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まちあわせ
ひとりでかえっていたとき きみとまちあわせしたばしょをとおった きみとまちあわせしたばしょをみながら まちあわせたら ほんとうに そこにいるということが ふしぎでたまらなくなった (ぼくたち 一緒にいる間 愛情というものをとても粗末に扱う 逸脱させたり 減退させたり 時間というものへ 同化させてしまおうと試したりする バットをスイングするように いくら粗末だろうと 仕方ない それが愛情の 元来の使い方だから) ぼくたち愛情というものへの 不信となんとか争うために そのことにばかり 時間を使っている ひとりでかえっているとき きみとまちあわせしたばしょをとおった きみとまちあわせしたばしょをみながら まちあわせたら ほんとうにきみが そこにいるということが ふしぎでたまらなくなった
まちあわせ ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 807.1
お気に入り数: 0
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2017-11-08
コメント日時 2017-11-16
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 0 | 0 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
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※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
ひらがなで、やわらかく、じっくり、反芻するようにつづられた部分と・・・いわば、感情そのものが物語っている部分と、意志や反省、理性といった思考が物語る部分が、絶妙に組み合わせられていると思いました。 〈愛情の 元来の使い方〉〈愛情というものへの 不信〉こうした理智で捉えていく、まるで解答があるかのような部分と、それは幻想にすぎない、というような・・・ふしぎ、としかいいようのない感情の部分。あのとき、いっしょだった、あの時間は、あの時の気持ちの一体感は、いったいぜんたい、なんだったんだろう・・・私も、ここにいること、が、ふしぎです。いま、そんな気分です。
0ご感想ありがとうございます・ 返信したつもりでしたが、なぜか、虚空へ吸い込まれて行きました。 ひらがなの部分はうさんくさいし、漢字の部分は理屈っぽい、 それでいいと思って書きました。
0場所にまつわる記憶、思い出。同じ場所を通り過ぎる時に、その時間が変われば、いま・そこにいる語り手の思いというのは様々に変わるものです。 「まちあわせ」というのは、今している待ち合わせではなく、かつてしていた待ち合わせのことであり、「まちあわせ」という約束をすることで、「きみ」はかつてそこにいたのでしょう。 括弧書き内は、語り手の独白。一緒にいる間は、それが当たり前のものとして、わざわざ愛情などというものを試すことはしません。そして、それがそういうものであると自らへ言い聞かせています。ただ、それを確かめるだけに、時間を使ってしまっているということも忘れないようにしています。 いまとなっては、「ひとり」でかえっており、かつて「まちあわせ」した場所を通り過ぎています。かつてあって、今となっては失われたしまったその約束、今だからこそわかる愛情というもの、それが「時間」というものによって、今となってわかる後悔なのか、悲哀なのか、ここでは淡々とその事実が語られているということだけで、語り手の気持ちを推し量るのみです。
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