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弾けよ風船 弾けるな風船
膨れ上がった風船の群れが 弾けて中身を撒き散らしている それは不幸と それは不運と 言うべきなのか 誰もが思っている 誰もが口に出来ないまま ふざけるなと言う安い憤りで また風船が出来上がってく いらないものへ向けられる この怒り いらないものへぶつけられた この暴力 まだ膨れ上がってる 家より高く山よりも高く あの雲より 神様よりも高く登ってく 風船が膨らんで太陽を 隠して希望を闇に葬った いらないものへ向けられる この苛立ちが いらないものへぶつけられた この拳は いらないものへ向けられる いらないものへぶつけられた いらないものと感じると 暴力がふいに軽く感じた 膨れ上がった風船たち それでもたとえ弾けようとも 世界は続いてく 世界は続いてく だから虚しい あーあまた風船が登ってく 君の太陽を奪うために 空を覆う
弾けよ風船 弾けるな風船 ポイントセクション
作品データ
P V 数 : 769.8
お気に入り数: 1
投票数 : 2
ポイント数 : 1
作成日時 2022-04-04
コメント日時 2022-04-13
項目 | 全期間(2024/11/23現在) | 投稿後10日間 |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
平均値 | 中央値 | |
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叙情性 | 1 | 1 |
前衛性 | 0 | 0 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
※自作品にはポイントを入れられません。
- 作品に書かれた推薦文
人の命を「風船に」置き換えたらこの詩が恐ろしく感じました。出来れば登っていく「風船」が無事に目的地にたどり着きますように・・・
1それでもたとえ弾けようとも 世界は続いてく 世界は続いてく だから虚しい これらの連ですね、ポイントは、この詩の眼目は。詩想的にはそうかもしれませんが、矢張り風船が印象的でした。風船が出来上がって行く、膨れ上がって行く、それが何を意味しているのかが、本当のこの詩の眼目だと思いました。
1詩の言葉があると感じました。恐ろしい迫力です。
1「不要不急」、と言う流行病への流行語が。日常に馴染み始めました頃より、人為の衝突、不穏、威圧的な軋轢は始まっていたのかも、知れません。 そして。御作のモティーフに。 丁度、応答の数だけ「詩」が打ち上げられてゆく、当サイトのシステムとが重なって見えまして、或る種形而上的な構造をも体現していらっしゃる様に、お見受けを致しました。 佳作と、感じ入りました次第でございます。 詩は、文化は、娯楽は、藝術は。「不要不急」なのでございましょうか。 よもや、その風向き、一翼を担っていたかもしれぬ、自身の批評態度を振り返りまして。自らも既に状況に呑まれている、事実 を前に。思わず絶句を致しました。
1「壊れる風船」と私は云いますが、弾ける風船ですと、夏祭りのヨーヨー風船を思い出します。調度良い高さを知らずに枯れた羽であれば、びよん、と伸びて乏しくしていれば、たった花さえは見つかるような気がします。同じく、人が「神様、神様」といって自分自身でいるこういった苦しみの努力を忘れないよう私は祈ります。
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