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骨董屋 改訂版
つつましくも朗々と骨を唄う 習わしの風貌をしている 似非エッフェルが組みあがる 塔の下を行けば今朝も しぼりたての心臓 山羊座にめぐる蝿 拈華微笑 、 ハネはちぢれ しっかり浄土もわすれはて 冬の手つきであざけられ 餅を尻でついている 尾をなめあげている青銅の犬 その燻された瞳ひとつ ポケットにねじこみあいすかじる うつくしいをゆく 匂いにまぎれて 正午の赤子たちが陽をつつき 哺乳瓶へ飛び込む母 虹を溶かしこむ父 ともにオレンジに舞い上がり うつくしいをゆく 匂いにまぎれていく 花粉は季節をはずれCc仕様で届けられるのです 長い黒髪を電柱に巻き付け手招きをする 女 の立つ口 空洞の壁際、にうまれてきた 星屑をほどき、羽ばたいている 無邪気な水彩の蝶に見とれ 盲目を追いたてる ように 、光 厳かに 聖なる御言葉として路上を雨降りがぽつぽつ 出征を果たす 勇ましい軍人たちを弾くでしようか ぐるぐる回る地球儀よりはがれおちる くしゃくしゃ紅の大葉を踏みつけながら さらにはずれへやってくる 粛々と煙る煤けた一角を望む 金色に血脈を交わす 蜻蛉の日暮れ 描いた螺旋の時にあり 輝かしくもえさかるもの つま先からくまなく染め上げていく 取り出し投げ入れた瞳ひとつ くわえこみ飲み込んだ自動販売機 が軽量なる音響をたて ころころころトマトころがす
骨董屋 改訂版 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1061.3
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-03-09
コメント日時 2017-03-14
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
タイトルへ書き忘れました。改訂版となります。すみません。
0(タイトルへ「改訂版」と追記訂正いたしました) strangedays風なものが好きな読者には、たまらない作品『骨董屋』。 1970年代から80年代初頭に、大量に流れていた、いくつもの幻想的なCMを読者の皆さんは知らないでしょう。少し、イメージして欲しいんですが、パソコンもネットも無く、インドアな娯楽はテレビのみという世界。そのテレビで流れ続ける奇妙な世界。ウィスキーのCMやら、服装のCMやら、とにもかくにも、みんな変だった。きっと、CM製作者達は、奇をてらったつもりなんだろうが、かなりズレていた、と思う。ヘンテコリン。『骨董屋』というと、私は、幼き頃に眺めていた、それらの奇妙でヘンテコリンな世界を思い出す。 本作『骨董屋』読むと、読者を、私を奇妙過ぎる不思議な世界へ誘う。皆さんも是非、奇妙な世界へ行ってみよう。 でも、また、こっちの世界へ帰ってくるんだよ。。
0三浦果実さん strangedays風ですか。雑誌ならばプログレを扱う内容であったかと思うんですが。映画などもありましたかね。 そうですね。煙に巻くわけではないですが、全体に過剰でしたか。こっち/あっち、と。ここはどこでわたしは一体? そんなことを確かに夢想してはいたかなあと。 *タイトルを変更してくださりありがとうございます。 もうひとつ。誤字の訂正をお願いしたく思います。 二連の二行目にあたります。 ・行けぱ→行けば とお願いしたいのですが。 お手数お掛けします。よろしくお願いします。 ありがとうございました。
0こんにちは百均です。訂正しておきましたのでご確認の程宜しくお願いします。(コメントは後ほど・・・)
0何となく、懐かしい文体だと思いました。堀口大學訳のランボー(ランボオ)詩集が近いかも知れません。特に前半は旧仮名遣いにするとランボーの未発表作の翻訳と言われても信じてしまいそうです。ランボーと言えば彼をテーマにした1980年代のサントリーのCMがあって、実に印象的だったのを憶えています。三浦さんがコメントで言っている「ウィスキーのCM」は、たぶんこれのことだと思います。あのCMの制作者は、たぶんドアーズの「まぼろしの世界」を意識したんじゃないかな。https://youtu.be/hy-z421FwGQ 目まぐるしく変わるイメージの散歩道を歩く語り手は、果たしてどこへたどり着くのか。瞳をコインとして自販機から転がり出したトマトの味を知りたいと思いました。
0◆hyakkinnさん 三浦果実さんともども、ありがとうございます。お手数をお掛けしました。 ◆もとこさん たしかに古臭き語り口のようですね。ランボー詩集ですか、そうですか。嗚呼遠き昔に読んだような..。たしか孤児のお年玉か兵士の休息、母音云々などだったか。 Youtube拝見しました。大道芸人たちの行進ですね。ドアーズのjacketで見たのと同じ。strange daysまぼろしの・・・なんとなく思い出しましたが。 街歩きですね。の途中から内部へと向かい、そんな流れかなと。別のサイトで″水の箱舟″という、Yさんのあの作品があるのですが、それを見て昔に書いたものを思いだしつつ編集、改稿と。そうしたものです。 思想云々以前に頭からメタファでがちがちですし、つらつら妄想空想の重なりにすぎない嫌み全開なものです (笑 トマトの味をですか。うまく説明できませんが、そこまで関心を持ってくださり、なんとか報われました。 ありがとうございました。
0>描いた螺旋の時にあり >輝かしくもえさかるもの >つま先からくまなく染め上げていく >取り出し投げ入れた瞳ひとつ >くわえこみ飲み込んだ自動販売機 >が軽量なる音響をたて >ころころころトマトころがす 最後のオチがなんとも素敵だなぁというかんじで、後の部分はとっちらかっているというか頭でっかちというか、メタファというかなんというか、ツギハギな印象です。ただ、『骨董屋』というタイトルが結構好きで、ネット詩をそこまで知ってる訳じゃないんですが、あんまり見た事ない着眼だなと思いました。なんでだろう。骨董屋は行った事ないんですが、骨董市には行った事があって、そこでガラスペンを買った覚えがあります。あの雰囲気は、なんとも独特で好きだったなぁ…という感じがしました。そういう感じでちょこちょこ不思議なイメージがにょきにょきしているのはいい感じだと思います。僕は最後のトマトが転がっていくオチが凄く好みだったというだけであって、読む人によっては好きなフレーズが変わってくるかもしれない。
0なぜか薄淡いピンクの夕暮れの空をイメージしました。所々に不気味な部分がありつつも、全体的に透明感があって美しい風景。言葉からそんな印象を受けました。軽みがあるところも心地良い。 犬好きなので、犬が出てくるとおぉ!となります。それも青銅の犬、というのが良い。仕草も良い(でも尻尾を舐めあげるのは犬より猫っぽい気もします)。その瞳をコイン代わりに自動販売機からジュースを買うという行為も面白いです。 全体的に、落ち着いていて不思議で綺麗な味わいのする、素敵な詩でした。
0hyakkinさんありがとうございます。頭でっかちから白けさせたならダメでしょうね。申し訳ないです。タイトルですか。蚤の市というのもありますね。今回は骨から始まり骨董となりましたが。 〆のトマトころころはしかし軽すぎたかもしれませんね。 白犬さんありがとうございます。不穏さ不気味さはたしかにありますね。同時に透明を感受していただいたという。そうですね。尾をなめあげはたしかに猫ぽい仕種ですね。でも犬がしているとするとまた奇妙であり面白く感じるのかもしれません。思いましたが、アンダルシアの犬という映画のような理解不能な作品かもしれないと。やや饒舌な空言という感じでしょうか。俗と聖と、入り交じり立ち代わり、いったい? そんなドラママグラ。マンガかもしれません。
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