漂白 - B-REVIEW
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PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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漂白    

花よ 咲くな 空より 小さな花が咲き 降り注ぐ 氷の花 六つの花弁を持つ 今 春だというのに 咲き散らかす せっかく咲いた 地上の花 目覚めた大地の色 鮮やかに色付き始めた緑 漂白された 春よ 花よ 咲いてくれ 消えてくれ 何事もなく 眠る様に 死んでいく 花 降り積もる 命繋ぐ者よ 生き残れ もう白い


漂白 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 13
P V 数 : 1161.4
お気に入り数: 1
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2023-04-28
コメント日時 2023-05-28
#現代詩
項目全期間(2025/04/10現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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閲覧指数:1161.4
2025/04/10 20時05分39秒現在
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    作品に書かれた推薦文

漂白 コメントセクション

コメント数(13)
m.tasaki
作品へ
(2023-04-28)

こんにちは。 春の雪が降ったのですね・・・ 冒頭の 「花よ  咲くな」 には、強いインパクトがあります。 雪の結晶を花にみたてて、花よ咲くなと語りかけるのはとても新鮮です。 せっかく咲いた地上の花が雪に埋もれてゆく。芽生えたばかりの新たな命がどうか生き延びてほしいとの願いが、広く空いた空白の中に込められているかのようです。 とても繊細で美しい詩だと思いました。

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羽田恭
m.tasaki さんへ
(2023-04-30)

二週間くらい前まで雪が降っていた北海道から投稿しております。 ようやく桜が咲き始めました。 春の陽気から一転、冬景色になるのはままあるのですが、世話していた子牛がいきなり死んでしまいまして。 朝に投薬した時には全く異常がなく、昼も眠そうにしていたのを確認していたのに夕方の餌をやりに行ったら、死んでいました。 全く原因はわかりません。 この体験から >命繋ぐ者よ >生き残れ という表現に至りました。 雪の結晶は六つの花弁を持つようにも見える事から六花とも呼ばれるそうです。 春にこれ以上咲かないでほしい北海道民です。

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紅茶猫
作品へ
(2023-05-01)

>花よ >咲くな 雪を花に例えるのは、とても繊細で美しい表現だと思いました。 一面の雪景色に大地が「漂白された」ようであるというのは自然の容赦無い大きな力を感じます。 途切れ途切れに降ってくる言葉は雪そのもののようにも思えます。 >命繋ぐ者よ >生き残れ ここはとても力強いです。でもその後の「もう白い」が余白と相まって油断ならない感じ、自然の厳しさをさらりと語っていると思います。

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如月
作品へ
(2023-05-01)

バイオリンの音を一つ一つ丁寧に鳴らすような繊細で美しい詩ですね。煌びやかで穏やかで、なのに寂しくて悲しい。凄く好きな詩です。

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羽田恭
紅茶猫さんへ
(2023-05-03)

>命繋ぐ者よ >生き残れ 死んでしまった子牛を見て、この言葉が湧きました。 生き延びないといけないし、生かさないといけなく、幸せにしないといけないです。

1
羽田恭
如月さんへ
(2023-05-03)

高評価ありがとうございます! 北海道もようやくまともに春です。

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福まる
福まる
作品へ
(2023-05-03)

(6つの花弁)という言葉一体何なのか気になりました。私は何故か拳銃じゃないかと思いました。そしてこの詩は戦争についても語っているのではないかと思いました。

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エイクピア
作品へ
(2023-05-04)

六花と言えば雪や氷。花と雪の相同性なども思います。漂白されたと言う認識。花も土に落ちればごみであるような。土に花と書いてゴミと読む漢字も有るそうです。「春」に含みを持たせた詩だと思いました。

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羽田恭
福まるさんへ
(2023-05-05)

雪を六花という事があるのです。読み方はろっか、もしくは、りっかです。 拳銃のリボルバーは六発装填が多いのでそのような連想をされたようですね。 戦争については考えていなかったのですが、そういう解釈の余地はありそうです。

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羽田恭
エイクピアさんへ
(2023-05-05)

今年の北海道はなかなか春が来ませんでした。 春に降りしきった雪と死んでしまった牛が連動してこの作品になりました。

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羽田恭
さんへ
(2023-05-27)

今月の始めはストーブつける程寒かったのに、今は半袖じゃないと暑くてたまらない北海道です。 どちらかと言うと、雪を花に見立てていたのですが、植物の花としても読めるみたいですね。 〉花よ 〉咲いてくれ 〉消えてくれ 自分が思っていた以上に奥行きのある個所になったのでしょうか。 それにしても花は何を人間たちに思わせたいのでしょうね。

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作品へ
(2023-05-27)

花に対して檄を飛ばす詩は初めて読んだような気がします。花の形が美しいとか、花の匂いに癒されるとか、花の逞しさに励まされるとか、花の儚さが切ないというのは何度も読んできた手垢に塗れたテーマだからこそ書き方に一考すべきと思うのですが、花に対して檄を飛ばす詩人は初めてお目にかかりました。テーマそれ自体が新しいと思います。

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羽田恭
類さんへ
(2023-05-27)

>花に対して檄を飛ばす詩は初めて読んだような気がします。 そう言われるとそうですね。 ただ今回の花が六花とも言われる雪なのがそうなってしまった要因です。 以前勤めていた牧場が冬になると日本海の暴風雪がもろに来る過酷な環境だったのと、北海道民にとって雪は時に友であり、時に宿敵だったりしますし。 (視界が吹雪で奪われるホワイトアウトは正直もう経験したくないです) 雪だからこそ斬新なテーマになったようです。

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