気がつけば、
懐かしい歌が僕のなかに流れていた。
昔、よく聴いていたんだった。
J-Pop なんて生まれていない、時代の頃。
一つの恋が終わり、
その残り香にさよならを告げる、
いつかまた会えたならと、願いをこめて。
一人の男の舌で巧みに巻かれながら、
軽快なリズムに合わせて言葉が弾かれ、
あっけなく終わる。
悲しい歌が流れていた────
僕は知っている
霞のかかるこの街にも新しい季節は訪れて、
雲雀は天高く羽ばたいて歌うように宣言するだろう。
雷魚の漆黒の影は厳かに春の水面を弛ませ、
新しい種が風に乗り幾度も地に撒かれていくんだ。
この感情は変わらず迷彩の森をかたちづくり、
そしてさまよいながらも月の光をめざしていく、
僕たちは僕たちをとらえることができるかな。
ラブソングよ永遠鳴れ、
そうさ、永遠鳴れよラブソング、
鼓動の高鳴りのままに弦を張り踵を踏み鳴らせ、
愚かなるも生命のかたちして、
惑う一瞬の雨の奔り、星を喰らい星を撃ち、
光
闇 溶け込み、 飛び越えていくだけ、タマシイ
真実は、どこにある?
僕は知っている
霞のかかるこの街にも新しい季節は訪れて、
雲雀は天高く羽ばたいて歌うように宣言するよ。
きみはどこにいる、
作品データ
コメント数 : 4
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お気に入り数: 1
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作成日時 2022-02-28
コメント日時 2022-03-03
#現代詩
#縦書き
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2024/11/21 22時42分26秒現在
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湯煙さんらしい味のある「鳴れ」という表現ですが、今作では、「なれ」とされていたほうが、青さがあってよかったように思います。ラブソングは青さがあった方が際立つように思いました。
1この詩を読み、若い頃、まともな恋愛などしてこなかったのを後悔しています。バブルの時代に感傷などなかった。交際した女の子はマドンナの「マテリアルガール」の歌詞みたいな感じでした。恋愛といえるかわからない関係がいくつもありました。時代のせいにしています。 Madonna - Material Girl 1984 歌詞 対訳 https://youtu.be/eIs1f2j8-_k
1三浦果実さん ありがとうございます。 そうですか…なるほど。あざといのかもしれませんね。 私は逆に鳴れのほうに青いよなあといった感じを持っていたりするのですが。といってもそれほど深いものがあってのものではありませんでしたが。
0深尾貞一郎さん ありがとうございます。 マドンナの代表的なヒットソングの一つですね。MTVが流れ出した頃になりますか。歌のタイトルといい、バブル経済と重なり高揚感を煽るPopソングでした。
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