いつも、溶けてぽとり。
落ちこぼれた命。
「私は何処までがワタシで、
何処までがワタシなの?」
そうやって
頭だけ解剖したって
何も出てきやしない。
何も、解けずぽつり。
取り留めた命。
ある人が言った。
「世界は思ったより、
単純なことに気づかない。」
そして、貴方は私を忘れて行った。
どうも、融けてぽたり。
腐敗して重すぎた命。
それは蜜蝋。小さく積み上げた感情が
静かに焔で揺らんだ。
「簡単に燃える。
それを美しいと思えるのならば、
きっと良い感性をしているね。」
誤魔化して、解けないまま最期まで。
今日も、とけずほろり。
少しずつ剥がれている異物。
「でも、もうそれで良いんだよ。」
時計の終わり。
鳥が空を唄った。
それも、遂げず終わる。
全部終わる。
「もう良いじゃないか。」
そう言う君は誰だったっけ。
「それはワタシなの?」
「だったら切り落としてみれば良いさ。」
何度も、何度でも繰り返す。
切って溶かして解けないまま、
白濁した目で。
「だからとけないって言ったのに。」
笑っても、もう遅い。
それでも、私は今日も説きつづける。
作品データ
コメント数 : 4
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作成日時 2022-06-08
コメント日時 2022-06-24
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時05分27秒現在
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色々な「とける、とく」が散りばめられており、リズムがとても綺麗で何度も読みたくなる詩でした。「」の言葉は第三者のものなのか、自分自身に問いかけているのか、そこらへんも謎なところがとても良いと思いました。
1つつみ様 コメントありがとうございます。 この、「とく」「とける」という言葉は色んな言葉として解釈できると思います。誰が自分で、自分が誰なのか。その境目が無くなってとけていく。そんな形をイメージした作品だと思います。(書いた時の自分の感情を忘れたのであくまでも、推測です。)
0自分と他人の境界について書かれた詩なのかなと感じました。もし違っていたらすいません。
1もすら様 コメントありがとうございます。 詩は読み手が解釈を決める様なものだと思っているので、どのように感じても問題無いと思います。何がとけるのか、とけるとはそもそもなんなのか?など色々ピースを散りばめている作品です。読んでくださりありがとうございます。
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