Poems - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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Poems    

眠るとき、ぎゅっと祈りをこめる 古くなった今が あたらしい今になるとおもった カーテンの向こう 夢 の 海があると 母は海を孕み 海は母を抱きとめる いつか わたしのことは書かないで と 告げられたことはおろそか ひしゃげた まくらべのノート + トーンダウン 声はしゃがれているけれど 噛んでいる禁煙ガムは わたしをあばらから かっとさせて でも 事は床へ散って もう元にもどすことができない 誤りもひとのせいにすることはしないから 零  から しなおすしかない 快晴 経過は良好 と カルテ をフォルダ名にした一枚に書いて 緑の硝子片が 庭に散乱し 煌めいていた ヨットが処女航海 海を切りさいて進んでゆく + 樹木なベース音 四本ある午後の紅茶の ペットボトルはぜんぶ 空 階段を駆け上がるおと わたしは ピアノが弾けないのでノート・パソコンのキーボードを叩く 午後の紅茶の 今は0時27分 シャンプーの香りがする わたしとあなたは互い 秘密がない ということを秘密にしていたね 立派なことだ ビルディングが砂塵へかえるころ 僕たちは出かける 警戒しつつ 鹿を轢かないように あ 血 ドンマイ ってスウィングして 僕たちはエヴァンスしてる! + セブンイレブンから バスは黄色い灯りのトンネル内を走って 外界に対して 気まずそうな リーフのバッテリー 電気の消耗を減らすために 暖房はつけてない ホー ホー!! 父の熟練のドライヴィング技術にして 甲府の街は ごちゃごちゃしていた 路肩のしろい雪 へ 向かって わたしは黄色い小便をした 消耗してた 15年後 わたしはバックパックいっぱいのトウモロコシの夢をみるだろ それとレストランの皿と 天使の往来するかじかむ夜の + 眠るとき、ぎゅっと祈りをこめる 古くなった今が あたらしい今になるとおもった 頭の中にあたらしい絵の具を添えていく その度に剥落してゆく 降下 高架下 電車の過ぎる音がした わたしの体は何重にもなった 時は 停止 した わたしは林檎を掴みとって 今と そっくり取り替えた なんて Dreams and real. 眠るとき、ぎゅっと祈りをこめる  


Poems ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 7
P V 数 : 803.5
お気に入り数: 0
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2023-11-01
コメント日時 2023-11-07
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:803.5
2025/04/10 18時10分37秒現在
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    作品に書かれた推薦文

Poems コメントセクション

コメント数(7)
m.tasaki
作品へ
(2023-11-01)

全編を通して繊細な感覚が溢れ出ている、そんな印象を受けました。 「眠るとき、ぎゅっと祈りをこめる  古くなった今が あたらしい今になるとおもった」 「Dreams and real. 」 現実の世界と夢の世界とを隔てる扉を開く儀式のようですね。今という時を更新するため、あるいは生まれ変わらせるための儀式。そして、 「カーテンの向こう 夢 の 海があると  母は海を孕み 海は母を抱きとめる」 夢の世界には懐かしい暖かさが待っている、そんな望みを表しているかのようです。 また、まくらべのノートについての表現も、何か過去への想いのこもった、切ない感じがします。 「事は床へ散って  もう元にもどすことができない」 「零   から しなおすしかない」 「ビルディングが砂塵へかえるころ  僕たちは出かける」 というところに、「古くなった今が あたらしい今になる」ということを表しているように感じましたが、その一方で、 「頭の中にあたらしい絵の具を添えていく  その度に剥落してゆく」 とあるところに、今という時を生まれ変わらせることの儚さや難しさが滲み出ているようにも思えます。 だからこそ、「眠るとき、ぎゅっと祈りをこめる」のでしょうね。 非常に美しい詩です。

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入間しゅか
入間しゅか
作品へ
(2023-11-01)

眠る前の思考がぐるぐると廻るように目の前にあるもの、頭に浮かんだものをあるがままに書き留めているように思いました。

1
田中恭平 new
田中恭平 new
m.tasaki さんへ
(2023-11-01)

こんばんは。 まるで、その僕が詩で書きたいことをそのまま摘出して下さっていると感じました。 細かいところは、まあ技巧のそれでしょう。 しかし細部に神が宿るといいますので、引きつづき「美しい詩」を目指して、書いていきたいと思います。ありがとうございました。

1
田中恭平 new
田中恭平 new
入間しゅかさんへ
(2023-11-01)

こんばんは。 ノートとありますが、手帳ですね、手帳をまくらべに置いて、眠る前に書いて、数日かけて完成させました。 天才ならさっと三十分でかけるでしょう。しかし私は凡人です。そうしないと書けなかったです。 眠る前に、せっせ、また、だらだら言葉を筆記している姿が、伝わったのであればこれはいいなと思いました。 ありがとうございました。

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田中宏輔
田中宏輔
作品へ
(2023-11-02)

Dreams and real. 夢と現実か。

1
田中恭平 new
田中恭平 new
田中宏輔さんへ
(2023-11-03)

おはようございます。そうです、夢と現実です。その、夢、があり、うつつがあり、半覚醒があり、またデジャヴがあり、きっと睡眠薬のせいだと思うんですけれど、わけがわからなくなるときがあります。また、記憶、といったことがあって、これもよくわからない。よくわからないままに、それでも統一性を持って、筆を進めたのが本作です。この性、なんとかならないかな、と思います。12時間くらい眠ったら変わるのかな、と思います。

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砂まみれ
砂まみれ
作品へ
(2023-11-07)

ピンク、みどり、空色、赤、黄色、白、数えながら読みました。鼓動が少しづつ早くなっていくような。夢の中の断片的な何かを思い出すような。そこに大切な何かが隠れているような。読んでいて心が軽くなった気がしました。

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投稿作品数: 1