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循環《真夜中》
循環《真夜中》 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1288.5
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 101
作成日時 2022-12-11
コメント日時 2022-12-18
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 17 | 17 |
前衛性 | 4 | 4 |
可読性 | 10 | 10 |
エンタメ | 30 | 30 |
技巧 | 17 | 17 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 23 | 23 |
総合ポイント | 101 | 101 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 5.7 | 1 |
前衛性 | 1.3 | 1 |
可読性 | 3.3 | 0 |
エンタメ | 10 | 0 |
技巧 | 5.7 | 2 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 7.7 | 4 |
総合 | 33.7 | 6 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
どこから読み始めても成立をする、正に円時計の様に凝った作品ですね。 詩で図像を書く技法につきましては、確かシュルレアリスム界隈の技法であったと憶えているのですが、どうしても名前が思い出せない。 どなたかご教授賜りますと幸いです。 追伸:時計はやっぱりアナログの方が趣きがあって良いですよね。
1お読みくださり有り難う御座います。 たぶん、こういう手法は先人が既にいくらでもやっているんだろうなぁと思いつつも、文学に疎い私個人としては実験的な感覚で作りました。 「円時計の様に凝った作品」と言って頂けて嬉しい限りです。 アナログ時計の趣き、確かに良いですよね。 デジタルが当たり前な時代だからこそ新鮮に感じられる部分もあって、発想の糧になります。
0面白かったです。 なぜ時計の針が無いのだろう→時計の針があると困るから→これは穴だ→槍に何度も貫かれたおぞましき穴、と残酷な読み方しました。時計でもあり穴でもある、ダブル・イメージの手法をフォルマリスティックに仕上げた逸品。投票します。
1お読みくださり有り難う御座います。 正直、槍に関しては「貫通する」というフレーズにしっくり来る物として、ほぼ自動的に思い浮かんで使用したんですが、「槍に何度も貫かれたおぞましき穴」という、私自身思いがけない解釈をして頂けて、言葉が好い具合に自分の意図を超えた働きをしてくれたのを実感できました。 なるべく円に見えるようにスペースを置く数を色々試してみたので、フォルムについて評価頂けて嬉しい限りです。
1この詩に出逢ったのが2022/12/16の23:39で、とても寒く、雨が降っていた。眠れそうにないから、今日はこの詩を見ながら眠くなるまで循環させる。真夜中に。時計回りにに、反時計回りに。循環で大切なのは一巡りして必ず元に戻ることだ。途中でやめたら駄目だ。 つまり、 >樹海のような沈黙 で終わっては駄目で、必ず >午前零時 に戻ること。 先ずは時計回りに読んでみる。 >午前零時 >確認される >回答は >貫通する >着実に >おぞましく >脳みそ >血液みたく >狂気染みて >風は隠れ >姿見せず >茫々として >樹海のような沈黙 >鳴かない >虫すら >冷酷で >空気が >行き渡る >じんわり >そして >真っ直ぐ >槍のように >正しい >紛れもなく >時計は >午前零時 もうこれは、一つのイメージしか湧かない。大切な人の死亡時間と死亡を確認したことを医者に告げられたときだ。異なるのは時間だけだ。 その言葉は一瞬で貫通するからしばらくは、全く痛みはない。 弾丸は貫通した方が、その運動エネルギーを外部に発散できるので、体内に残るよりも身体への影響は少ないといわれている。 しかし、『回答』や『言葉』は違う。 その次の表現にうまく繋がる。着実におぞましく、なのだ。血液が流れるのを見たことがあるだろうか。私はある。ゆっくりとゆっくりとでも確実に流れるのを見た。そして、『回答』や『言葉』を脳が理解しようとしたときに、狂う。 自分の場合、本当に狂うとどうなるかというと、何も言わない。例えば家族や知り合いが周りにいても、何も言えない。でもただの沈黙じゃない。ふわふわと浮いたような、自分が自分でないみたいな感じなので、生きている感じがしないのだ。 ほんとうにこの詩の時計回りversionはよくできている。鳴かない(泣かない)虫に鳴けと(泣けと)言っても無理な話で。誰か大きな声で泣いてくれないかと切に願うのだ。なんで誰も泣かないんだろう。と。 誰も何も言わないけど、空気は凍っているようで行き渡る。死んだことを理解しなければならない。 そして、真っ直ぐ理解する。正しく理解する。死んだんだって。 ここまでこんな風にグダグダと書いているが、医者に告げられてから実際に時計を見るとまだ、1分と経ってないのだ。この思考回路は一瞬のことなのだ。 次に、反時計回りに読んでみる。 >午前零時 >時計は >紛れもなく >正しい >槍のように >真っ直ぐ >そして >じんわり >行き渡る >空気が >冷酷で >虫すら >鳴かない >樹海のような沈黙 >茫々として >姿見せず >風は隠れ >狂気染みて >血液みたく >脳みそ >おぞましく >着実に >貫通する >回答は >確認される >午前零時 おもしろい。大きい違いは無いように見えて、主語が違うので、前者と全く異なる表現になるものもある。全体のイメージとしては、『時計は正しい』ということだ。 時計をもう少し広く意味をとって、『時間』だとしたら、時間がじんわり行き渡る、というのはどういう時だろう。 とある場所で、1つの話を20名にしたときに、20名全員がその話に感銘を受けて、家に帰っても、あぁ、あの話は良い話だった、と感じたりしたときだろうか。時間がだんだん空気となるイメージ。 でもこの次に、冷酷で、とくるから、どう読もうかなと思う。 あ、同じテーマにしてみようか。1つの話を20名にしたときに、20名全員にとってその話が全く心に刺さらないというような状況。考えが浅すぎるだろうか。 時計回りに読んだときのテーマが1つのストーリーにまとまったのに対して、反時計回りに読むと、細切れになってしまうのは、私の経験値によるものなのかもしれない。 そうか。反時計回りに読むと、 >樹海のような沈黙 以降の重い表現がが後半に来るから、ここからスピードが増すのか。時計回りに読んだときに何故か飛ばしてしまった >風は隠れ に、今、気づいた。おもしろい。でも、うーん、反時計回りに読むと私にはなかなか何かが浮かばない。 時計回りは色々と自分の経験にリンクして興味深かったです。ありがとうございました。眠くなりました。今、0:32です。おやすみなさい。
ライトレスで申し訳ないけれど、初見からとても良いと思っていた。フォルムとギミックの面だけで見れば似たような試みは数えきれないほどなされてきたと思う。それがどうした。だからなんだってのか。 そんなことはどうだっていい。と、気付かせてくれる作品だと思う。だって結局はそれを上手く使えるかどうか、に掛かっていて「前にどっかで似たよ見た」とかいう感想に対して「でもそれはそれ、これはこれでいけてるだろ?」と言い返してやれるような作品だと思う。
1すごい!!の一言です!
1こういうふうに並べられる日本語って、なんか、恐怖だし、これを書いてる時の作者さんの思考を想像すると、なんか、怖かったあw
1お読みくださり有り難う御座います。 時計回り・反時計回りに目を通して頂き、それぞれ丁寧に考察して頂けて嬉しい限りです。 私事で、湿っぽくなってしまうかもしれませんが、小学生の頃、老衰して自宅療養していた祖父が息を引き取ったのを、まだ学校に居た時に報され、その日の通夜で祖父の亡骸を見た瞬間、涙が溢れ出してきた事を、時計回りで頂いた考察を読んで思い出しました。 私は泣き虫だったからか、その場で涙を流していたのは家族の中で私だけで、恥ずかしさを感じつつも、「悲しいか?」などと声を掛けたりしないでくれた家族の優しさも同時に感じた事を覚えています。 生まれてから記憶している中で、自分と関わりのある人、それも親族の死に触れた初めての体験で、乗り越える必要はあるけど、忘れるべきではないと子供心に思っていたので、創作意図は別にありましたが、今もこの記憶が自分の中にちゃんとある事を実感できて感謝しています。 反時計回りで注目してくださった「樹海のような沈黙」「風は隠れ」は、拙作の中で結構キーワードとして用いたので、ピックアップして頂けて嬉しいです。 各項目のポイントまで付けて頂けた事も励みになります。 真夜中に目に留めて頂けて良かったです。
1お読みくださり有り難う御座います。 似たような手法は、先人に散々試されてきているんだろうなぁとは思いつつ、個人的には実験のような感覚で作りました。 私なりにフォルムを特に重視したので、初見で好感触を持って頂けたのなら嬉しい限りです。 目にしてくださる方に、拙作が堂々とその姿を見せる事ができているのであれば、作った自分も満足です。
0お読みくださり有り難う御座います。 勝手な想像ですが、拙作に目を留めて頂き、思ってくださった事全てが、頂いたコメントに凝縮されているように感じました。 寒さが厳しくなってきていますが、こちらのサイトは本当に暖かいです。
0お読みくださり有り難う御座います。 自分で使用しておきながら、「おぞましく」や「狂気染みて」という表現が大仰に感じてしまい、実際目にしてくださった方に、それほどの印象は与えられないかなと思っていましたが、不器用なりにこだわったフォルムが恐怖を演出できていたのであれば良かったです。 創作時の私を思い返すと、大袈裟かもしれませんが、拙作の中に取り込まれるような感覚だった気がして、確かに自分でも怖く感じるので、そこにも気付かせてもらえて嬉しい限りです。
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