門ふさぎ親族並み立ち祖父祖母を囲み写した最後の写真
かどふさぎしんぞくなみたちそふそぼをかこみうつしたさいごのしゃしん
電線の文目眺めて電信の黒き筋より高き蒼穹
でんせんのあやめながめてでんしんのくろきすぢよりたかきさうきゅう
後頭に物音響き顧みて仰げば商店街の旗 風
かうとうにものおとひびきかへりみてあふげばしゃうてんがいのはた かぜ
一メートル先の葉叢を指すかもしれぬ小さき白蝶の飛行
いちメートルさきのはむらをさすかもしれぬちひさきしろてふのひかう
永き恋果つべき時は来ぬものと信ずる胸に置く二分休符
ながきこひはつべきときはこぬものとしんずるむねにおくにぶきうふ
喪失と獲得一途ひた交はし誰が生の価か耀はざる
さうしつとくゎくとくいちづひたかはしたがしゃうのあたひかかがよはざる
小糠雨舞ふ中にただ濡れて佇つ小犬見えたり広場が化すや
こぬかあめまふなかにただぬれてたつこいぬみえたりひろばがけすや
作品データ
コメント数 : 9
P V 数 : 1375.0
お気に入り数: 1
投票数 : 1
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作成日時 2022-07-15
コメント日時 2022-07-21
#縦書き
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2024/11/21 19時33分34秒現在
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丁寧にお読みくださりありがとうございます。七首発表したわけですが、一首二首、誰かの心に届けばいいなと思っていました。詩作、作歌、今の私は作歌の方により真剣になれるわけですが、どちらも険しい道です。 二分休符、この言葉が浮つくことなく受け容れられてよかったです。私の知る限り、今までにこの語を使用した歌人はいないと思います。いたら、がっかりです。新しくて、かつ浮ついていない、引き締まっていて実感のある歌が私の理想ではあります。
1ゑ
0えっと、どういう合図でしょうか。まあいちおう読んで下さったと推察して、コメントありがとうございます。
0なんでひらがなでも書こうと思ったのでしょうかね。天才的発想だ
1コメントありがとうございます。仮名を付するのはなぜか私の癖でして、和歌への憧れと、漢字箇所を正確に読んでいただきたいという願いのあらわれです。天才から来ている事ではないですよ、笑
0では返詩を。 小糠雨舞ふ中にただ自衛官たち捧げつつせし濡れ並びたる こぬかあめ まふなかにただ 自衛官たち ささげつつせし ぬれならびたる
1こんばんは、返詩までありがとうございます。五七五七七ではないと思ったら「返詩」であって「返歌」とはなっていませんでした。こういうの良いですよね、リズムは自由に作ればいい。数を整えるのは後でいいと思います。 この返詩を読んで思い出すのですが、大岡昇平がどこかに書いていた言葉、「兵士は自然に接することの多い職業である」、記憶から引き出したものなので正確ではないかもしれませんが、だいたいこんな言葉だったと思います。 私自身は返詩、返歌の能力ないみたいで、実は心配事の一つです。自分で一篇一首に全力を注ぎ込み、出来上がったら、ぐだーっと死んだようになります。できるようになりたいなぁ。
0自分なりの返詩のやり方なんですが、元になる作品にある言葉の一部を引用して返詩にしています。 今回も同じやり方ですね。 言葉を引用しつつ、作者と元の作品に敬意を表すつもりで書けば良いかと。
1アドバイスありがとうございます。なるほど! まずはそういうことから始めればいいのですね! なんか堅くなっていたようです。ちょっと今、例の『概観』なるものに取りつかれているので、休憩時間にやってみます。ありがとうございました。
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