余白がざらざらしている
はっきりと意味のわかる言葉がとてもいい匂いがしてたので
齧ってみたら途端に酸っぱい気分になった
夜の後のベンチには誰も座らない
そのまま空へと吸い込まれてしまいそうだから
余白がざらざらしてる
余白がざらざらしてる
地下鉄が遺言を唱えながら狭い穴を見つけた
また別の地下鉄が雲を掴もうといきなり飛び出してくる
三本足の動物がやって来て
どうにかして私の心にまで入って来ようとする
余白ざらざら
余白ざらざら
余白
嘘だ
差し出された料理
一口食べる戦火は美味で
何処に行こうと枯れない花が咲いている
女は無邪気に裸になる
男は隠していたものを自慢する
どちらかわからない者はまだ海の中
着ていく服を選んでいる
ざらざら
ざらざら
ざらざら
悲しくなかった
時間が欲しかっただけなので
懐かしかった
かつて私だった人が前を歩いている
数年先には熟れて腐って匂いを発する
空気を含んでシュワシュワと
泡になってまでも海で遊んで
今日も会いに行きます
生まれる前に会いたかった私です
ざららららららららら
一番最初に引いた口紅の味が
時々報せも無く舞い戻って来てたりして
余白のように話しかける
砂浜を裸足で駆ける子供たち
もちろん演じているに決まってます
作品データ
コメント数 : 6
P V 数 : 1256.1
お気に入り数: 1
投票数 : 0
ポイント数 : 0
作成日時 2022-06-01
コメント日時 2022-06-28
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
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可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
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叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
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閲覧指数:1256.1
2024/11/21 23時23分40秒現在
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なんとなく、あー、 ざらざらの作品あったよねって2年後に思い出すか思い出さないか、そんな微妙な印象の作品。アイデアが相変わらずうまい。アイデア。
0ありがとうございます。確かに、手癖の範囲を超えられてない感はあるんですよね。もうちょっとこう何とかならなかったかなと。ただざらざらのブリッジ(詩界隈ではこういうの何て呼ぶのか?)の部分はアクセントとしてちょっと古臭い感じにしたかった。読んだ後にくしゃくしゃに丸めてポイッと捨てやすいように、ガムの包み紙のような役割りで。でもキラーフレーズ欲しいな、やっぱり。苦手なんですよね、そういうの。あかんな。。
0自分がまだまだだと痛感する詩でした。なんか、直球勝負の詩しか書けないひよっこなんですよね。
0そんなこと言っちゃ駄目ですよ。直球勝負が出来るということは大きな強みなので、へろ球しか投げられない私には羨ましい限りです。
0>ざららららららららら 最後に↑を持ってくるところにに、 筆者様の上手さが表れているな、と。 >ざららららららららら すぐ後に来る、口紅とも、相性がいい表現選び、 だなと感じました。 1つ1つの言葉が、きちんと筆者様の言葉になっていることが 伝わってくるところも、上手いと思わせてくれる作品でした。
0ざららららら、は自信がなくて、なんかまとまり過ぎてて、もう一ひねり欲しいような気もするんですよね。今はまだわからないけど。 言葉に関しては音にしながら書くのが癖というか止められないんですが、どうしても読み返す度に普段使いそうな表現に置き換えていってしまってるので、どうなんでしょうね。留めるタイミングがまだ掴み切れずにいます。でも嬉しいです。ありがとうございます。
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