指先でかたどる水茎の跡は、すべて虫けらとのたうつ。この姿を知るものも、いるのかもわからない。やかましく諌めるように繰り返す23時。どこにでもいて珍しくもない、ひなげしに躓いたスラングと戯けていた
油の切れたあかりと手を繋いで伴奏をはじめ、滲んでは海月みたいにゆらゆらしてる。ただやわらかい誰かに似ていて 弱いところ。汗ばむほど色褪せていく鈍色の痛みがいま、みな易しいばかりだと みおくるだけ
なまくらな綺羅星がカラダを沈めれば、おぼろげな煌きひとつが 痛いところをつく。これはタイピングの羽ばたきにおなじ。ホコリでできたホタルにおもう、それもケミカルノイズ
在り来りの案内板に何も求めない 交差点を行き交う人々。情報を示すために作られた視覚的な記号。こだわりもなく陰日向にいる ゆめは、マーガレット
毒のないスモークリングと。スキ・キライ、どうせツツジの翼も氾濫する。身代わりの住む街で生ぬるい風を切る。円を画いて、烏を添わせる。騒ぎ経つ、小さき者として
家族で、恋人で、しあわせで。符号が見られる緑陰の川、多くまんじが重なり合い どこともしれないここへ帰ってくるという、コールタールの理論
さりげなく狂うあたりは ちぎれるように包まれ。のっぺりと浮いて射るなかに崩れ落ち、有りと汎ゆるさざなみにあって逃げ惑う、安物の執着に逆上せているクジラが傷んだか。ほら、わからないけれど
わずかなヒカリも幻とひとつになり伝えてくる、不透明なあいだに消え入りたいほど佇んでいる。無風の髪を肉のない骨が腱を伴って引きづられた、健気に傾けるシネマトグラフ
なんとも彩るようでなにかを映し出すまで涕を灯した。それは腐っても空気みたいに姿形を保って、その端から赤くまるい花にあり、ぽっ、と火がついた旨
作品データ
コメント数 : 12
P V 数 : 1002.9
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-05-06
コメント日時 2024-05-15
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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2024/11/21 22時07分58秒現在
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言葉の使い方や表現の仕方が素晴らしいです。恥ずかしながら不勉強で、意味はぼんやりと感じる程度ですが、すべてひとつのテーマで貫かれているように思いました。
0常夜灯。見れば比喩使いに飾られているので読んでみましたが、全体的にまだまだ緩慢な印象で比喩に扱われる言葉だけが一人歩きしている様子ですね。 ホコリでできたホタル、連の文末におかれたゆめは、マーガレット、コールタールの理論とか、ひなげしに躓いたスラング、無風の髪を、ツツジの翼を、等々。 例えばですね。「猫に小判」「豚に真珠」は意味あることわざですが、これをはじめて目にした人はあたまを悩ませたでしょうね。訳がわからんわ、と。そこでこの喩の意味を伝えるために創作者は文章に興して理解に努めるわけです。 上記した比喩などもそうでしょうね。単体ではちんぷんかんぷんです。そこで文章に眼を向けるわけですが、~ツツジの氾濫する安物の執着~とか無風の髪を健気に傾けるシネマトグラフやらやかましく諫めるように繰り返す23時~油の切れた灯りと手を繋いで伴奏をはじめ~身代わりの住む街で生ぬるい風を切る~何のこっちゃ?なのです。?これはシュールだよ。日常は超現実の無意識と非日常に置かれ、デペイズマンやオートマチスムの手法でダブルイメージを実験的に操作し置かれているのだ。!とか言われてもあたまの中は?、は?ですね。 この比喩満載に置かれた文章。それでも品詞や句読点の扱いによっては読み取る世界には浸れるのかも知れません。いま少し扱う比喩言葉の研究に努力されてもいいのではいかと。シュールリアリスムの先駆者たち。絵画を例に挙げても彼らは基本的な描写力には長けた方たちでした。
0これは、いままで簡単にバラして違う魅せ方にしていたものを、こういった形で置いてみたもの。あえて難しい方向を探る実験でした。 自分の中で書ける得意な方向ってあるんですけど、それはかなり作り込むので。普段は軽い力でいい閃き(フレーズ)を使ってあげられれば、ただ今までだとそういったフレーズを連という形に置いて、魅せる要素を置いてあげたりしてたのですが、それももう形としては理解できたので。じゃあもっとなだらかに組み込めないものなのかなと、出してみて手応え的なものをみたかった感じです。 この書き方はいま自分の中の課題として、titleからものが浮かべられるか、という作り方を偶然ではなくできるようになりたいとおもって模索していて、まあこれはその失敗作ですね。フレーズに拘らず、再構築すればきれいな比喩として並べることもできたと思います。自分的には意味合って置いてみてるけど、これはぜったい読み手には伝わらないと自信はありました(ひどい) ・まずこの形は固定してみて、そうすると確実に一連ごとに読まれるので、その中でどれだけ流れるようにおけるかは出来てしまうので、それをあえてぶっ壊して、フレーズの強さで惹くのではなくて、なじませたいとも思っていて。全体としてtitleのイメージだけ浮かび上がらせる感じがほしいと。どっかキッカケのような連、そういった鍵がなくとも、質感ですね、そういったものをまず開けるようにするには……と。 まずアラガイさんの云うようにどうみても、いかついフレーズをですね、バラさずにこの詩の形で活かせないかと、かなり悩みまして。わけわからないですよね、きれいっぽいことばを並べてみた、印象だけになっちまったかんじあるので。 とやっぱり自分のこの、しいている課題は難しいのかなと思いつつ、置いてみてなにかコメントいただければいい方向が浮かぶかなと思いまして、わかってて出しました。すいません。 停滞したくはないのでね。あえて難しい苦手な方向を探ってみて、また切り開けそうな気がするので。良い書き方ないかなーとてたのしく探っております。シュルレアリスム的なものもそのうちチャレンジしてみたいんですけど、まあみた感じで言えば、いつもの私の作品もそう見えてしまうものなのでしょうが。アラガイさま、ご教示くださりありがとうございます、助かりました、やっぱそう見えるのだなと納得できました。お読みくださりありがとうございます。AOIでした
0この詩に書かれているそのもの一つ一つの意味を理解できなくても、なんとか、イメージとしての常夜灯として抱き込めるのではないかと思って出しました。言葉の強さや表現のすがただけで、強く引っ張れれば。そういった形でした。お褒めくださりありがとうございます!
1全ての弱き人のために、最愛のキスを。
0❁。゚❀。*。❀゚*❁*❁。゚。*❀゚*❁。゚❀。**❁。゚ *❁。゚❀。*。❀゚*❁*❁。゚。*❀εïзꔛ♡ʚïɞ.•❁。゚❀。*。❀゚*❁゚*❁。゚。*❀゚*❁。゚❀。**❁。゚ *❁。゚❀。*。❀゚*❁゚*❁。゚。*❀
1そうでしたか。AOIさんだとは気づかなかったですね。作品に何かしら意図はあるのだろうとは思いましたが、比喩としての扱いでもなかったんだ。これが繋がらなくても文章として成立するのであればオートマチスムとして諦め(笑)もつくのですが、意味が読み取れないのでどうしても比喩として受け止めてしまいがちです。わからないものですね。女性か男性か年齢なんてのも意図的に癖を外されたらわからなくもなる。作者を知って読んでいたらたぶんコメントも違ったでしょうね。面白い、というか、やはり集中して読まなければいけないのかな、と。
0気づかれてなかったのか!自分クセつよなんで名無しでもみな気づいているものかと思って出してました。最近は作品だけを見て率直な感想がほしいのでね、まあ名無しで出してます。 さて誰だかバラしたので、ちょっと喋ります。自分は詩を書くときに「ことばであれば意味を読み解こうとすること」この当然をどうにかできないかなと、ずっと根底にしています。これに対して、少焉やCrackなんかでは解消されているわけです。少焉は一文の強さでねじ伏せてる形、Crackは一面で抑えるかたちだと思っています。それでfeatherPlaneを偶然書いたときに、これ意味わからないけどなんか雰囲気がイメージが見えるなと、ソレを再現できないかといま練習しているわけです。 ただ自分はことばとしての素材をまず打ち止めになるまで置いてみて、それがどの見せ方に成るのかは、なんとなくといった無意識で行っているので、それも意識化したい、とは思っていて(今の課題ですね)。まあでも詩自体が私を引っ張っていくので、自分ではその直感に任せてしまってもいいのだろうなと思いつつやはり抗いたいかなと。 この作品に関しては比喩をきれいに置くことで意味を取れるように書くことはできますけど、自分はそういう詩を書きたいわけではないので。兎角書き終わりがくるともう動かせなくなるので気持ち悪い形で出します、とこれもそうですね。まあバラしてみて(今やってみたかんじ)素材的な問題かなと、まあその形にするのは無茶振りかと、これに関してはほぼ納得していたところです。 この端材でこのまま書いていくと、この形が一番活きる、そういったものの形、バリエーションを増やしていきたいなと常に思っています。言葉を選んで形を拵えて、素の詩はこの言葉たちはどの姿がふさわしいのかと。洋服を着せ替えるようなメイクを変えるような、そういったものですか。(いやどうだろうな??)あとは、できる方へ、らくな形に頼りすぎてないか。自分で自分の可能性を潰していないだろうか。きっともっとオモロイことがあるだろうと模索すること。自分自身に飽きたくないですし、詩作を楽しみたいのでね。そういうかんじです!
0お返事ありがとうございます。あまり文学の定義に拘泥して生きた展開を失わせるわけにはいかないので、「ネット詩とは何か」みたいな話は好みませんが、筆者さんはたぶんAOIさんでしょうが、あきらかに一つのスタイルがありますよね。大きな意味での文学(世界文学といってもいいが)のなかで、そのスタイルをどういう風に見ればいいんだろう、という仕方で興味があります。今だと、説明ぬきで了解される土俵があるような気がしていて、でも、傍から見ればそれはどう見ても「ネット詩」なのですけれども、詩全体として、どういうふうに位置付ければいいのかなという感じがするんですよね。AOIさんは、きっと抵抗感があるのでしょうけれど。
0すいません、わたしここでおまるたろうさんにコメント出してないんで、そのおまるたろうさんのコメント削除申請お願いします。
0そもそもそういった区切りがあなたの中に見えるとして、あなたのそのコメントはただの一意見なわけです、それは何言っても構わないし、あなたが言ったことだからどうでもいいです。私は何を言われたか、ではなく誰がその意見をいったか、まずひとを見ているので。ただそんなに拘るのなら作品として発表してみたらいいじゃないか。あなたの謎理論ききたいひといるんじゃない
0こっちにコメントしたのは、一応、AOIさんにいろいろ配慮したつもりです。 そうですね。相変わらず率直なレスでありがたいです。 「批判するのは関係性が出来てから...」っていう前提は、 もちろん、わたしも最初から分かっていますが、あえてこうしている。 要するに、「客観的に」そっちのほうが面白いからですね。 >あなたの謎理論ききたいひといるんじゃない AOIさんは、無意識にわたしを過大評価してますね。わたしはただネットを嗅ぎまわっているキツネに過ぎません。雑魚っすよ。 あえていうなら、わたしの理論は「世間様」ですね。世間から評価を受けている人をわたしも評価するし、そうではない人には(基本)興味がない。目に見えるものにしか関心がありません。そういう人間に過ぎません。 客観的にいって、作風も、そのふるまいも、breviewのプラットフォームのアーキテクトに最も先鋭的に最適化しているのは、どう見ても、あきらかにAOIさんなので、上記のように感想を述べました。じつに、興味深いなあと。
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