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灼熱
命が重い 一トン超の体に 自身と同じ重量を後ろに従え 号砲が鳴らされる 灼熱を上げて 最初の障害1メートル スタートの勢いそのままに 蹄鉄 太い足で踏みしめ 突き崩すかの様に進んでいく 人の足程の速度 それでも熱が 何処よりも命との距離が近い競馬場の 直線コースから 浴びせられていく 進んでいく 命 命 命 一旦停止した 呼吸 白く滾る 体より 白く汗が沸き立つ 前に進む命と 後より御する命 呼吸 一致した 瞬間 一つの命が先行する それに続く九つの巨大な命 後ろの命も 声を鞭を振り上げ 進んでいく 難関へ 1.6メートルの山 絶望的な障害を 総重量二トン強が挑む 燃え上がり 呼吸が噴煙の如く昇り立ち 今この時 命の重量が最大値を弾き出す 砂煙を纏わせ 命が突き進んでいく 最重量の命が 心臓を爆発させて 超越していく 叫びを声援とする 観客 叫びで鼓舞させる 騎手 進む命はなおも燃えながら 進んでいく その叫びを歓喜として 人の歩調程の 灼熱のレース 世界唯一のばんえい競馬 その日の一つのレースは 最後尾の橇がゴールを超えた所で 終了した スタートとゴール 二つの障害に残る 灼熱
灼熱 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 618.1
お気に入り数: 0
投票数 : 1
ポイント数 : 0
作成日時 2023-08-03
コメント日時 2023-08-07
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
その、羽田、はねだ、様で良いのでしょうか。 私の作品にコメントしていただいていて、羽田恭、様はどういう作品を書くのだろうと。 「田中恭平」と、筆名似てるじゃん、とか。 つながりとして、非常にアナログな所は否めないです。 但し、掲示板というのはそうしてリンクし合って、互いの歩調を尊重してしてゆくのが いいと思います。話が脱線しました。 作品としては、飛躍があるのだけれども、ああ、これ、競馬のこと詠んでいるんだ とか後からわかる構成にしろ、それはオーソドックスの域を出ない。 寧ろ、フランス詩選集、とかああいったこれが詩の基調?なんですよーといった 選集に選択されるような、作品であろうと思うし しかし、命、の語の配列に技があるかな 外国圏の詩人はネットやっていても俳句に興味ある方とたどたどしく コミュケーションをとっているしかないけれど、Twitterで。 何か、欧羅巴の方でも相通じて、読まれうる可能性を秘めた詩かも知れない。 いいえ、詩選集というのは、まあ、外国の詩の中でもこれを日本人に 読んで欲しい、と編まれる余地があるのだから、日本人好みそうな詩が載ってて だから、この詩も、欧羅巴の詩の日本人の「好み」な部分を すくっているのかも知れない。 えてして、この詩はそんな詩選集を好むわたくしにジワジワくるものがあった。
0こんにちは。 ばんえい競馬の迫力が伝わってきそうな作品ですね。 私はばんえい競馬を実際に見たことはないのですが、競技が行われる馬場は相当な熱気に包まれているのでしょうね。 中盤の 「前に進む命と 後より御する命 呼吸 一致した 瞬間 一つの命が先行する」 というところがとてもいいです。 ばんえい競馬は元々、北海道開拓民のお祭りが始まりだそうですね。 開拓民の人たちが持っていた、未来への希望や生命力のといったものの象徴が、このばんえい競馬なのでしょう。 だからこそ馬と人間の息が合った瞬間に、2つの命がひとつとなるのだと思いました。 その歴史をも担った命の力強さを、末尾の「灼熱」の2文字が表している。 そんなふうに受けとりました。
1はねだきょう、と名乗っております。 そういや少し名前が似ていますね。 すいません、フランスの詩自体ほぼ読んだことがありません。 ランボーを少し立ち読みした程度です。(その前にランボーがフランスで合っているのか?) ヘッセとゲーテは新潮文庫の詩集を持っているのですが。 自分なりに推敲した結果、フランス詩選集にあるような形態になったのかもしれないです。
1こないだ帯広に動物園のアメリカバイソンとばんえい競馬を見に行きまして。 (散々牛を毎日世話しているのに休みにまで牛を見に行くのは我ながら頭を牛にやられている) 実は一般的なサラブレッドのレースを生で見た事がないので比較はできないのですが、結構馬との距離が近い印象です。 その上、重種馬という体重一トン近くで体高も小柄な人並みにある巨大な馬がソリを引く競技ですので、独特の迫力と面白さがあります。 またばんえい用の馬とサラブレッド、ポニー、ミニチュアホースにヤギと兎まで展示しているミニ動物園が併設されているので、ギャンブルをやらない方にもお勧めです。 この動物園ではばんえいの馬に相当近くまで接近でき、迫力とかわいさを体感できる場所も他にないと思います。 もはや帯広でしか見る事の出来なくなった競馬ですが、レースはネットでも見る事が出来、また漫画「銀の匙」でも取り上げられているので、ご覧になってはいかがでしょうか。
1こんばんは。 そうですか、フランス詩の影響が希薄、というのも不思議な感じが 読んでいてしますけれども。 ほんとうにね、フランス詩選集に収録されているような作品ですよ。 あっ、最近、コメントいただいた作品に関しては又 返信致します。宜しくお願いします。
1ばんえい競馬だな、と思ったらばんえい競馬でした。テレビなど画面をとおしてしか見た事はないのですがこの詩に込められた熱、一度はナマで見てみたいですね^ ^ 横書きで進むこの詩のスピード感は好みでした。
1帯広という割と僻地でしかやっていない世界唯一の競馬ですが、お勧めですよ! 重量感とスピード感に注意して書き上げました。 そこは上手くいきました。
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