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夢の犬
休日の朝のホームを 滑り出した車窓から 照り返しの陽光みたいな 白い自販機がみえる どこへゆくあてもなく 私を待つ人もなく とてもよく似た子犬を 静かな夢の部屋に置き去りに なぜかこんな時間の無駄使いを しているけれど 持つべきものは友、であり 信じるべき方は神、であるのだろうが 友、ひとり持たず みたこともない神を 信じられるほどの嘘つきでもない なんてちょっと早いかな ほんとうはわかってんだ オレンジ色の車体は 透きとおる赤い朝日を浴びて ゆっくりと人の少ない土地へ 私を連れていってくれる 人には もううんざりなんだ 人を 信じる心を失いかけているんだ なんてね そんなヤワな愚痴を吐く 弱気な傷口を けして逃げているわけではない 逃亡劇のまねごとを 笑って許してくれそうな 心を綺麗に洗い流してくれそうな よもぎ色の風が吹く あの部屋からはずいぶん離れた風景を眺めて そういえばあの子犬の 名前を呼んであげなくては なんて 夢ではいっしょに暮らしてる彼女の 名前ばっかりなぜか考えてしまうんだ
夢の犬 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 1069.7
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2022-07-21
コメント日時 2022-08-20
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
>照り返しの陽光みたいな >白い自販機がみえる ここは描写力を感じます。 >とてもよく似た子犬を >静かな夢の部屋に置き去りに この辺りでさらに引き込まれました。 全体的にまとまりもあって良いと思いました。ラフスケッチ感もおしゃれな作品
0ほほえましく何かさみしく涼感のある柔らかな心を拝見した思いです。人に疲れ人を乞い自分が悪いのか、人を憎むのも疲れて無為徒労だし、孤独になろうかな、と思ってもなりきれないものです。とかくこの世は住みづらい。
0室町礼さま。 とにかく素直な詩が書けないので、わかりづらくて。 リハビリで、書いてるところもあったかもです。 コメントは、ほんとうに有難いです。
0よもぎ色の風とはどんな色の風だろうかと思いました。部屋からはずいぶん離れたの風景の意味。最後の二行からは、恋ゲーだろうかと。名前を変えられるシステムが多いと思うので。
0白い自販機、という表現に惹かれました。作品全体に行き渡るほどの効果がこの「白」という色にはあるのではないかと思います。
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