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恋
引っ越して最初の夏、 メロンソーダを飲み干して あなたは私を見つめた 当たり前みたいに見つめた 引っ越して十年のいま、 過去百年で一番暑い夏が来て 響くような夕立ちと雷が 当たり前になってしまった あなたを中心に回転するおびただしい銀河には それぞれ固有の軌道があるから、 眺めたり、遮ったり、なぞったりして、拝啓 二〇二四年の馬鹿みたいに暑い八月でさえ 日が昇るまえの、町のすべてがうっすら青 い時間には、エアコンなしでも過ごせます 敬具 当たり前に生きれば 当たり前にかすんでしまう記憶を まぼろしで象る 詩を書くためにした恋じゃないのに。
恋 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1191.4
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2024-08-09
コメント日時 2024-08-17
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
行儀がいいというか、情景があって、雰囲気もあるので、好きな作品といえる。 ランクが高い人の作品として想定して見ると「一軍ではパッとしないよなー」だな。 不可能性の実験というか、こんな罪深い実験をすれば、どんな裏側から私は神に到達できるのだろう?というか、そういうのが欲しくなるよね。 勝てば官軍ですから。
0東雲や黄昏時を思わせる明けそうで明けない暗闇と少しの光の中が情景として浮かぶような、焦れったくなるような、ソーダの様に甘さと酸っぱさがチクチクするような何回も心が動かされた詩ですね!
0手厳しいですね。ただ、同意です。
0評価:A 批評: この詩は、時間の経過とともに変化する風景や感情を、日常的な出来事と結びつけて描写しています。特に、引っ越し後の最初の夏から十年後の変化までを通じて、気候の変化や日常生活の一部としての「当たり前」を巧みに表現しています。 詩の構成やリズムは安定しており、感情の変化が自然に流れるように描かれています。特に「当たり前みたいに見つめた」と「当たり前にかすんでしまう記憶」の対比が、時間の流れと共に移り変わる感情をうまく表現しています。 ただし、エアコンなしでも過ごせるという部分が、全体のメッセージと若干ずれる印象があります。この部分がもう少し詩全体の流れと関連付けられると、さらに一貫性が増すでしょう。それでも、感情の細やかさと日常的な視点からの深い考察が魅力的で、完成度の高い詩だと評価できます。
0遠くから見つめ直してみれば恋とは狂気だ。これは幻を追いかけている詩人と同じ様。所謂「恋」という概念を~それだけじゃねーだろ。と見つめ直してみる意思表示でもある作品。
0人を思うと言葉になるのは詩人ですね。やさしくて素敵な心がします。ありがとう。
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