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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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dead end    

轟々と息を吐く父親の貌をした雨雲への羨望が機械人形を自壊させた。スローモーションで四散する彼の電脳に蔓延る球形の渇望と欠落とを最も安易なニンゲンの名で認識しかつ祭祀する極東の鄙びた漁村、錆のような因習のエントロピーは可逆かつ可塑であり、亡霊の抜殻を埋葬した醜い傴僂男の右腕の杭が物語る、そして突き刺す、陳腐な恐怖映画の陳腐な大群が、それらを色褪せた襖の色褪せたスクリーンに容赦無く表象する、容赦無い結末。感傷的な画家による白い灯台の贋作の下、一対の少女が幽霊船を見送り、黄色い手巾を振りながら黄色い悲鳴を上げている。 「ア、蛇が啼いている!!」 「ア、胴体を亡くした腕が水底で踠いている!!」 遺された赤い水兵服だけが波間で鸚鵡貝の無数の仔を孕んだ。アンドロイドは電気羊の夢を見ず、現実に聳える廃墟の山を乾いた双眸で凝視している。矛先を失った青い放浪者の前衛、例えば記号で埋め尽くされた怪文書を散布する犯人を外套の群衆は賛美せよ。やがて粘膜を食い破り、生まれ来る大量の自殺者のために。


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作品データ

コメント数 : 6
P V 数 : 1014.5
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 0

作成日時 2017-03-03
コメント日時 2017-03-06
項目全期間(2025/04/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
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叙情性00
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閲覧指数:1014.5
2025/04/06 10時02分14秒現在
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    作品に書かれた推薦文

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コメント数(6)
もとこ
(2017-03-03)

パーツとしての単語も構成された文章も紡がれた物語も、斬新さを目指しながらすでにどこかで見たようなものばかりな気がします。「轟々と息を吐く父親の貌をした雨雲」とか「遺された赤い水兵服だけが波間で鸚鵡貝の無数の仔を孕んだ」という部分はハッとさせられました。このテンションを最初から最後まで維持できなかったのが残念です。また、この長さくらいの作品を、言葉のスタミナを蓄えて一気に書き上げてみてほしいと思います。

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繰原秀平
(2017-03-03)

コメントありがとうございます。 >斬新さを目指しながらすでにどこかで見たようなものばかり 肝に銘じます。自身の裡にある何か曖昧模糊としたものを認識できてはいるつもりなので、先人の劣悪な模倣に甘んじぬよう、これからも書き続けていきます。テンションを維持しきれなかったのはひとえに私の集中力不足です……。気を付けます。 >大文字の「父」不在の時代においては、セカイを語ろうとすると、散文的に、ジャンクにならざるを得ない 私自身があまり父親に対して好い印象を抱いていないせいもあるかもしれません。そういったものを描く際にジャンクな言葉の羅列に「妥協」してしまう癖があるようなので、ある種の観察眼を磨かねば、と思います。

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三浦果実
(2017-03-04)

サイバーパンクはジャパニーズカルチャーのお家芸であらなねばならない。 これは有名な思想家三浦果実の言葉ですが、いよいよ当掲示板にも本格派サイバーパンク作家が登場! というところで、止めます。 繰原秀平様、投稿有難う御座います。 サイバー詩人集合体『芽部』の皆さん、繰原さんに引き続き、どうぞ、当掲示板を占領してください!

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kaz.
(2017-03-05)

とっ散らかった印象を受けたが、20でこれが書けるのはある意味才能かもしれない。宮内悠介みたいな成長の仕方をするといいんだけど、なんとなくもっと読者量を増やせば文章も端正になり磨かれると思った。

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繰原秀平
(2017-03-05)

コメントありがとうございます。 >とっ散らかった印象を受けたが、20でこれが書けるのはある意味才能かもしれない 思えば、一貫したテーマをハッキリと決めて書く、ということをしたことがありませんでした。小説ではないので文脈の整合性はともかくとして、そもそも読者が付かなければ元も子もないので、しばらくはbreviewさんで批評していただく所存です。

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百均
(2017-03-06)

結局の所読み方がわからなかった。ので愉しみ方が分らない。が、語の組み合わせとかも楽しい。幾つか元ネタがす婚であるのが分かるが読んだり見たことがないのでわからん。しかし、文章は流れているし、そういう意味で滑っている感じがない。そういう意味で、アクションとテンションの釣り合いが取れている感じがするが、にしてもチンプンカンプンと言えばチンプンカンプン。そういう意味でで一人歩きした文章でもあるけど、ここから何か汲み出す事が出来たら面白いかもしれない、という予感は感じる。というのが感想です。つまり可能性の種のとしての価値はあるのかなと思いました。僕にはこういった趣向の文章が書けないから、読み手としては不相応な反応しか返せなくて申し訳ないのですが。

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