駅 短歌七首 - B-REVIEW
新規登録
ログイン
PICK UP - REVIEW

ことば

ことばという幻想

純粋な疑問が織りなす美しさ。答えを探す途中に見た景色。

花骸

大人用おむつの中で

すごい

これ好きです 世界はどう終わっていくのだろうという現代の不安感を感じます。



作品を
別枠表示

駅 短歌七首    

待つことを知る鳥けもの野性の息ひそめて賭する己の生死 まつことをしるとりけものやせいのいきひそめてとするおのれのしゃうじ 錆びて立つジャングルジムなど遠方に見て甦る子の時分の身 さびてたつジャングルジムなどをちかたにみてよみがへるこのじぶんのみ ポケットに何持つらむか叫びなく黙せる時世の独りの童 ポケットになにもつらむかさけびなくもだせるときよのひとりのわらは 驟雨来て二十の歳まで帯びたりし罪科なべて滴り落ちぬ しううきてはたちのとしまでおびたりしつみとがなべてしたたりおちぬ 愛の淵深かりしこと以後の生余りと思ほゆるまで 汝よ あいのふちふかかりしこといごのしゃうあまりとおもほゆるまで なれよ 乗り降りを見送るたびに白線の直なる無垢を駅員は見る のりおりをみおくるたびにはくせんのすぐなるむくをえきゐんはみる わが耳は雑踏のうちに聾となり駅の柱に弦楽器寄す わがみみはざったふのうちにろうとなりえきのはしらにげんがっきよす



駅 短歌七首 ポイントセクション

作品データ

コメント数 : 12
P V 数 : 1195.2
お気に入り数: 2
投票数   : 1
ポイント数 : 0

作成日時 2022-08-01
コメント日時 2022-08-10
#縦書き
項目全期間(2025/04/06現在)投稿後10日間
叙情性00
前衛性00
可読性00
エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合ポイント00
 平均値  中央値 
叙情性00
前衛性00
可読性00
 エンタメ00
技巧00
音韻00
構成00
総合00
閲覧指数:1195.2
2025/04/06 20時55分40秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。

    作品に書かれた推薦文

駅 短歌七首 コメントセクション

コメント数(12)
湖湖
湖湖
作品へ
(2022-08-01)

全体的に落ち着いてしっとりとしていて読みやすかったです。驟雨きて、と愛の淵、など、好みです。意味に踏み込んであるのが好きです。

1
エイクピア
作品へ
(2022-08-01)

短歌ですか。平仮名での読みの表記。ふとNHK短歌の投稿欄を思い出したのですが、「らむ」など歴史的仮名遣いですね。「寄す」など文語を強く意識した短歌だと思いました。

1
田中宏輔
田中宏輔
作品へ
(2022-08-01)

新しい趣向ですね。

1
yasu.na
湖湖さんへ
(2022-08-03)

 コメントありがとうございます。歌でも何でも、好きになっていただくことが第一番。それがかなったようでよかったです。歌における「意味」の持たせ方はさまざまだと思います。私は意味によって効果を出させるような作歌態度をとっていると言えるかもしれません。

1
yasu.na
エイクピアさんへ
(2022-08-03)

 コメントありがとうございます。そうなんです、最近私は短歌の人なのです。古語も使います。そしてそれを誤りなく読んでいただくために、平仮名表記も大切に書きました!

0
yasu.na
田中宏輔さんへ
(2022-08-03)

 コメントありがとうございます。SFなど主に読んでいらっしゃる田中さんに、私の短歌作品など新しいと言われるとなんだかうれしいです。

0
鱗子(揶白)
作品へ
(2022-08-06)

良い詩ですね。

1
yasu.na
鱗子(揶白)さんへ
(2022-08-07)

 コメントありがとうございます。「良い詩」、簡潔ですが、てんまさんに言われると深いし、うれしいですね。

1
羽田恭
作品へ
(2022-08-08)

即興で返詩を。 乗り降りを 見送るたびに 牛々の 安寧願う モーの鳴き声 のりおりを みおくるたびに うしうしの あんねいねがう モーのなきごえ

1
yasu.na
羽田恭さんへ
(2022-08-08)

 うむむ、これはよくできたアレンジですね。新しい感情と情景が注ぎ込まれているように感じます。牛たちも移動には乗り物を乗り降りしなければならない。その動きが目に浮かぶようです。牛たちは畢竟、消費されるものでしょう。作者の、仕事をなしとげた満足と、別れなければならない悲哀とが交錯していますね。モーの鳴き声・息が生々しく聞こえてきます。生きている、あるいは生きていた証しとして、生々しく聞こえてきますね。私も牛々の安寧を、どこか厳粛に、願います。

0
鷹枕可
作品へ
(2022-08-09)

リアリズムより、一歩踏み込みになられた表現とお見受けを致しました。 口語よりも、旧仮名遣い、古語、文語の言い回しの方が詩的想念とは相性が佳いのかもしれません。 昨今のネット口語短歌とは略、日記と感情の垂れ流し、所謂 エゴ の氾濫と成り果てておりますから。

1
yasu.na
鷹枕可さんへ
(2022-08-10)

コメントありがとうございます。私の師範は、和歌と釈迢空と富小路禎子の三者です。現代を生きていれば自ずとさまざまな短歌が目に入りますが、まだ私を動かす方は出てきません。それゆえ、私は今挙げた三者を師範として進み続けます。行き詰まるまで。

0

B-REVIEWに参加しよう!

新規登録
ログイン

作品をSNSで紹介しよう→

投稿作品数: 1