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細部
一人でいたのに 浮かれていたように もし見られていたなら 心の中の友達と 話していたからだ 外から決められた 朝のグラスを覗き込む 明るい肩透かしの 液体の姿を蓄えている 一人は可能性へ広がっていくのに 二人や三人は不可能性に強迫されてしまう 孤独な君に寄りたがることならば いったい孤独というのはなんだろう 僕の目は季節の細部ばかり 拡大して映すから信用ならない いつでもそぶりが大げさになってしまう 細部が僕を見張っている気がするから 僕らを許してくれる人が欲しかった でも僕らが人を許すしかなかった 僕らを許してくれる世界が欲しかった でも僕らが世界を許すしかなかった 視覚を欠いた触覚が 世界の身体を弄るように 君の細部を弄りたがる
細部 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 818.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 1
作成日時 2017-12-04
コメント日時 2017-12-16
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 0 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
霜田さん 投稿ありがとうございます。 ・・・・・・・・ 僕らを許してくれる人が欲しかった でも僕らが人を許すしかなかった 僕らを許してくれる世界が欲しかった でも僕らが世界を許すしかなかった ・・・・・・・・ 大層な語りとしてでなく、日常にふっと思う身近な語りとして読めました。その日常感がお終いの「君の細部を弄りたがる」へ連なっていて、個人的な情念として表現されており、よくありがちな大層な語りになっておらず、私的には好ましい作品に思いました。
0僕らを許してくれる人が欲しかった でも僕らが人を許すしかなかった 僕らを許してくれる世界が欲しかった でも僕らが世界を許すしかなかった この言葉がとても印象的です。許されたいと思うのに許されることはなく、むしろこちらが誰かや何かを許さなければ生きていかれないというのがすごくリアルだと思いました。
0ありがとうございます 孤独なのは悲しくて恋人がいるのは幸せだとか 結婚すると不自由で一人でいるのは自由だとか どちらの言い方もありうると思います それらの問題はどちらも 大まかにいう世界全体との関係の難しさだと 思います
0印象に残ったフレーズを引用しようとして・・・既に三浦さんも硝子さんも、同じところを引いておられました。 朝のグラスに、たたえられた水、透過する朝陽。とらえどころのない液体は、語り手の心そのもののメタファーともなっている。何色にも染まっていない、様々な景を歪めたり拡大したりしながら写しこむ、レンズのようなグラスと、揺れる水。 その水を見つめる自分の目が、他者の目と重なっているところ、自分を内部で感じつつ、外部からとらえているところにひかれました。
0アンビバレンスな感じがいいですね。言葉による断定や理由は一つでは抑えきれない。一つで抑えられるのは切れ味であって、支える事は出来ない。この詩は天秤ですね。言葉の重さが均一です。それを緩やかに破綻なく描いている感じがするというのが巧みですね。
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