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実存の恩人
早いとこ、働きたいな。もちろん、仕事は大変には違いない。でも仕事をしてた4ヶ月前までは、"凛と働いてる自分"っていうアイデンティティが、ささやかながらも存在していた。昇給の見込み0のぬるま湯職場でもそうだったんだから、技術が上がるほどに給与が上がり、そしてひとときも気の抜けない溶接の仕事は、それこそ大げさでなしに、誇りというべきものをもたらしてくれるんじゃないだろうか。それで彼女が付いてきてくれないのであれば、それはもう仕方がない。逢うほどに、彼女の若さよりも、なにより、落ち着けるその雰囲気にこそ惹かれていって。溶接の道へと背中を押してくれた彼女に、一緒にいて安らげる女性こそがタイプなのだと気づかせてくれた彼女に、祈るように感謝を。彼女にはなってくれそうにないって、なんとはなしに分かりました。でも、友達ならって一縷の望みは残った。彼女のあの、仄かに悩ましげな言葉を真摯に聞いて、胸の底からのアドバイスを送り続けたい。そうして僕と逢ってくれること、語り合ってくれることへの感謝を、ずっとずっと伝え続けたい。見返りを求めない愛、なんて高尚なものじゃない。彼女の微笑みっていう、銀河の煌めきにも負けぬご褒美がちゃんとある。でも、身体の関係はなくたっていい。ひとえに1人の人として、大切な1人の人にひたむきに向き合う―それこそが、僕のずっと求めてたことだったんだ。そう気づかせてくれた彼女は僕の、実存の恩人。(2024.4/30)
実存の恩人 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 485.0
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2024-05-01
コメント日時 2024-06-29
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
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総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
こんにちは。 また、また、恋をしてはる。。。雪月さんにとって人間関係とは四季の移ろいのように変化するものなのでしょうか?そうして、女性とは星であり続けるのでしょうか。 ちょっとアメリカ文学の訳語みたいな文体ですが、今の時代、生活がアメリカ化していても(それは古き良き)おかしくないですね。多様性の時代なので。
1感想くださりうれしいです。 いやいやいや(笑)変化するというより、積み重なるというのが実感に近いんです。だからたとえば、夏になっても桜、決して忘れたりしないんです(笑) この彼女とも、正直どうなるかは分かりません。別れることになるかも、それでも別れたくない―この作品には、結果として、そんなどっちつかずの揺れる想いがそのままに現れたので、いわば1つの記念として投稿してみました(だからこその日付です)。 また、前に投稿した、地元の三重の女友達への恋心、微塵も薄れていないと言えば嘘になりますが、この胸に彼女のためだけの場所、いまもちゃんとありますし、職に就いたらお茶しましょうって、ちょうど一ヶ月ほど前にメールもしたところなんです☆♪ そんな中で、半ば必然のように人生に浮かび上がってくる女(ひと)が、それこそ運命の女(ひと)ということになるのかなと。 フワフワしてるように思われたかも知れませんが、そんな先行きの見えない恋模様に不安もかなり感じてたり(汗) そんな不安を防衛したいという気持ちが翻訳文体になったのかなとも思うも、日常でも、ちょっとした議論なんかになるとこんな風に話してるよな、とも思い(笑) 僕自身はアメリカ文学の真似してるなんて自覚はないんですが、やっぱり知らず知らず、影響されてるのかも。無意識って面白いなと思いました。
1雪月統様、こんばんは。 作品を読ませてもらいました。 彼女に対する感謝と真っ直ぐな思いが文面から伝わってきました。大切なことに気づかせてくれる人に出会えて、良かったですね。 人生の大切な1ページを読ませてくださり、ありがとうございます。
1すぅさん、温かい感想くださりうれしいです。 衒いなく真っ直ぐに書くことだけを考えて書いた作品なので、その中心を汲んでくださり、書いてよかったと心より感じております。 今日は溶接の作業着等買いに行ってました。彼女に認められるよう、今からが勝負! がんばります☆♪♪
1追記 溶接の訓練校を退所し、彼女とも最後のお別れしてきました。正式に告白したわけではないんですが、脈はないよってことを匂わすような発言をたびたび耳にし、諦めがつきました。"お互いぜったい幸せになろな"としっかり言えたので、いまはスッキリした心地でいます。
0雪月統さんの一生復活する感、リスペクトに値する。
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