詩人は、従軍画家であり、国家の奴隷であった
世界平和、や、民主主義の敵、と謂った論述に、
正義に、
徐々に狂ってゆく、時計のなかで
慎ましく、
核兵器武装論へと異を唱えることもなく、
戦争のみが平和への過程、など、と
賤しくも、醜い惹句の中で
口を噤み、
朗読会に呆けていた
詩が詩であるためには、あらゆる血縁を射殺しなければいけないと言ったのは誰だ、
戦争後遺症の傷跡のなか、
繃帯の下の蛆のなか、
敗血症の脚のなか、
膨れた、腐敗のなかに、
現代詩は、荒地は産み落とされた
焼跡の、切先を歪められた憎しみのなかで
昭和という時間が、
戻れない速度で過去となって行く、現代に副って
寵児、詩壇は
格式と
権威、知性主義に由る
インテリゲンツァ、への絶え間ない暗殺と謀略の恐怖の許で
育まれ、矯正されて行った
下らない民衆には理解できない、そう
言語藝術、と謂う城塞を築き
所詮、読者は
大衆詩運動の残り滓ばかり、と侮蔑を
隠そうともせずに
一流の藝術
一流の殺害
孰れも似たり寄ったりだ
殊更
政府、統制方針に
随い、
窺いを
催し、
吐気を止め得ぬ自己保身と奇麗事の、
市場は市場に
切々たる抒情を垂れ流し、
孰れ荒野となる、
詩壇へ
言うべき事など何もない、
ただ、その腐った口を開け、一刻も遅れず、
腐った藝術
内輪受けの宣伝機関
絶賛、翼賛的に放送される、ポエトリー、リーディング、
ポエムとは、退廃藝術か
ヒトラーは、
ヒトラーの侭ではない
ヒトラーと侮辱する姿勢こそがヒトラーなのだ
誰も知らぬ間に、
戦争が窓ガラスの框に凭れている
それを追い払おうと
一斉射
手を降した者は、
かつての従軍画家ではなかったのか
死が疼く、詩は死であり
史でもあった、
今一切、口を開くな
緘口令は慣習化され
穢れた
公告車のみが
煽動の言葉を振り撒いている
街角より、稚拙な藝術を一掃し、射殺するためだけにこそことばがある、なら
繰返される報復は、
なぜ、だれのために、死するのかきみはしかし、なぜ、
作品データ
コメント数 : 10
P V 数 : 1466.5
お気に入り数: 0
投票数 : 3
ポイント数 : 1
作成日時 2022-03-08
コメント日時 2022-03-24
#現代詩
#縦書き
項目 | 全期間(2024/11/21現在) | 投稿後10日間 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合ポイント | 1 | 1 |
| 平均値 | 中央値 |
叙情性 | 0 | 0 |
前衛性 | 1 | 1 |
可読性 | 0 | 0 |
エンタメ | 0 | 0 |
技巧 | 0 | 0 |
音韻 | 0 | 0 |
構成 | 0 | 0 |
総合 | 1 | 1 |
閲覧指数:1466.5
2024/11/21 23時23分04秒現在
※ポイントを入れるにはログインが必要です
※自作品にはポイントを入れられません。
今すぐそこに戦争が目の前にせまっている危機があります。先の太平洋戦争はもう80年近く前になりますが安易に比較してはならないのかもしれませんが当時の日本と今のロシアが少し似ている気がします、言論弾圧とかあとはロシアが国連脱退とかならないように祈っています。
0福まる様の仰ります様に。私も、そして多分皆様も、同じ様な危惧を懐かれていらっしゃる事と、存じます。 押黙り、看過する事は、私には出来ませんでした。ロシアも、そしてウクライナも。一国家の理性、尊厳を失わず、同じ談話のテーブルに着きます事を、心より願い、已みません。
1鋭き解釈を賜り、嬉しく存じます。 作者個人と致しましては、どぎつい事を論い過ぎたかも、とやや後悔をしているものです。 仰られる通り、 漢字は、指示する処の対象の意味をくきやかに致しますが、ひらがなには曖昧の余地が在りましょう。 而して、詩表現には寧ろ、その曖昧が必要なのではないか、と近頃は思っております。 私達、発信者が読者様に捧げ得ることとは、精々、各詩表現内容の半ばほどなのではないか、と。 その残された半分を、読者様の想像力に預けることに拠って、ひとつの詩が始めて立ち上がるのでしょう。 ひらがなによる表現に。もっと自信をお持ちになられても佳いのでは、と存じます。 一語の意味の多層性にこそ、詩を詩たらしめる本質、が在るようにも思われるのでございますから。
2読んでいて爽快感がありました、 作者様はこれを書いているとき快さがあっただろうと拝察したのですがいかがでしょう
0ご閲覧を賜り、嬉しく存じます。 素直に申しますと。乗りに乗って。したためさせて頂きました。
1我独裁者也
0一言にて、正鵠を得る、ご指摘を述べて頂きまして、ありがとうございます。 私は、若年の折、ヒトラーの思想に染まっておりました。 未だにその精神を、検閲し得ず、苦しんでおります。 ヒトラーには画家としての才能が、ございませんでした。彼の絵は建築画、以外には魅力に劣るものであり、藝術にて生計を立てるには、無理があったのでございましょう。 時代は違えど。私も、一労働者としての人生に頓挫しており、詩歌のみに拠って報酬を得る(今、考えますなら、到底その様な生活は不可能であることは瞭然だったのですが)、 ひとつの無謀な野心を懐きつつ、そして、実人生に於いて、暴力、罵詈といった加虐を。自らへと加え続けた社会への。復讐、という、悪意を以て表現運動に組する様に、為りました。 斯様な意志に拠って、書かれた詩歌が人の心を打つ筈もございません。ただ、精神的不具者への差別、に苦しみ、怒り。それらを動力として、客観的にはあからさまに下手な作品を、 藝術に選ばれざる稚拙を、表現し続けて居りました。そして今も、その怒りは沸々と、払拭し得ぬ侭に、蟠って居ります。 この社会には、その人物がシステムに於いて有益か、無益か、躊躇わず峻別をする、苛酷な側面がございます。そして一度無益、有害の焼鏝を捺されて仕舞いましたなら、 何処へ行きましても完膚無きまで排除をされ、斯く淘汰の連鎖を、受け続けなければならないのでございます。実際、生き所を失った、その様な人々が少なからず存在をしております。 彼等を誰が救えるのか、システムから排斥をされ、道を違えた者を誰が救えるのか。未だその問に答えられない侭にて、苦しみ続けて居ります。 人とは、損得感情に拠って関係を結び、損益を齎す対象は忌憚なく切り捨てる、その様な存在として、在り続けている様にも、思われます。 社会‐世界より、存在を全否定された人物が至る所とは、允に悔しい事に、システムの破壊因子、そこにしか道は、存在をしないのです。 それが、現代社会の実相であり、現実でございます。炙れた者は竟には自死を択ぶか、社会への無差別攻撃に加担する外には、活路は用意されていないのでございます。 過剰にも、クリーン、ホワイトな、清潔な社会システムの、暗部とはその様に人間に品評を降し、断絶の壁を築き上げ、不要な社会構成員を隔離し、矯正の適わぬ者には処分を実行する、 その様な作用に拠って存続されるものであると、存じております。 私には、それが恰も且ての絶滅収容所の様に、見えるのでございます。 ヒトラーの実行した社会政策とは、上記の様な既存の社会システムを摸倣する事に拠り、予めその存在を暗に隠蔽していた、普く現実社会の歪みを、顕在化する、目的を有していたのではないか。 私にはそう、思われるのです。 上記が、私の独裁者への信仰告白であり、疎外、迫害を。現実に於いて体験し、経験をし続ける者の、実態、そして事実、でございます。 気分を害されました御方がいらっしゃいましたなら、心より申し訳なく、存じます。
1お久しぶりです。あなたの詩の率直と熱血と正しさを探る心の身だしなみ方に、ヒトラー信仰の過去すら告白なさって吐露された文章に感動しました。私も疎外感に満ちた女子高生の頃、ヒトラーに一瞬ひかれた記憶がございます。特攻隊になるようなあやうい魅了で決して忘れてはいけないことだと思っています。そういう地獄をどういう風に詩に生かせるか、人生に生かせるか、そこが人生の深さで味になるのかもしれないですが、あなたの現在のまっとうさにある勇気に勇気づけられました。いつもは社会性の義憤があってもかなり難解な詩を美々しく書いてらっしゃるにも拘らず、今回は、義憤、平和への希求、社会性、簡単な言葉で大切なことを伝える価値に立ち返られた戦争の影という必要、共感します。
0勇気の必要な、お言葉でございましたでしょう。打ち明けて下さり、允に有り難く存じます。 今は言葉を尽す程に、嘘偽りを陳べて仕舞います様な心地が致しますから。 ただ、唯、黙し。感謝とさせて頂きます事を、御許しください。 重ね重ねになりますが、心より、ありがとうございました。
1