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詩のサイトによくいる、いや、もうほとんどいない、誤解の霧中の魚たち
ただ単に面白かった。作者はコメントで、 「風俗と鉱物と宮沢賢治を接続していく ことを強引な力業でやってみました。」 と書いている。確かに。そこが面白かった。 いや、詩なんてものはそこにしか面白味はないであろう。 天国を地獄に引きずり込むブレイクやボードレールのやや旧式じみた荒業 でなくとも、それを敢行しようとする決心の一片ぐらいは どんな詩からも要求したいというのは我儘であろうか。 そんなエゴを逆なでするかのようなみみっちい詩は読みたくなんかない。 作者もそんなことを思っていたのか。 「詩よりも面白い世界はたくさんあるよね!」 このコメントは他の詩書きに対する一種の挑発にも見えるが 私には本心の純な発露にしか思われてならない。 もう、詩なんて書かなくてもいいのである。 これは何も取り繕った大仰な広告文ではない。 本当に詩なんてどうでもいいのである。 朝起きて飯食って糞して寝る なんて面白いのか、強がりだと笑えばいい。 誤解を気にするほど、熱はない。 そこで仮にペンを握るとしても 私と言葉の関係はどこまで行ってもビジネスでありたい。 見下したくはないが、遜りたくもない。 有難がりたくもない。 書くならばお金が欲しい。 そういう意味でもビジネスである。 話が脇に逸れた。 作者は高橋源一郎と松本圭二が好きだったようだ。 コメント欄で 「この二人は仮想敵だね。」 と言っている。実際そうらしい。 私にも倒せと勧めてきたことがある。 ちゃんと読んだ。 ありきたり に とんでもないことを嵌め込むより とんでもないこと を ありきたりにしてゆく そういうことなんじゃないかな。 これからは、地獄に天国を テロに日常を いや、すでにテロと日常の等値は始まっているのである。 そうか、 だから、 さようなら、cold fishたち
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作品データ
P V 数 : 1873.0
お気に入り数: 1
投票数 : 0
作成日時 2022-06-13
コメント日時 2022-06-18
この作品はとても良いですね。 作品の中に詩の世界が完結していて変な風にはみ出して来ない。 だから相当濃ゆい主題でありながら、後味がさっぱりしているのだなと思いました。
0そうであろうか。 私には端から詩の世界なんてないように思われる。 兎にも角にもコメント感謝。
0滑稽に気づき、滑稽を演じ続けられるか否か。そこに懸かっているのかなぁと。 とにかく、コメントありがとうございました。
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