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Mはman。そして、Wはwacko。
人を殺したことがある 祖母が胸の中で冷たくなった夜のことだった 通夜はしめやかにおこなわれ 気が付くと金襴で荘厳な船に祖母と乗っていた 「おまえは まだ はやい おりるんだよ」 見知らぬ人々は みな 私をしっており みなに諭されて 降りようとしたところで目が醒めた すこしだけ 外気にあたりたくなり 庭先にでると 隣のおじさんが 煙草をふかしている 光り輝く船の話をした 闇を流れる川のようにしずかな線香の前に戻り すこしだけ寝て しばらくして起きた そして、 わたしは 人を殺したことを知った おじさんは 首をつった 磁石に吸い付く砂鉄のように つるされていた
Mはman。そして、Wはwacko。 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1987.5
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 38
作成日時 2019-09-09
コメント日時 2019-09-24
項目 | 全期間(2024/12/04現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 10 | 9 |
前衛性 | 5 | 5 |
可読性 | 1 | 1 |
エンタメ | 12 | 12 |
技巧 | 5 | 5 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 5 | 4 |
総合ポイント | 38 | 36 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 2 | 1 |
前衛性 | 1 | 0 |
可読性 | 0.2 | 0 |
エンタメ | 2.4 | 1 |
技巧 | 1 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 7.6 | 5 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
どきり、する書き出しに手を引かれて、生と死を行ったり来たりする「私」の浮遊感に取り込まれました。 二連目までの描写が秀逸で息を飲みました。ただ「そして、」以降が、急に幕を降ろされた感じがして「人を殺したことがある」というショッキングな告白が宙に浮いてしまっているような感じがしました。(それが狙いなのかもしれませんが)読み手としてはもう少し、読み解くなにかが欲しかったような気もします。 川のこちらとあちら、自分が居ると信じているのはどちらなのか、ぐらぐらする感覚を味わわせていただきました。
0こんにちは。どなたも触れていないようですので、とりあえず一つだけ。最終行の隠喩を組み合わせた明喩、こんなに作品に即していて、強烈な比喩はめったにないと思います。
0●舞浜 様へ 「人を殺したことがある」というショッキングな告白が宙に浮いてしまっていましたでしようか?別段、宙に浮かせるが狙いではありませんでした。もう少し、読み解くなにかを書くへきでした。 じつは実話なのです。悪気のない言葉が それも宗教的な人を救うためにこの世にある概念であるにも関わらず、コミュニケーション不足な関係の中で語られた場合は、死へと いざなうことがあるというお話が、コレで ございました。 川のこちらとあちら、自分が居ると信じているのはどちらなのか、ぐらぐらする感覚を味わっていただけて嬉しいです。私はそのような気持ちで描いたからです。 祖母は仏教を深く信じている人でした。祖母が亡くなって何年もたったころに、仏教の教えの中に、浄土に行く大きな船があるという教えがある事を知り、とても驚いたことがあります。わたしは、全く仏教に傾斜してしていない時期(ただの夢ではありますが)に、そのような船をみたことがあるからです。 ただし、有難い船の話で 命を落とされた方が実際におられることを想うと、私の心は動揺します。どう考えて良いのか 今でも分かりません。ただ、常識。つまり、常に意識にのぼっている善悪は なにかの拍子に ひっくりかえることがあります。それでも、自身を みうしなわないでいたいならば、だれかに 自分の思いが届くことを信じているしかない。そして、なにかしら行動するしかない。今回の場合は、詩作として掲示したことは良いことであった。と、下さっているコメントで感じました。だれかに伝えたいと願ううちは、なんとかなる。のです。わたしは、この詩を書いてよかったです。読んでいただいて ありがとうございます。 このたびは、このような人に普通は発言しないでいたことを、はじめて文字に おこしてみました。私は、人々が法に触れているという意味での人殺しは もちろんしたことはありません。しかし、本音では 私は人を殺したことがある。と、思ってきました。このような告白は、どう考えても 唐突でしたね。もっと説明を要します。しかし、私は 何しろ初めての告白でしたので このような稚拙な告白となりました。 おかげ様で、長年の悪を 吐き出せました。お目よごし 失礼しました。
0●藤 一紀 様 引力という通常の力は、別の違う力について描いた該当の箇所だけが詩だと思ってました。なので、分かっていただけて 嬉しいです。ありがとうございました。
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