煉獄 - B-REVIEW
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ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



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煉獄    

しとしとと雨が漏る 蒸し暑い夏の午後 匂い立つアスファルト 敷石は色を変え ─塗り変わる─ 頭から冷や水に 浸けられて濡れ鼠 傘さえもいつぞやに 失くしたか くさめして 袖を絞った 別れを告げるサイレンが すぐ耳元で聞こえます まっさらまでは、まだ遠い? 責める白夜を通り過ぎ 小糠雨から豪雨へと 天は手を変え品を変え ……これでは息もままならぬ 黴のにおいが罪を説く 局所的な驟雨が 猛り狂う季節に とざされて幾月か 掛時計は壊れた ブラウン管のテレビ 近所の小火ぼやが見える 罰当たりな私を 水で雪ぐ煉獄 *  いつかこの部屋に太陽が訪れるとき、それは私が赦されたときなのだろうと思う。つまり脚が完全に萎えたら? なんて残酷な長さだ。  誰か温めてください、ここは七月でもひどく寒いわ。窓を開けると容赦なく顔を打擲する雨垂れは「まあだだよ」の声のように。ああ猫の声!祈るまで見張っているつもりなんだ。嫌らしい。  カレンダーの日付は七月八十三日。いっそバスタブに溺れてしまえば救われるのかも知れないが、二度死んだ人間が行き着くところなど、私には皆目見当もつかないのです。


煉獄 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 0
P V 数 : 718.6
お気に入り数: 0
投票数   : 0
ポイント数 : 2

作成日時 2022-09-16
コメント日時 2022-09-16
#現代詩
項目全期間(2025/04/14現在)投稿後10日間
叙情性22
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント22
 平均値  中央値 
叙情性22
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合22
閲覧指数:718.6
2025/04/14 13時56分32秒現在
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