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黄金色のストール
孕んだ女は愁う のです 一面の銀杏をみて 何故かしら と 胎児と お母さんは共犯者 命は ひとりごと のように 秋雨の下で 濡れ重なっています
黄金色のストール ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 850.4
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-12-03
コメント日時 2017-12-30
項目 | 全期間(2024/12/22現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ウエキさま 不思議な感覚の詩ですね。 単なるマタニティー・ブルーを描いているかのようでいて、更にその奥底にある、命の残酷さを顕にしているような印象を受けました。 「胎児と お母さんは共犯者」 という表現は新鮮ですね。
0こんにちは。ひとりごとのように濡れ重なっているのですね。目に留まりました。銀杏をみてなにを思ったのでしょう。何故こんなに臭いのか、でしょうか。面白いですね。
0m.tasaki 様、Clementine様コメントありがとうございます。 秋に心と書いて愁う。そこから発想を広げてみました。 女心と秋の空と云いますから、なにを思ったのかは自由に解釈するのも一興かと。
0なるほど、秋の心、こころは秋の空、何故だろうーそして共犯者。艶やかなおくゆきがありますね。
0独特のタイム感と余韻に浸りました。 <胎児と <お母さんは共犯者 だんだんと胎児が主犯格に思えてきて、ならば女は何を愁いでいるのかなどと思いを巡らせてみたり。読み返すたびに味わいが増していきます。感想に終始してしまい申し訳ありません。
0まず解釈について述べるならば、銀杏は普段は緑で別に目立たない植物ですが、秋になると紅葉し、秋の訪れを感じさせる存在で、ここでの銀杏に対する「何故かしら」という疑問は、自然の時間の流れに対して母の感じる速度が見合っていないという不思議さを表していると思いました。その次の連を見ると、「胎児と/お母さんは共犯者」とあって、そこに父は含まれていないので、つまり、母は産むに当たって共犯できるのが胎児のみ、という母の事情を想像させます。それで母は、それに対処する時間として見積もっていたものと、実際に流れた時間との齟齬を感じたのかもしれないと思いました。しかし、「命は/ひとりごと」なのであって、その胎児は未だに声を発さず母の相談相手とはなり得ないことが示され、それ故、「秋雨の下で/濡れ重なってい」ても濡れるのは母だけだという悲しい事態が最後に明かされているように思いました。 次に、詩における効果について述べるならば、上記の解釈が成り立つとき、銀杏のイメージによって時間を指示する、或いは文章上での父親の不在という形で孤立する母親の指示するという示し方は、私達にとってその意味が直ぐに感覚において把握できることでありながらそれを明示しないということによって、私達がこの作品を感覚のレベルで鑑賞するのに一役買っていると感じました。また、その後の胎児の「命」は重なっているイメージであると同時に温かいイメージもあり、それに対して、秋雨・濡れる(寒さ)、そしてひとりごと(孤独)という言葉を与えるのは、イメージに対する言葉の与え方が上手いと思いました。 長くなってしまいましたが、以上踏まえまして、非常に良い作品だと感じました。
0斉藤木馬様、くさかゆうみ様、コメントを頂き有難うございます。返信が遅くなりすいません。 解釈は各自の自由と思いますので、実作者の意図は記さないことにします。 お二人が命を生み出すことに付随する犠牲、と云う事柄を汲んで頂いたこと幸甚です。
0白旗ですね。メチャクチャいいです。思わず舌が出ましたが、なんで出たのか分かりません。そうだなぁ、表現に奥行きがあるってこういうことなのかなぁと思いました。好きに想像して思いなさいと言われてるような詩だ。引きずりこまれそうだ。怖い。
0百均様、コメントいただき有難うございます。 読み手の想像が一番の創作行為ではないでしょうか。この拙作にも登場する〈共犯者〉というのは、作り手と読み手の関係であるようにも思えます。
0短さのなかにも余情感が残りますね。上手いです。
0アラメルモ様、コメントいただき有難うございます。 長いものが書けないんですよね(笑)
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