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Let's Read the World Map
知っているよ メンバーじゃなきゃだめなんだろう? そして俺はメンバーにしてくれないんだろう? そうさ 俺は外国人さ だから何々人のクラブには入れない 悲しいね いや 憤りさえ覚えるよ ここはオープンな国なんだぜ? 君たちをこうやって受け入れているじゃないか なのに君たちの方じゃ 俺を入れてくれないって 世界は窮屈だね 世界は窮屈で怖いね ここはなんていい国だろう 俺たちは君たちを歓迎し受け入れている 境界に無関心 翩翻と風にひるがえっている国旗なんか気にしていない 鎖国鎖国って言うけどさ どっちだい? 誰なんだい? それをしているのは? そうさ 俺には金もないし能力もない だから君たちのクラブに入れてもらえないんだろう? 悲しいね いや 憤りさえ覚えるね 好意だけじゃあだめなんだね? ここはオープンで機会平等の国なんだぜ? そしてそうなっているのは少なくとも 俺みたいな人間が日々この国を愛しているからなんだ 君たちに富があるのはそのおかげでもあるんだぜ? 壁が俺の前にある 人間の進歩はどこまで行けば この壁を取り除いてくれるんだろう? 薄闇の中で世界地図を見るのが好きだ だって国境がぼんやりしているから Let's read the world map. Let's read the world map.
Let's Read the World Map ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1883.8
お気に入り数: 1
投票数 : 1
ポイント数 : 3
作成日時 2021-04-17
コメント日時 2021-04-22
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 3 | 3 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 2 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 3 | 3 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>>薄闇の中で世界地図を見るのが好きだ だって国境がぼんやりしているから 良いと思いました。全体的に異国人の抱える疎外感が語られているから、より強く響いてきました。
0コメントありがとうございます。世界は多様性を受け入れながら、またその多様性によって分断されてもいます。ナショナリズム、グローバリズム、リベラリズム、アイデンティティー、等々こんなカタカナ語を念頭に置きながら書きました。
0ダイバーシティですね。マイノリティ、マジョリティも、胸に響く言葉です。異国人の抱える孤独感のようなものを歌った詩で、ヘルマン・ヘッセの「村の夕べ」を想起しました。 >>Let's read the world map. “read”なのですね。“see”ではなく、“read”であることが、世界地図に記載されているであろう国名にまで、目を凝らしている様が思い浮かびました。薄闇の中でぼやけた国境を、それでも確かめるような“read”でしょうか。
1そうですね、ダイバーシティです。この語は受容という文脈で使われることが多いけれども、そうなるのは、これが壁、境界として意識され機能しているからにほかならないと思います。 ヘルマン・ヘッセですか。読んでみようと思います。 地図は図書館にも置いてある資料、文書ですし、だいたいは調べものに使うものなのでここは自然に"read"を採りました。世界地図に目を凝らすのと、ぼんやり眺めるのと、両方伝わると良いと思っていますが、なかなか難しいですね。視覚という感官は両方を為し得ます。
1- 薄闇の中で世界地図を見るのが好きだ だって国境がぼんやりしているから この表現がとても胸に響きました。
0>薄闇の中で世界地図を見るのが好きだ だって国境がぼんやりしているから この一行は、類さんも好意的に読んで下さりました。気負って書いた部分ではないのですが、書かれたものは作者から出発して意外な所へ到達するようです。コメントありがとうございました。
1こんにちは、はじめまして 「訴える」行為も詩になり得るのだと知りました。ありがとうございました。これからも叫んでください。 よろしくお願い申し上げます。
1お読み下さりありがとうございます。 そしてこの拙作の前半部に目を向けて下さったようでうれしくも思います。 そこは詩的ではない、直截な訴え、演説が書かれている部分です。「詩人」であればもっと迂遠な、譬喩をたっぷり用いた表現をとる所だと思われます。しかし私にはできませんでした。 ちなみに、不変蟹藻さんの作品に登場する「詩の詐欺師」や「ある意味悲しい」「詩人」という見地はおもしろいと思いました。 私もちょっと気をつけて、これからも書けるだけ書いていこうと思います。
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