浮かぶ小舟に揺られ釣り糸を垂らしているが
一尾の小魚も掴めずに川面を渡る風に
ただ、ただ撫でられ
ただ、ただ たゆたい漂う
春には少しばかり手応えがあった
大物を両腕に抱える夢ばかりみて
糸をだらしなく水面に浸し
舟の上で舟を漕ぐ
耳をかすめた船頭さんの言葉を反芻してみる
唇は本当に言葉を捉えているのか
怪しいものだ
ふいに釣り糸をたぐり上げてみる
ただ、ただ小舟に揺られるばかり
ただ、ただ柔らかい風に委ねるばかり
傍の汚れたビンや缶、破れた長靴の存在とやらは何の証か
手に触れて握った小瓶は深青色で
ここに沈みたいという欲望が膨張する
また、釣り糸を一本
まっすぐに深く落としてみる
青い瓶を懐に仕舞い込んだままで
作品データ
コメント数 : 12
P V 数 : 1282.5
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 0
作成日時 2023-08-24
コメント日時 2023-08-27
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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閲覧指数:1282.5
2024/11/21 23時18分25秒現在
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その、一読して掴んだと思って。この詩がわかったと思って。 しかし、二度、三度、読むと、随所に技巧が働いているんですね。 その、状態に集中しているからか、耳が、記憶がよく働いていないと。 そうして読みますと、読む度に「なんだこれは?」って印象でして その印象で、あとひたすら何度も読みかえしちゃう無限ループ。途中で切り上げました。 多分、釣りの、独特の「感覚」みたいなものなのかなぁと その、僕、釣り、ルアーフィッシングを少しやっていたくらいなので 分からないですが、不思議な作品だと思いました。
1いい空気感だな、と感じました。 韻から来るリズム感が心地よく 釣りをするってこんな感じなのかな?と考えました。
1青を蓄蔵する、それは地球の見せる悠久のエネルギーのようで、それを凝縮したような小瓶はシンボルとしてよくまとめられています。釣りは釣るよりも思考するためかもしれず。
1小舟の中の一釣り人。心細さがわかるのですが、最後の一行が不気味です。まさか自死を示唆しているのではと危惧しました。もしかしたら撒き餌の小瓶なのかもしれませんが、不思議と大海の中の小舟から来る緊張感とは別の緊張感があると思いました。
1はじめまして。コメントありがとうございます。 寓意ですかね。
0コメントありがとうございます。 何度も読んで頂けて嬉しいです。 因みに釣りは一度もやったことがないですが、釣りをする感覚って独特だなとは思ってました。
1コメントありがとうございます。 いい空気感、心地よいリズム感と言って言って頂けて嬉しいです。 ポテンシャル保って詩を書きたいですが、凸凹過ぎて情けないです。
1素敵なご感想ありがとうございます。 青色が好きで自分のテーマカラーにしています。仰る通り地球という惑星の色は青で、だから青色が好きなのかもしれません。
0素敵なご感想ありがとうございます。 青色が好きで自分のテーマカラーにしています。仰る通り地球という惑星の色は青で、だから青色が好きなのかもしれません。
0コメントありがとうございます。 もしかしたら川の中の生物になりたいのかもしれません。それを自死と捉えたとしても構わないです。
0良い詩だと感じました。 私は詩について学び始めたばかりなのでうまく表現できるようにしたいと思いました。
1はじめまして。コメントありがとうございます。 楽しく詩を描いたり読んだりできたらいいですね。
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