たなごころの中 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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たなごころの中    

友が闇の中で闘っているいる間 闇の中にも入れず眠りを貪っていたお前 一条の光を掴んだ友を羨望するなら もう詩を書くな お前は知っているはずだ 目の前に闇が立ちはだかるならば 避けられるものではなく入るしかないことを 果たして暗闇の洞に入ったなら 闇に飲み込まれないよう手のひらの内を見よ いつからかお前は青いペンが大事だと言うようになった 詩を書くには青いペンが要るのだと言う そのペンは今どこにあるのだ 青いペンは今どうしているのだ お前は知っているはずだ 小さなお前のたなごころには 這いつくばって集めた言葉の種を湛えていることを 確かにその種の発光は淡く心許ないのだが お前が大切だと言う青いペンの 青いインクは青いままなのかを 確かめるには充分な輝きではないか あの青いペンは今どうしているのだ さあ、僅かでも胸が騒ぐのならば お前のたなごころに居る青いペンに手を伸ばし確かめよ それさえできなければ もう詩を書くな



たなごころの中 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 475.6
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2024-05-16
コメント日時 2024-05-17
#現代詩 #縦書き
項目全期間(2025/04/15現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
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叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
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構成00
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閲覧指数:475.6
2025/04/15 12時09分03秒現在
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    作品に書かれた推薦文

たなごころの中 コメントセクション

コメント数(6)
黒髪
作品へ
(2024-05-16)

赤い色のペンで文章を書いてはいけない、と母に習いました。大人になったら、エンピツではなく、 ペンを使うのだ、とも。そして、私の恩師である柴田元幸という翻訳家の方に、青いペンを使うと いいということを、教えていただきました。間違ったことを教えない人々が、親切に教えて下さる 良い土地で、昨日も今日も、青いペンで詩を書き続けています。青い字で書いた私の詩もまた、 独特の情緒を発して、目に優しいです。

1
Thukiniko
Thukiniko
黒髪さんへ
(2024-05-16)

コメントありがとうございます。 そう言われてみれば、赤って日本ではめでたい印なのに文字で赤で記すことはネガティブですね。 やはり青で書くことはいいんですね。私も「独特の情緒を発して」を体感しております。

1
おまるたろう
おまるたろう
作品へ
(2024-05-16)

勇気をふり絞って書いてる感じがしました。

1
Thukiniko
Thukiniko
おまるたろうさんへ
(2024-05-16)

コメントありがとうございます。 自分に問う、自分に向き合うことは結構勇気がいりますね。

1
佐々木春
佐々木春
作品へ
(2024-05-16)

たいしたコメントはできないのですが、すごい覚悟で「書いて」らっしゃるのだろうなと感じました。普段メモにしかペンを使わないからフィジカルな意味でも特にそう思うのかもしれません。

1
Thukiniko
Thukiniko
佐々木春さんへ
(2024-05-17)

コメントありがとうございます。 覚悟というか自戒のほうが近いです。書けないことの免罪符を探していたみたいです。

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投稿作品数: 2