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実験13
壁から石を脱いだ蝶々 夜遅くまで電球をこすりながら まだ終わらない戦争の話 怒り狂った街灯が 自分の周りにノイズを振り撒いている それからというもの 見せ合ってきたのに 鏡が自分の正体を隠し始める 天井裏を走る一匹の鼠は 路地裏の鼠と餌を取り合っていた 波打ち際から海をひっくり返してみれば 浅瀬に足跡が残っていた 狂い出した時計のその針が 床の上で激しく回るだろう 踝をぶつけられた砂時計は 倒れて咽び泣くだろう 夜と太陽が約束を交わすだろう 腕に書かれる落書きは全て 愚痴だったと聞いて 蛾のいない誘蛾灯は後悔の涙を流す 地平線に倒れた愚かな釘に向かって まだ愛していると夕日が言う
実験13 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 871.8
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2023-05-11
コメント日時 2023-05-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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構成 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
●被験報告 >怒り狂った街灯が >自分の周りにノイズを振り撒いている >それからというもの >見せ合ってきたのに >鏡が自分の正体を隠し始める >蛾(自我)のいない誘蛾灯は後悔の涙を流す このへんの主体性のなさをキータームとみなして拝見しました。ちなみに冒頭は先日たまたま読んだ中也『サーカス』に通ずる印象があり、興味深く読まれました。 後半の列挙は「波打ち際から海をひっくり返してみれば/浅瀬に足跡が残っていた」のような非常に奥深く感じられるものと、「腕に書かれる落書きは全て/愚痴だった」のような(アームカット以外なにも思いつかないので)幅も厚みもなく感じられるものとが、両極端という印象です。前回の12よりヒントが多くて入りやすいように感じましたが、それが作品の質に寄与しているかはわかりません。上記引用の図抜けた6行だけでも、詩として充分に成立するように思います。
0時間が語られている場面が多いなとの感想を持ちました。 >波打ち際から海をひっくり返してみれば >浅瀬に足跡が残っていた ここの表現は本当に素晴らしいですね。 釘が何を意味するのかお聞きするのは野暮なことと思います。 どこからか抜けてしまったものだとしたら、釘本来の役割を果たしていないものなのかもしれません。 実験とするとのびのび書けそうな気がしてきますね。 戦争という言葉が入っているので、やはりそこに対する怒りというものを感じます。
0ありがとうございます。
0ありがとうございます。
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