別枠表示
童話
今朝(2024/06/16)、いつもスケボーをする坂道で ふと気になる蔦(つた)をみつけた。その蔓(つる) の形状に思いを寄せて一遍の詩をつくってみた。 [動画あり] 木になりたかったわたしは 木になろうとした 脚を閉じて 両腕をうん伸ばすと 蔓は枝のように広がった わたしの吐息は青葉になった わたしは山のように言葉を吐き出し 枝に生える緑を深くした すると鳩がやってきた わたしは鳩と語らった 木について 空について 野について 赤むらさき色のふちをした鳩の瞳は 世界を映す鏡のようだった そこにわたしの緑が映っていた わたしの頭の上を電車が ガタゴトと 走り抜け 傍らを 自動車が排煙をあげて 走り去った 鳩たちは わたしの腕の下で 萌黄(もえぎ)をついばんでいた まるで ほんとうの樹の下に いるように 安心して
童話 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 928.9
お気に入り数: 0
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2024-06-17
コメント日時 2024-06-27
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
壁という人工物のキャンパスに絡まる。まさに無意味に奇妙な生え方で、こういう蔦の生命力を見ると地球がやがて再生されてまた緑に覆われてゆく。というのもわかる気はします。ハトは映らないが詩もいい。
1遠くから見ると一本の木みたいですね。動画にぴったりハマる美しい詩だと思いました。
1お読みくださりありがとうございます。 まったく奇妙な蔦でして、きっと木になりたかったのだろうと 思いました。
0ご感想ありがとうございます。 この木を撮ったのはある映画の一シーンを思いだした こともあります。 ─森の中にある大木など少しもいいと思わない。 わたしは砂漠に立つ一本の木を愛する─ (中国ドラマ『男たちの勲章』のセリフから) まさに都会というざらざらに荒れた都会に立つ一本の木。 そんな感じがしましてね。詩もほめていただき、うれしいです。
0訂正。 まさに都会というざらざらに荒れた都会に立つ一本の木。 ↓ まさに都会というざらざらに荒れた砂漠に立つ一本の木。 失礼しました。
0動画を見て詩を読みました。鳥語を思いました。或いは蔓語も。ああ、大樹のような形に生えている蔓。「安心して」が印象的ですね。
1今朝(2024/06/16)、いつもスケボーをする坂道で ふと気になる蔦(つた)をみつけた。その蔓(つる) の形状に思いを寄せて一遍の詩をつくってみた。 この冒頭の注が最も詩的である。
1コメントを頂いていたことをにづかず、 返信が遅くなってしましました。申し訳ありません。 早朝、スケボーをしにある坂道の頂上に立つとフェンスにいつも 鳩が集まってくるんです。顔と顔が触れ合うくらいに。 その目がじっとこちらを見ているとき なにか感じます。まるで言葉を交わしたかのように......。 鳥語、そして蔦語、まさにそれという感じで感想を いただき新しい世界をみたような気がしており 非常にうれしいです。コメントありがとうございました。
0こんにちわ。 ああ、と思いました。冒頭の説明は無心で書いたので 無能なわたしには逆に下手な細工がなく、読者にはすっと読めたの かもしれません。文学的にも鋭いご指摘ですね。 勉強になります。
0