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在りし日が僕をまだ追ってくる
これが一つの夢だと すぐにわかったのは 学生服に身を包んでいたから これを着なくなって 数年は経っているというのに 在りし日が僕をまだ追ってくる 一番星が もう見えなくなった そんな空色の 静けさの時間 月明に泣いていたんだ さよならの日々の中で そう、人生だけがさよならを意味すると 納得してしまったんだ 教室の机に腰を下ろして 窓から眺めた入道雲は なんとも悠然としていて 僕はただ空に手を伸ばした 星影をやどしたあなたは 今はどこで笑っているのか あの日の夢の中で そっと水飲み場に赴いては 冷たく流れる水に 何かを掬い上げるように じんわりと手を浸す 風雨が花の喩えであるように 僕の人生もそうであったと ただ祈りたかった とても寂しい夢を見ました 風にゆらめく麦畑で 僕一人が佇む夢でした
在りし日が僕をまだ追ってくる ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1083.0
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-15
コメント日時 2024-09-01
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
夢から覚めた後のかなしい感じが伝わってくる、 どこかで見かけたフレーズが接木されているように感じてしまうのは、少し残念にも感じるけれども、起きぬけの夢の余韻のような描写に共感します。
1コメントありがとうございます! どこかで見かけたフレーズ……な、なんのことやら……(原因:人生だけがさよなら、風雨に花の喩え) でも、夢から覚めたあとのその感じが伝わったのは嬉しい……。
1ぜんぶ手垢がついてるフレーズという感じ。韓国詩、俺は李箱くらいしか読んだことないけど、もっとはるかに病的で唯一無二な世界観だった記憶あるぜー。
1コメントありがとうございます! そう、そこが大問題だ。いや、本当に。病的であると同時に歓喜と希望が入り混じり、そしてどことなく機械的な内心描写……そういったものが織り交ざった結果としての、その唯一無二の世界……はっきり言って、李箱は参考にしにくい部分も多すぎるということになる。そもそも、モダニズム文学全般に言えることだけれどね。 だから、李箱に関してはは彼が使ったいくつかのフレーズを借りたり、そのモダニストとしての悠然とした姿勢は見習おうとするけれど、作風においてはあまり彼に寄ることは今のところはないんだ。 そうなると同じ韓国詩でも、僕が参考にするのは尹東柱とかの抒情詩人になる。あと、韓国以外だと日本近代詩の星菫派、彼らの基盤となったヘッセやリルケ、ジャム、ヒメーネスが僕の拠り所になっている。彼らの優しさと品性、キリスト教的な荘厳さとか……そういうのが好きなんだ。 だから、手垢がついているというのは当然ではあると思う。 でも綺麗だしいいじゃん(開き直り)
0そうか。 そういえば四方田●彦も韓国詩によく言及してる気がするが、 あの人の文章も俺はぜんぜんピンと来ないんだよな。 10ページ読むと眠くなる。 俺はインテリ全般が苦手なんかもしれん。 すまん、だからたぶん田村さんのせいではない。
1なんだかすごく寂しい切ない思いを受け取りました。 でも人はこの思いを抱くからこそ詩が書けるんだとも思いました。
1コメントありがとうございます! 詩とノスタルジーはすごく相性がいいんですよね。もともと、どっちも綺麗なものではあるし。
0確かにそうですね。 私も詩とノスタルジーはすごく相性がいいもので綺麗なものだと思います。
1すばらしい詩ですね。まるで詩人が書いたようだ。自分と全然ちがう。
1コメントありがとうございます! まあ、実際、昔の詩人から大いに影響を受けてるからなあ……。
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