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ルミエ
好きだった人の きっと 知らない町にいる 朝 異国の霧のなかを 列車がしずかに過ぎていく この町に来てから 父の同僚の 娘さんと友達になった ひとつ年上で 彼女も 不登校なのだという 彼女と出会って 僕は随分 英語に慣れた “What does your name mean?” “It means ‘morning will come.’ How about you?” “My name means ‘light’.” 彼女の母語で「光」は ≪lumière≫というらしい リュミエール、リュミエール、ルミエール、 僕には、ルミエと聞こえた 「ルミエ」 と僕は彼女を呼んでいる 朝の霧は昼にはひいて はっきりとした青空が見える 列車の走る音も ときどき聞こえる パリから離れたこの小さな田舎町に 大きな大学がある 町全体が 大学を中心に回転しているような気がする ルミエとふたりで よくキャンパスを歩く 適当なベンチで サンドイッチを食べながら お互いの言葉を教え合う 将来はここで 文学を勉強したいのだという 僕は 僕は将来 何がしたいのだろう? ルミエはときどき すこし苦しそうに すこし笑いながら ゆっくりと深呼吸する そのたび僕は ゆっくりとふくらむ 彼女の胸から 目が離せなくなるのだった、 好きだった人の きっと 知らない町にいる
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ルミエ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 638.7
お気に入り数: 2
投票数 : 3
ポイント数 : 0
作成日時 2024-11-17
コメント日時 3 時間前
項目 | 全期間(2024/11/21現在) |
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叙情性 | 0 |
前衛性 | 0 |
可読性 | 0 |
エンタメ | 0 |
技巧 | 0 |
音韻 | 0 |
構成 | 0 |
総合ポイント | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ルミエ。見れば現代フォーラムでも勝手に改訂されていた。前の詩のほうが自然に読めてよっぽどいい。僕のコメントをはじめ何人かの人間がポイントを付けていたのにだ。少しの改訂ならば致し方ないとは思う。が、大幅に書き換えるのならば新しく書き直して投稿し直すか、一言添えるのが筋だろう。せっかく書き上げておいてポイント付いても勝手に消し去る阿呆もいるが、きみも同じ輩だな。読み手の気持ちを少しも考えてはいない態度だ。詩人を自称するまえに人間として失格者だと思う。もうきみという書き手には失念し愛想も尽きた。他の詩についても挙げている僕のコメントを返してほしい気分だ。
1冒頭と最後に置かれた >好きだった人の >きっと >知らない町にいる 自分が全く違った環境に置かれた時に、それまで居た世界は何だったのかと思う時があります。(すごく遠くに感じるような感じ…) 九十九さんの作品はそういった自分自身の体験を呼び起こされる作品で頭ではなく身体的に読ませる作品だといつも感じます。 〝好きだった人〟は〝だった〟とすでに過去形として描かれていて、新しい世界が広がり始めているように感じる作品。それは昼には晴れる霧の後のはっきりとした青空だったり〝ルミエ〟という名前だったりに現れていてもう決定的なのかも知れない。 そんなふうに感じた作品でした。やはり上手くて美しい。
1↑ 失念したいのはこっちだ。失望したんだよ。こんな奴のコメントで書き間違えるなよ、俺。
0列車が静かに過ぎていく、という箇所が、素晴らしいと思います。 言葉を、気を付けてセンス良く使っていらっしゃるので、向上が感じられます。 相変わらず良いセンスをお持ちなので、頑張っていただきたいです。 人間らしい心持、生き生きとした心情が伝わってきて、美しいですね。 丁寧に言葉を心込めて使っていらっしゃって、その心こそは美しく、また詩句はユニーク、 独自ですね。言葉の選択が適切で、流れるように感じられ、心情に即したしっかりとした 言葉を使っておられます。ゆっくり歩むような言葉から、喜びの大きな前向きの 世界を感じていることが伝わります。期待大。
0未来からやってきた浅田彰が書いた詩という感じ。 本当に、なにを書いても様になりますね。 この作品には、なにかをつけたす必要もないし、引く必要もない。
0丁寧なコメントをありがとうございます。染み入ります。
0「朝 異国の霧のなかを 列車がしずかに過ぎていく」 の部分が現代詩らしくて良い 「好きだった人のきっと知らない町にいる」という部分が最初と最後で繰り返されており、「僕」の心情がよくわかる。
0褒めていただきありがとうございます。
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