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月蝕
テフケフへ続く みちすがら 土を朱傾にのこした 鶏冠たちの園 夜更けの待機電源が フローリングに張りつけられて 真新しい 月蝕は戦争論 よりも 身近だった 俺の名前はオオナサス 星の実をたべていた つまり石っころだ たべているあいだ だけは自分が 誰なのか 思いだせた 海はみたことがない 山も 湖も 兄弟も 概念だけは知ってた ガイジンが ぴーちくぱーちく kawaii ne って うっせえんだよ ガイネンってなんだ? トサカにきた そんなことより空腹だ 腹のおくが 月にえぐれて すぐさまおおきな 渦になってく 赤くって白くって青くって うすぎぬのかかった 隕石孔 みたいだろ? 寝タバコの跡だよ 星くって空くって渦くって くっちゃくっちゃくっちゃ そしゃく音がきこえる だからその前に ひろげなくっちゃ いけない 波の音がきこえる 耳のおくだ 血のながれる音だ 誰かにみられてる 日常はスパークだ ぴーちくぱーちく みみ がおもちゃの 馬 みたいに ゆれながら おいかけっこを みみ きょうだいで 穴をながめる じかんがふえていきます ふらここつつきのそばえ ふかいしせんにしただれる いとあてなのあてどもないあなたたち またたきのようなくちびるでいききを ねんねんなんにんたおれてかぶさり さげすむようにくぐもらせている どうしてないしつもんをいみばかり みさみさのうちがわに いくどもとおしておりました どこにもおりめはなくって くってはくってはくってはくっては むしくいそらつきふたつきのよるに わかれてひとつのかげまじこる ああかくおおあどのしきさいつつとつう すかしたむこうにたおれてつとめる かさねあまねくあたらよの わたしさえあなたたちのひとかげでした 俺の名前はオオナサス 自分の 汚物まみれの 鈴田牢で 死にたかないんだ ヴァーユ アニラ マルト 風はないのに 石だけは たくさんあるから 奪いあっていると思っていた はたとつかれて けったんだ いたいけどな ねむりから覚めるまで いなかったんだ いけないんだ とびまわっていた あたまのうえを ぴーちくぱーちく 俺の名前を呼ぶ奴らが くちからくちへ くちーぱくちーぴ 腹がへるんだ へみみらかみみ すべての穴を ひろげて俺は へみみらくちーぱ かみみくちーぴ 俺の名前はオオナサス ヴァーユ アニラ マルト 折り目のない 夜空に触れていた へみみらくちーぱ かみみくちーぴ 奴らがみている みんなみている 石ばっかりで お弁当箱が おもかったら どうしよう
月蝕 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 876.2
お気に入り数: 2
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2022-11-19
コメント日時 2022-11-28
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
この作品がビーレビ杯不参加でなければ推薦文書きたくなるほど引き込まれる作品だった。 石を最近見てない。ドラえもんの道具で『石ころぼうし』というのがあるが、幼いながらも、その説明が衝撃だった。『かぶった人が、道端に落ちている石ころのように誰からも目を留められなくなる帽子』 昨夜、夜空を見て、とても星がきれいだった。でもそうだ。石なのだ。星の実と読んでても、ずっと気づかなかった。そんなものが世の中にはたくさんあるような気がする くっちゃくっちゃ食べる人が私は大嫌いだけど、本当は大切なことなのだ。そしゃくは大事。でも嫌いだ。でも大事。この作品にはくっちゃくっちゃがとても大事だ 明日は出掛けるから石を意識してみる。月にも地球にもたくさんの石がある 読解とかしたくない作品だった。ただ思ったことだけを書いた。
0僕がどうして詩の投稿サイトに参加したのか?天才に出会うためである。詩を書き続けてしまう自分の狂った指先を、へし折ってくれる天才性に出会うためである。 僕はこれを読んでスッキリした。これまでに何度も天才と呼ばれるべき詩人の作品に打ちのめされてきたけれど、指は折れなかった。しかし、今回の作品を読んで完全に折れた音が、自分の耳の内側に届いた。 分からないのに美しいことが許せなく、僕という奇特な汲み取りたがり屋はパズルを解くみたいに詩を読んできたのだが、これはまさに絶望だ。誰が読める?しかし、美しい。それが悔しい。オオナサス???造語がなぜか美しい。きっと由来はあるのだろうが、分析する気さえも失わせるくらいに、飲み込まれた! 詩人がここにいる!この、狂った、ニュートラルな世界に、タイムスリップしてきたような詩人がいる。詩人?詩人とは?詩人とは、宮澤賢治、萩原朔太郎、そして、あなただ。ここに、あなたの名前が列されてもおかしくない、天才がここにいるのだ。 俺はこれを読み、僕はやはり、詩人になりたかった人に過ぎなかったんだなと。これは昔から変わらない。詩人になりたいと、いつの日か、誰かに言いました。僕は詩人ではなく、詩人になりたい人なのだと。しかし、詩人は、生まれもっての気質を備えた稀有な存在なんだと、これを読んで思ってしまう。僕は、詩人ではないなと。 これだって、意味のない感想だ!ここに書いた俺の感想は、全くもって意味がない!本当のことは、何も言えなかった。だからと言って、どうだって言うのか。俺のこの文章、伝わるはずだ。俺はもう二度と詩を書かないよ。少なくとも、詩の投稿サイトには二度と姿を現すことがない。書くことが、うっかりあったとしても、それは単なるくしゃみである。発表などしない。 俺は絵を描くよ。もう詩のことは忘れるんだ。もう、普通の言葉しか使わない。
1今ね、ボードレールに対するマラルメの「蒼穹」に、これまでないほどの共感を覚えている気分だよ!
0俺は今、泣いている。
0谷川しゅんたろっぽい、とおもったらやられました。 ぐうの音も出ません。 また投降をしに来てください。
0てめえ、詩が好きなんだろ? 簡単、じゃねえかも知れねえが諦めるなんて言うんじゃねえ。 天才だろうが凡才だろうが構わねえ。てめえの詩を書けばいいんだ。 実際俺もマラルメに触発されて詩を志したひとりだ。 ヴァレリーの羨望も、師への憧憬もいてえほどわかる。 コイツには届かねえ、って絶望もよ。 だがな、テメエはテメエを、てめえの表現をこのまんま手放しちまうのかよ。情熱をよ。 そんなのぜってえに赦さねぇ、矛盾しちまうかもしれねえが、絵でも音楽でもなんでもいい。 てめえは表現を続けろよ。一度志したんだからよ。 がんばれよ。一張羅の大物になって俺らの鼻ァアカシてくれよ。 応援してるから。そしてまた帰って来いよな。 おれたちの絆はそうそう簡単に切れるもんじゃあねえんだからよ。 また、いつでもかえってこいよ、てめえのくしゃみ、ずっと待っているから。
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