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墜落天使(天使の振りをした彼の娘)
天使を見つけた。 突然に 予告もなく 雑居ビルの電柱の上に1人立ってる 驚いて息が止まる 今も呼吸がうまくできない 真っ暗闇で下品なネオンが光ってる ずっと鳴ってたはずのドンキホーテの音楽や雑踏の声は消えて いつのまにか聞いた事もない オペラの様な 砂浜の波の音の様な 耳元でとっておきの囁く秘密みたいに 静寂と清廉さに辺りは包まれる いや 自分だけがそう感じてるのも知ってる カナリアの様に唄う 全身全霊の透明な声で そこら辺のオッサンやわけわかんねー女 誰かも知らない人達へ 隅々まで届く様に でもその透明な身体は震えてる気がするし もっと透明になって月やネオンの汚れた灯り どこまでも溶けて いろんな光になろうとしてる様で 凍える様な 鱗を失った魚みたいに いつでも消えてしまいそうなくらいな身体は 強く眩しく輝いてる でも僕は彼の娘が嘘をついてるのを知ってるから 彼の娘は天使の振りをして 失ったはずの透明を演じて 永遠の場所に立ってるのを知ってる気がしてるから みんなは天使だと思ってるみたいで もっと高く もっと透明に あの空の光と一つになるのを願ってる 誰もが空を飛ぶ事を望んでいて 残酷なスタントみたいな 奇跡の演技をとても危険な演技を心待ちにしてる でも 彼の娘はきっと 歓喜と光に目を見開いたまま 夜の路地裏に墜落する 彼の娘もきっとそれはわかってて 嘘も本当もどうでも良くて 失われたはずの 夢の中で踊る唯一の方法 瞬間の永遠 終わらない夢想 それが彼の娘の絶望で 唯一の希望 君の純粋さを証明するためだけに 墓を掘る きっと誰も人間だった彼の娘に目もくれないから 嘘つきの小さな女の子だったなんて知るはずもないから 馬鹿なやつ 最後まで笑顔かよ
墜落天使(天使の振りをした彼の娘) ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 891.1
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-09-07
コメント日時 2023-09-09
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
❤︎
0その、スピリチュアルから入って じっさいの娘さんだったということでしょうか。 何か、話者~作者は、この世界に潔癖であって 間違ったことが許せないのかな、と。 しかしその、心の幅を広く持つなりして、・・・と何か人生アドバイスみたいに なっちゃうんですけれど 僕も今、殻に籠るっていうんですか、世界に対して潔癖ですから 何か作品の趣きに、感じ入るものがありました。
0不思議な絵本を読んでいるようでした。柔らかい色と曖昧な線で描かれた絵のような景色が浮かんできて、読んでいて気持ちが良かったです。刹那を歌うような詩でもなく、物語らしい物語のある詩でもなく、言葉が緩やかに流れていくようで、とてもいい詩だと思いました。
0作品の雰囲気はいいな、と思いました。 修辞が修辞のために存在しているというか、作品内容に寄り添っていない部分があるようにも感じられました。 もう一段階圧縮したほうが作品の雰囲気が引き立つような気がしました。
0読み心地はとてもよかったです。序盤、様な、みたいに、がすごく使ってあって、でも終盤ほとんど使われなくなってくるので、初めは故意にたくさん使われたのかと考えましたが、表現方法としてくどさは残るかと感じました。表題(本文中にもありますが)の、彼の娘という部分は、彼の存在が読み取れる形で登場しないので、彼でなくてもいいのではと思いました。僕の娘とかだと猟奇性が出てきます。そういった効果が付加されることで、読み方の自由度が高まるのではないかと思います。 >馬鹿なやつ 最後まで笑顔かよ この一文は素敵でした。他にも素敵な表現はありましたが、全てはここに集約されている、そのような気持ちになりました。
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