕:「どうして?」
少女:「そうしないと、私があなたを探せないから。」
「踊って」
「走って」
「探して」
「笑って」
忙しない世紀、ラジオで聴いた通りの火曜日。
少女:「君が消えるたびに、私は生まれる。」
僕:「どうして?」
少女:「そうしないと、星が僕を探せないから。」
繰り返し
僕が何かを言葉にするたび、彼女はただ笑い、消えたかと思えばまた現れる。
その繰り返し
少女:「踊って」
少女:「走って」
少女:「探して」
少女:「笑って」
少女:「何も分からないから、それがいいの。」
言葉の色が白に溶けると、足元の数秒が失われる。
踏みしめるものはもうないのに俺が誰なのか
それは分からないままらしい。
彼女の声、ラジオのノイズ、火曜日の記憶
「本日は晴天なり、本日は晴天なり」
音が繰り返されるたび、意味は漂白される。
世界:「消えた?」
風:「歌えなかった。」
時間:「止まってる?」
私:「それは僕だ。」
突然、少女の姿が一つに収束する。
あの踊る幻影ではない。もっと、何か現実的なもの。
それは彼女自身ではないけど
彼女自身であるようで、まるで彼女ではない彼女
僕:「君は僕なの?」
少女:「私の名前を探しているの?」
僕:「それが僕の問いだろう?」
少女:「違うよ。私のだもの。」
彼女の足元から、紐のようなものが延びていく。
それは波のように、土のように、赦しのように、冷たいものだった。
僕はその紐を掴もうとするが、触れた瞬間、紐は細かい砂になった。
砂が夢に乗り、また問いとなって戻ってくる迄の
短い時間我々はどうも生きて死んでいくことを
続けているらしい。
ラジオのノイズ、TL通りの1週間。
世界:「どこ?」
時間:「進む?」
手:「触れる?」
影:「消える?」
少女:「あなたまだ走っているの?」
僕:「僕はまだ踊ってる」
少女:「それなら、探し続けるしかないわ。」
反転
僕は再び「どこか」へと流される。
何も確かなものがないことも確かではない場所。
それでも、彼女の笑顔は見た気がする。
その笑顔は、問いに答えることもなく、ただ僕を見つめるだけだったけれど。
彼女は踊り続けた。
ひらひら、くるくる、さらさら。
僕:「この踊りはいつ終わる?」
少女:「あなたが答えを捨てるときに。」
僕が答えを捨てるとき、彼女の踊りが途切れる
だがそのとき、僕はもう答えを探すことはできないのだろう。重なり、無限に続くその回廊、求めるべきではないものを求めている感触だけだろうか。彼女の微笑み、足音、そして消えてはまた現れる瞬間、すべて漫画のように繋がっているように見える。
答えがあるなら、それはもう問いではなくなってしまう。
その言葉が答えを求められるべきものではなく、問いだけが私の証明だった。無限に回る踊り、問いを続けることだけが存在を形作る。
僕:「では、問いが消えるとき、僕たちはどうなる?」
少女:「問いが消えるとき、それは終わりではなく、始まり。」
彼女の声が風のように僕を包み込む。瞬間、時間が止まったように感じる。すべてが静まり返り、ただ僕と彼女だけが存在している感覚だけ広がる。だが、次の瞬間、彼女はまた踊り始める、また次の瞬間だ。
少女:「あなたも踊りましょう。まだ終わらない?」
僕:「終わらせることができる私たちは?」
少女:「終わることができないから、私たちは続けるのよ。」
その言葉と僕は足を踏み踊りながら、問いひらひらと回し続けている。心の中に永遠に焼き付いているような気がした。
少女:「私があなたを探しているように、あなたも私を探し続けている。」
少女:「そうよ。それが答えだと思うわ。」
そしてまた、時間は繰り返し、世界も回る。どこかで、何かを探し続けるその螺旋で、これが答えに変わることはない。永遠に続く踊りのように、僕たちは問いを踊り聞いたフリだけ上手くなる。
無再帰(ブサイク)
空気が踊る足音が無数に依り散り、
ひとつを掴むとまたひとつを放つ。
少女:
「私は知ることを無駄だと思う。」
重なる世界の指先を擦る。
手は空を掴み、風が音と影を消す。
踊る少女はまだその位置
彼女の目に映るのは、ひたすらの「無」
言葉は糸のように解け、
再生する瞬間、すべてが逆回転。
風:「求める?それとも消えていくのか?」
少女:
「私?あなた?。」
僕:
「何が待つ言葉?」
少女:
「待つことすら無意味な一つ」
響く時間を過ぎて消えた。
ここではない場所、そこでもない時間に、再び「今」
反転
消えたと思えば、消えぬはずのものが揺れ、
立ち上がる先は、もはや知らぬ足元。
僕:
「君はどこに立っているのか?」
少女:
「あなたがいないと、それは生まれない。」
繰り返し
踊りの中で、ただ笑い続ける。
断絶
足元に沈む音の欠片、指の間から、砂が溢れ出す。
少女:
「無限を求めているのは、あなたの願い?」
僕:
「無限は私の中にあり、消えることなく踊り続ける。」
時は戻らず、未来もなく、行くあてもない。
ただ存在し続ける踊り手のように、
世界は回っては止まる、また始めるために。
終わりのない終わり
踊り、回転する記憶
思考は消える端に引き寄せられる
「そこ」に何かを見つけては消え、
消えたものを掴むことに重力を忘れた空気が、
点と線をすり替えながら
すれ違いの小さな距離を再配置
少女:「足音は止まらない。
それが何かを示すわけでもないけれど。」
無言の微笑み、そこから消えた無数の言葉
群れがその輪郭を溶かし、また新たに形作る繰り返しその終わりが新たな繰り返しを孕み
またそっちの空間で踊るのはこの不確かな瞬間のみ
無数の時間が、一瞬の音に
時間:「それが答え?」
言葉が形を変え
リズムと音色が答えを欲し、手を伸ばして
触れた瞬間、それもまた解ける、やつれた言葉。
交差点、消失、前後
影:「ここではない?どこでもない?」
世界:「それが何の意味を持つの?」
僕:「わからない。」
少女:「それが大切なのに。」
反転する
時間を止めたフレーム
いくつもかの視点が交互に消え失せ、
未だそこに残るのは、「踊り」の断片
泡と流れ
音:「ただ、聴こえない。」
それを感じても、手が届かない場所にある音。
どこかで、誰かが歌っていた音。
それは、もう過去でも未来でもない、
ただ「今」しかない場所で反響している
少女:「あれは何を指していたの?」
見えない指先が空気を引き裂くその痕跡を辿っても、
手に触れることのできない記憶の断片。
ここに来る前に、何もなかったわけではないけれど、
その「何か」を捕らえられなかった結末の次の春。
瞬間
彼女が踊る。その動きが時を超え、
意味なく無限に繰り返される。
少女:「終わるはずがない」
時間は波のように揺れながら、
音は貝殻となり、解けていく
そして最後には、
ただ問われたことだけが残る波打ち際で頭だけ失くす
踊り続ける人
僕:「あなたは、誰?」
少女の答えは何も言わず、
ただその答えの目が僕を見つめて、
消える。そして再び問いが問うことなく
繰り返される
求めることなく、
ただ踊ることを要求して。
そして彼女の声、
それはすべてを巻き込む、
少女:「それでいいの。
それだけで、足りるから。」
階段を降りて行く。
世界はまた回り始める。
でも、僕たちは止まっている、
踊りながらも、止まったままだったらしい。
消失と発生
少女:「あなたの問いは、迷路。」
僕:「迷路に終わりはある?」
少女:「ブランコには乗ったことある?」
夢の端に触れるたび、時間は薄く引き伸ばされ、言葉と僕はそれを追おうとするが、指だけ届かない。
ただ踊る影だけ追いついた。
影:「何を求める?」
少女:「答えがどこにも行けない答え。」
分解されて消えていく彼女の踊り、時間も巻き戻され、また進んでいく。
彼女は「それ」が何かを知っているかのように踊るが、知らないと笑う。
僕:「どうして君は踊り続けるの?」
少女:「それが私らしいの。」
土埃がキラキラする中塵と話した気分に浸っていた。
反転
その足元に現れる一瞬、次の瞬間には消えて、
また別の場所。言葉の意味も揺れ、すべて入れ替わるだけ。
「ここ」も「そこ」も、同じように存在しない場所にある。
世界:「それがどこでもない場所?」
時間:「それが今」
僕:「それが何?」
少女は答えない。ただ微笑み、踊り続ける。
時間のひとひらを切り取って、また戻る。
僕:「君はどこにいるの?」
少女:「私はどこにもいない国に住んでる。」
宇宙訛りがあるらしい。
奇妙な表現だった。
言葉が世界の輪郭を消し
存在はただ、踊りの中に漂う。
交錯
消えたはずの影が再び現れると、また踊りが始まる。
何度も繰り返される音、何度も返ってくる。
それは回廊の中で、ただ繰り返すだけの儀式
風:「それは求めることなの?」
少女:「いいえ、それは踊り続けること。」
僕:「踊りの先に何があるの?」
少女:「それは見つけることじゃないわ。」
月明かりが二色に分かれる。
そしてまた、踊りの中無数の答えが散らばる。
終わり、始まり
言葉が空中で溶け、色が消え、形が無くなる。
それでも、「君は誰?」という問い。
少女:「問いが消える。」
僕:「それは、始まり?」
少女:「それが分からないから、踊るの。」
再び回り出す、終わらない時間。
レンタルビデオの代わり。
答えがなくとも、繰り返される限り、踊りは続く。
一滴落ちる、音もなく
「それは何か?」
手のひらが影になったような感触、それだけが残る。
時間は言葉を必要としない
忘れた言葉が、また壊れた
その破片が、何も持たず、何も求めず
ただ目を閉じてたら世界は崩れた
そしてその崩れたものが世界になった
光が消えて、終わりはその問いを記憶に
足音が鳴る
またその音の中に、また時間が引き裂かれ
もう二度と、戻らない
僕は言うこともできない
消えて溶ける言葉
反響しない言葉
そのまま流れていく言葉
「何を見たの?」
「見た、けど、忘れた」
それでも、僕はまだ見ている
見ていることも忘れたから
回転する星に触れたけど
それはもうただ回っているだけ
ひたすら無くして回ってるだけ
アル中と同じだ
何も言わず手が震えて、
でも動かないアル中
触れることも、離れることもないアル中
繋がらない繋がることも繋がらない世界
ただ音だけが続く
すべての影が僕を通り抜けて
僕は浮かぶ
消えたことがないように永遠にただ還る
これらの言葉の中に
触れられぬものがあるとしたら
それは
ひとしずくの
息をするたびに
動き続ける無言の命が
時間を編む
ただその編み目の
崩れぬように目の前で
ゆっくりと広がり
また収縮する僕
その中心に
ただひととき動かない私
すべて消える波になる
繰り返す波に
その中で言葉を
無くしてゆく
僕は
ここに立って
もう一度
それが
ただ
問いであることを
確かめるために
僕の手を通り
そして
私の声が
その風の中に
消えてゆく迄
響かない音で世界を満たす
動きはないがそれでも動き続ける
すべてがただひとしずくの無言をあやすために
作品データ
コメント数 : 11
P V 数 : 506.7
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ポイント数 : 0
作成日時 2024-11-29
コメント日時 2024-12-02
#現代詩
#ビーレビ杯不参加
#縦書き
項目 | 全期間(2024/12/04現在) |
叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
閲覧指数:506.7
2024/12/04 17時47分47秒現在
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対話が詩を掻き回していると思いました。と言うか詩を動かしているような。と言うか対話が詩のメインであるような。対話主に「影」や「世界」まで出て来る。ただの哲学的な思弁ではないと思うのですが、言葉をこの世界におけるメインの概念に据えているのでしょうか。読んで居ると「踊り」もメインであるような。「少女」が主人公と言うわけではないのでしょうが、「どこにもいない国に住んでいる」と言う発言から、この詩の本質の一端が垣間見えるわけですが、何か深く考えさせられました。
1なんか、すげー... またコメントしまっす!
1すごくよい!(一票入れたかった!!!
1ちらっと読み見て、前のやつ「~勧進帳」やら「ストレス~」をダダダダダダダと読み見て、またこちらに戻ってきましたよー溢れでてますねービシャビシャじゃないッスか!(正直書きますと僕には長過ぎるッス!体力もたん!)でもねでもね最初の一文がええよねーキラーフレーズっちゅうやつかね、タイトル駄々なので、あのダダっぽいのかなと思いましたけど思いちがいでしたねー前の作品を読んでみるのも体力いりそーですが連射連射の羅列系とでもいいましょーかどうしましょーか、とりあえず思い付いたこと全部ぶちこんじまえー的なものがいいなーと思いましたよーあと筆名もかっこええですねー読み方分からんけど
1ありがとうございます! よく分からないことをよく分からないまま、なるべく詩っぽくなるように書いてみました!
0ありがとうございます♪
0ありがとうございます! どうしましょーか、とりあえず思い付いたこと全部ぶちこんじまえーっ。その通りなんです!笑 その形好きなんです! だって自分なんですもん笑
0ドキュメントみたいですね。
1進んでも進んでも、同じ場所にいるみたいな。この世界には「外」がなくて、クラインの壺のなかをずーっとさまよっているみたいな、そして「外」なんてものが、じつはないことに誰も自覚してないというか。自覚できる奴がいたら、そいつが一番天才みたいな話。昔、アフタヌーンという雑誌で連載していた「BLAME!」を思い出しました。
1すごい!確かにドキュメントです笑
0その作品めっちゃ気になります。 読みます!ありがとうございます♪
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