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遠いラブレター
聴いて 黄ばんだパンザマストの音 帰り道で追いかけた影は 不気味な心情と 分離している あのね あの時感じた 彼の優しさも 電波に乗れば 途切れ途切れで 中身のないあの子と同じ でもさ ここにいる いつまでも 愛していると 枯れるまで信じ続けた阿呆 枯れることも許されなかった阿呆 知ってる 闇の中 見失っているような 確かに信じるものは そこにあった まっさらになって気づいた 感覚の真意 一方通行の標識に 迷うものはない 見て 花が咲いた きれいだな。
遠いラブレター ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1660.6
お気に入り数: 0
投票数 : 4
ポイント数 : 12
作成日時 2023-09-01
コメント日時 2023-10-07
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 3 | 3 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合ポイント | 12 | 12 |
平均値 | 中央値 | |
---|---|---|
叙情性 | 3 | 3 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 3 | 3 |
エンタメ | 1 | 1 |
技巧 | 2 | 2 |
音韻 | 1 | 1 |
構成 | 1 | 1 |
総合 | 12 | 12 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
最初にノイズが入った映像が想起され、徐々に澄み渡ってくるような文章で興味深く読ませていただきました。 >>聴いて 黄ばんだパンザマストの音 この導入で一気に視点をグイグイ引き込まれました。
1>枯れることも許されなかった阿呆 なんだかグサッと来て、すごく好きでした。
1こんばんは。 不気味な心情と 分離している あのね あの時感じた 彼の優しさも 電波に乗れば 途切れ途切れで 不気味な心情、の「ぶ」、と分離、の「ぶ」、あのね、の「あ」、あの時感じた、の「あ」 頭韻ですね。その安定感と、そのつづられている内容の不安定が ついに途切れ途切れになる。非常に匠であると思います。 その上空、ばらばらになったものが 中空 枯れるまで信じ続けた阿呆 枯れることも許されなかった阿呆 というセンテンスで更に降下を与えている感じ。これはレイアウトの観点からしても匠です。 見て 花が咲いた きれいだな。 最後、中空にあったものが順序だって下降し、ついに地面の花に決する。匠です。 匠、匠、匠、であります。感想でした。
1ああ、パンザマスト。非常用だけではなくて、毎日17時に時報として働いているような。電波に乗ると途切れ途切れの彼のやさしさ。最後の二行、 花が咲いた これいだな。 こんな普通の感覚を大事にして行けば、詩心を失う事はないのではないでしょうか。
1詩情の溢れる文章で、なんだかロマンティックだなと思いました。 阿保、っていう文章のところは鋭いナイフみたいで、最後の、花が咲いた、っていう文章はほんわかとしました。
1意味に芯があるんだけどそれをどう表現するかはもう少し工夫の余地がある気がします。
1難しい言い回しを使わなくとも語句の背景にある信条が伝わってきました。ラブレターというの、ひとりのために、そのひと時のためにあるのよね。とても綺麗な気持ちを読ませてもらえました。
1ノイズという言葉、以前書いた詩の感想にもあった気がします。またその言葉をいただいて、何故自分は確信できないのか…… コメントありがとうございます。
0枯れることも許されなかった阿呆。 一番悲しい部分だと思います。絶望です。 コメントありがとうございます。
0私は頭韻をふんで、とぎれとぎれにして、上空から中空、降下して地面に着地できていたんですね。 音についてはなんとなく意識できてはいるのですが、私自身は意識してない部分もありまして、逆に自分の詩に学んでいるという状況でおもしろいです。 コメントありがとうございます。
1私は詩を書くことはどこか恥ずかしいという思いがありまして、それが重要な詩心の一部だと思ってます。 他にもあると思いますが。 コメントありがとうございます。
0きょこちさんの書く言葉は女性的で丸みがあり、優しくて、素直なんですよね。 コメントありがとうございます。
0勉強になります。も少し文学的になれるといいですよね。 コメントありがとうございます。
0そのように読んでいただきありがとうございます。一方通行なので行き止まりでもどんなに遠くても、近くに見える花は咲いているので、想い続けるというような気持ちですよね。それはまた阿呆とも言います。
0遠さに叙情を持たせたいのなら、もっと相手と自己との関係性についての描写が必要だったとおもう。それがたとえ相手を傷つけることになっても。
0なるほどです。言いたいこと、でも言えないこと、それを喩えて言葉にすることができるのが詩であると思っていますが、リアリティをだして生々しさを加えるのもいいかもしれません。やってみたいと思います。 コメントありがとうございます。
0この作品はボクの書く詩みたいにわかり易くない。「黄ばんだパンザマストの音」から始まって「花が咲いた」、「きれいだな。」までをほとんど事情を説明せずに情景の影のようなモノローグで展開されてゆくのだが、それが不思議と黄ばんだパンザマストの音と重なる。「彼の優しさ」の彼って誰やねん? 「中身のないあの子」って誰なのさ? ええと、年上の人と今カレ? 彼を「枯れるまで信じ続けた阿呆」? こういう謎解きのパーツのような想い出の表出が「一方通行の標識」によって立ち止まる。「花が咲いた」のは、「まっさらになって気づいた」その時‥‥なのでしょうか。平明なことばで書かれながらも大海のように深みのある作品だと思いました。
0ところどころに呼びかけの言葉が入っているのは効果的だなと思った。 >見て と呼びかけ >花が咲いた と続く。この特定名のつけられていない「花」という言葉は、自らから切り離された何かが開くところを、俯瞰しているかのようで、 >きれいだな。 この他人事のような締めの口ぶりに、上手く繋がっていると感じた。 終始呼びかけながらも、呼びかける先のなくなっている、そんな、ひとりぼっち的な感じが上手く出てると思う。
0ちょっと思うのが 導入がなんだかとても素敵で ザンパマストってなんだろうって思って とりあえずググりああこれかー と思って読むのですが ちょっぴりエモい内容になっていって味が濃すぎるかもしれないなと 味はいいんてすが 濃すぎると なのでちょっぴり逆にお酢などを真ん中に入れると味が引き締まるのではないかと この場合のお酢はザンパマスト的な何かのことなんですが エモとアートはやっぱり配分したほうが しかもフィフティーフィフティーでやるのが理想の配分というか ベースになる形としては良いんじゃないかと思うのです ただよいVOICEを持ってると思うのでそのまま思うまま書きすすめてもよいですよね 笑 何を言ってるんだって感じですが
0パンザマスト言う語を初めて知りました。しかししょっちゅう見たことがあるような。おなじみのような。阿呆と言う言い方にはっとさせられるのですが、花が咲いという言い方が象徴的で、きれいだなと最後の行で初めて生の言葉が出てきたようで、印象的でした。
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