青い鳥
僕が村を出て東京に行くと言った時
きみはさめざめと泣いたね
なんでみんな捨ててまで
いや僕には東京で成功する使命があるのさ
僕はこんな村で終わる人間じゃない
教科書にも載ってやるさ
僕が村を出ていく時、君はホームで泣きながら手を振っていたね
忘れないよ絶対に
それから8年が過ぎた
僕は失意のうちに何度も帰ろうと思った
東京は冷たい所だった
僕は何度も殴られた
僕みたいにゆっくりとした人は
彼らのせかせかした神経を苛立たせてしまうんだね
僕も堪え性がなかった いくつも会社を変わった
でももう限界だったんだよ
君のあの時の必死な紅い頬を忘れた時は1日だってなかったさ
でもあまりに時間が経ってしまったね
僕は決意して会いたいと手紙を送ったね
涙で滲んでいるのを分かってくれたかな
返事はないまま僕はあの時と変わらない小さなホームに降り立った
僕は君を探した やはり無理なんじゃないかと
そうしたら人をかき分けて君が抱きついてくれたね
君は紅潮した頬のまま全く変わっていなかったんだ
僕の疲れた顔に頬を寄せてくれたね
時が止まったかのようだった
君が僕の青い鳥だったんだね
作品データ
コメント数 : 2
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作成日時 2022-03-04
コメント日時 2022-03-04
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 23時38分14秒現在
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いつわりのない言葉だと感じました。
0心から書いた作品です。ありがとうございます。
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