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逃げられない一匹の豚
夕方になる前 一息の間 明るくもない光が木の葉を反射して 時が止まったかのように 窓から散らかった布団を照らす この小さな6畳の部屋に 飼われている私の体は ブクブクと太り 飼っている主がそれを嬉しそうに触る 私は心だけ逃げようと 宙を彷徨って 窓を飛び出し 街中を散歩する そうして現れた過去の私が 私となって この世の鎖から解放されようと 階段を登り ビルを飛び降りるのだ 笑い声がドアの向こうから聞こえて 私は帰ってくる 鏡に映る太った誰かを見て この豚は逃げる事はできないのだと 悟る 主がやってきて機嫌を良くするに違いない 逃げられない豚が笑っているから
逃げられない一匹の豚 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 659.2
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ポイント数 : 0
作成日時 2022-09-11
コメント日時 2022-09-12
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 0 | 0 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
そうか、あの世では一度出かけたら同じ場所には帰って来れないのか。帰ったと思っているその場所は、帰りたいと思っている私が作り出した幻影なのか。 そんなこと考えました。
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