あの国道沿いの中華料理屋は昨年潰れて取り壊されたわけだけど
更地になった場所に雑草が生えていて「ああ、そうかぁ」とため息混じりに感心したわけだ
全くもって日常という言葉は恐ろしくて
感心ばかりしていられない
ぐんぐん伸びろよ、雑草
ところで、いかがお過ごしでしょーか?
元気でいてくれたそれでいいのだけれど
長らく手紙なんて書いてなかったな
下手なりに丁寧に
下手なりに丁寧に
生きていると
私は私なりに言い切る
ロープで囲われた
中華料理屋の跡地も
すっかり見慣れた景色になって
疎遠になった人達のことを
唐突に思い出すことがある
もらった手紙は
封筒に入れてあるだけで
読み返すことは滅多にない
忘れても捨てられない
思い出がたくさんあるから
ぐんぐん伸びろよ、雑草
作品データ
コメント数 : 14
P V 数 : 1380.4
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-06-19
コメント日時 2024-07-05
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:1380.4
2024/11/21 23時40分43秒現在
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ぐんぐん伸びろよ雑草。 痩せガエル 負けるな一茶 これにありと言うところでしょうか? 頑張ろうとか強く生きようと言う思いを、外部の対象に託している力強い一作。 作品を数作読みましたが、多くの詩の中から、少し混乱した状況の中で過去を振り返りつつ、現在と対峙している一人間の姿が描かれている私小説の様相を感じさせられました。
1跡地というのは いつ見ても爽やかだ。 かつて何もなかったみたいに さっぱりして。
1返詩です。 雑草が 胸突き破り 生き延びる 生え続けては栄えあり 私は涙を朝露に置く
1手紙の内容からその追記のような構成だけど、短いけれど構成的にはめちゃくちゃだ。しかし、それが活かされているのが、唐突に導入される対比的な感情の~ぐんぐん伸びろよ、雑草。ですかね。これは回顧する心情とは相反して未来を肯定的に捉えれている。だから、ぐんぐん伸びろよ、雑草。この言葉が活きるのです。
1コメントありがとうございます。力強い作品と言ってもらえて嬉しいです。
1コメントありがとうございます。さっぱりして何もないがある空間はいいものです
0返詩をありがとうございます。 「生え続けては栄えあり」いい言葉ですね。
0いいじゃん!と思った。ただ、めっちゃ良いとは言えない。言葉の密度が軽すぎる。もっと密度の高い部分があってもいいと思った。
1草は伸びるのが早いですね。雑草と言う言い方に、ふとポエジーを超えた、ポエジー魂みたいなものがあるのかもしれないと思いました。無くなった中華料理屋にその跡地。すっかり見慣れた景色へと変貌していく更地。疎遠になった人達。ただの回想記ではない側面がこの詩にはあると思いました。
1「跡地」という言葉、改めて考えると面白いですね。何か、それが残っていた跡が少しでも見える、という意味とこの詩の第三連にあるように記憶の跡が残っているという意味もある。 雑草がどんどん生えていって、視覚ではもう何の跡も見えなくなっても、自分だけの記憶に跡が残り続ける。景色と記憶が離れれば離れるほど、「感心」するこの現象、なんなのでしょうね。 良い詩です。ただ、完備さんの「軽い」という指摘もよく分かる。もっとその「跡地」に踏み込んでいく(二つの意味で)と、詩が発展していきそうだと思いました。
0かつてそこにあった物が取り壊されて更地になった今でも、人の記憶には思い出となって残り続けるんだと読んでいて感じました。
0コメントありがとうございます。そうなんですよ、構成めちゃくちゃなんです。「ぐんぐん伸びろよ、雑草」これが言いたくて書いた面が強いので、活かせてたようで安心しました。
0コメントありがとうございます。なんとなくわかる気がします。何かが足りない。
0コメントありがとうございます。雑草にポエジー魂感じてもらえて嬉しいです。
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